中学受験 偏差値&成績

偏差値30台からの脱出 5本の柱(2)

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偏差値30台から脱出を図る「タイミング」
約半年後に「仕掛け」る
仕掛けた理由①機が熟した
仕掛けた理由②まずは自信
仕掛けた理由③まだみんな眠っている
仕掛け成功!偏差値倍増!32→64
タイミングはそれぞれ「負けぐせ」が付く前に

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スポーツも勉強もタイミングが大事

★偏差値アップを仕掛ける「タイミング」
 成績、偏差値、アップするには「タイミング」があるという感覚は、親御さんの頭の中にあるでしょうか。

 成績が低迷、偏差値が伸び悩んでいる場合、少しでも早くこの状況から脱したいという気持ちはよく分かります。苦しみもがいている子どもを、1つ上のステージに上げて違う形式を見てもらいたいのですが、成績って「その時」が来ないとアップしないものなのです。

 タイミングは人それぞれ。いつから真剣に取り組んだが、その理解度は…など複数の要素を見ながら、模試なり塾の内部テストなりで「仕掛け」ます。言っておきますが、今回のテストでいい点を取って塾のクラスアップを、という付け焼刃の“一発芸”対策とは違います。用意周到に、狙って上げに行くのです。

★約半年後に「仕掛け」る
 先述した通り、我が子は小学3年の晩秋あたりに転塾しました。成績はやや上向き傾向でしたが、まだまだの状態。転塾先の先生もそこを見抜いていました。そこで始まったのが授業前後の補習でした。

 後述しますが、ここで親が塾に対し「一歩踏み込んだ」というのが奏功しました。その後4年生の授業が始まり、3月に塾内の定期テストがありました。我が家はここで「仕掛け」ました。転塾して約半年というタイミングです。

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偏差値アップはタイミングを読み仕掛ける

★仕掛けた理由①機が熟した
 仕掛けるタイミングをここ、と決めたのには理由が3つありました。

 まず「機が熟した」ということ。転塾したとはいえ、前の塾で学び、継続して家庭学習をしてきたことと、補習により、受験生の学年相応の基礎が出来上がりつつあると感じたのはこの時期でした。

 知識と思考の回路が未接続だった部分や接触不良だった個所にきちんと電流が流れるようになり、回路に電気がスムーズに通るようになっていました。

★仕掛けた理由②まずは自信
 2番目は「最初に自信をつけさせる」ということ。物ごと、最初が肝心といいます(個人的にはスロースターターの逆転話は大好きですが…)。受験勉強をスタートして、塾内最初の規模が大きいテストで、好成績を取ることによって自分の「立ち位置」はここ、と認識してもらいたかったのです。

 最初に自信を持てば学習の流れは良くなります。受験でも勝負事でも流れをつかめば、かなりの確率で上手くいきます。学習の習熟度のタイミングもいい時だったので「ここしかない」という強い思いでした。

 家庭ではある程度の時間と量を勉強するものという意識付けとともに、まだテスト範囲が狭い段階で復習に集中できました。ローラーをかけるように、苦手分野を潰すことに精力を傾け、この時ばかりは「結果」を求めにいきました。

勉強の流れを良くすれば成績はキープできる

仕掛けた理由③まだみんな眠っている
 最後に「まだみんな眠っている」からでした。本格的には小学3年生の2月から始まる中学受験の勉強ですが、まだ子どもたちの意識ではすごーーーーーい先の話で想像がつきません。親御さんの多くも、夢見がちの思いでのんびりしています。

 だからチャンスだったのです。ガチでテストに取り組む子はまだまだ少数。上位に食い込む可能性はあると踏みました。小4の最初なんて、それほどやらなくても点数の取れる地頭のいい子ややったことを暗記する子がトップクラスに並ぶ中で、全力を尽くして勉強したらどこまで行けるか、トップ層まではあとどれくらいで届くのかを知りたくもありました。

みんなが眠っている間に走り出そう!

★仕掛け成功!偏差値倍増!32→64
 結果は4科目の総合偏差値は64。約1年前の大手進学塾の入塾テストの倍の数値になり、仕掛けは成功しました。

 まだまだ、算数の計算手順のミス、国語は最後まで問題が終わらない、理科社会は正確な漢字が書けない、問題文をきちんと読んでいない、など改善の余地はいくらでもありましたが、「頑張って結果が出た」という体験は、偏差値や点数以上に受験をやる上で大きな推進力になりました

 この結果、子どものエンジンがかかりました。いつもやる気に満ちていたわけではなく、親の目を盗んでは好きなことをやり、何よりも勉強優先という感じでは最後までありませんでしたが、基本的に「成績をキープするためにはやるべきことはやる」「できないことに居心地の悪さを感じる」という姿勢は崩れませんでした。

結果が出ればエンジンがかかる

★タイミングはそれぞれ「負けぐせ」が付く前に
 多少の浮き沈みはあったものの、自分のペースを刻みながら中学受験を納得いく形で完走できた原点は、まさに新小学4年生の3月にあったと言っても過言ではないと思います。

 子どもによって仕掛けのタイミングはそれぞれでいつがベストとは言えませんが、テストのたびに点数も偏差値も芳しくない、いわゆる「負けぐせ」が付いてからではなかなか難しいし、浮上するのに二倍三倍の労力を要しますできれば4年生のうちに、みんなが眠っているうちに学習の良い流れをつくり、それに乗って進むのが、中学受験成功のカギを握ると思います。

 次回は子どもにスポットを当て、「偏差値が上がる授業の受け方と気持ち」について書いてみます。(受験デザイナー 池ノ内潤

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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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