中学受験 偏差値&成績

偏差値30台からの脱出 5本の柱(3)

今日のメニュー
・すべてはここから 子どもの授業姿勢
・志望校合格の土台となった「ワクワク感」
・現在の中学受験塾の主流は「復習型」
・授業についていけないなら予習を
・予習は偏差値低迷から脱出の手段
・やり過ぎ禁物 予習はほどほどに
・復習型に戻すも落ち着くなら予習を

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★すべてはここから 子どもの授業姿勢
 合格実績が素晴らしい、講師の質も申し分のない塾に通っていても、主役の子どもが授業内容を理解していなければ、話は前に進みません。

 授業を理解する、いわゆる「授業を聞いている」状態プラス、自分から積極的にかかわっていく(家庭での復習、先生への質問など)、という姿勢が偏差値アップのカギになってきます。

 子どもが塾で「授業についていっている」「授業の波に乗っている」という表現があてはまれば、成績が確実に上がる第1段階はクリアです。

授業の波に乗るのが成績向上の第1段階

★志望校合格の土台となった「ワクワク感」
 積極的にかかわるとは、必要に応じて先生の問いかけに自分で考え、それを言葉にする、分からないことは分からないとその場で言う、どの教科でも演習は全力で取り組むといった姿勢です。

 性格的に「表に出す」ことが苦手な子どももいるでしょう。それでも先生の問いかけには自分の心の中でもいいので反応し、分からないところは溜めないように自分なりのチャンネル(両親に聞く、家庭教師や個別塾の先生など)を持ちたいところです。

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 我が子は転塾して以来、最後までテンションだけは高い状態が続きました。例えてみればゲーム感覚で勉強しているような感じで、通塾して学ぶことの「ワクワク感」が志望校合格の土台になっていたのだと思います。

授業中の「ワクワク感」が合格の土台に

★現在の中学受験塾の主流は「復習型」
 現在の中学受験塾の主流は「復習型」です。授業で新しい単元を学び、家に帰って宿題をやり、翌週の授業前に小テストをやって理解度を確認する、そしてまた新しい単元へという流れです。

 学習意欲が高い子、好奇心旺盛、きちんと積み残しなく復習ができている子には最適のシステムです。「さて、今日は何を勉強するのだろう」とワクワク感をもって教室に入ります。先生との授業中の対話を楽しみ、ゲーム感覚で問題演習に臨みます。家に帰れば、そのワクワク感を再現すべく復習に取り組みます。

 逆に3時間もよく分からない話を聞かなければならなかったり、解決の糸口すら見つけられない問題に向かい合わなければならないのは、とてつもない苦痛です。分からないの負債がどんどん増えて返済不能=偏差値が上がらない、という流れは容易に流路変更できません。

ゲーム感覚で勉強すると伸びは違う

★授業についていけないなら、ちょっとだけ予習
 それでも悪循環の流れを少しずつ変える方法はあります。復習の逆、「予習」です。復習もやりつつ、必ず授業の前(3日前から前日くらい前)に次にやる単元を先取りして基本に触れておくことです。

 サピックスのような授業当日にテキストを配布する塾でもホームページに「場合の数」「植木算」「平面図形」など1年間のスケジュールが発表されていますし、日能研など分厚い冊子を使う塾でも目次を見れば次に何をやるかは分かります。

 できれば自力で、といいたいところですが、親御さんに教えてもらうか、家庭教師、個別の先生など伴走者がいるのが望ましいです。子どもだけだと、習ったことの理解さえ進んでいないのだから無理に近いです。市販の参考書で解説が詳しいものを使うなどして、授業にきちんと参加する「きっかけ」を作ってください

予習で授業中の「分からない」を解消する

★予習は偏差値低迷から脱出の手段
 なぜ予習をするのか――それは授業で先生が言っていることを理解できれば、授業に集中できるからです。

先に何をやるかを分かっていれば、授業のたどる道筋が見通せます。言っていることが理解できないのとは雲泥の差です。まずは授業の波に乗ることが、偏差値が伸びない状況から脱出する第一歩です。

★やり過ぎ禁物 予習はほどほどに
 ただやり過ぎないように。やり過ぎの欠点は主に「一番大切な復習の時間がなくなること」と「逆に授業を聞かなくなること」の2つが挙げられます。

 中学受験の勉強のメインはあくまで復習です。授業で得た知識、理解(インプット)をヒントや人の助けを借りずに自分で問題を解き再現(アウトプット)することです。授業が最初から理解できないと、復習に取り組む流れがスムーズにならないことを避けるために、軽く予習をして授業を聞くのです。予習は復習のための導火線のようなものです。

 逆に授業を聞かなくなる、というのは「もう分かっているからいいや」といい加減になるのです。予習のおかげで授業中、ラクでいいやとさえ思うかもしれません。子どもなので深いことは考えませんから。大切なのは授業の後の復習、自力で解答にまでたどり着く(アウトプットする)ことです。その大前提を忘れないようにしてください。

小さな努力の積み重ねが飛躍のカギ

★いずれ復習型に戻すも落ち着くなら予習を
 なので、予習をすることで、ある程度授業中の理解が深まったら、復習型にする方が良いでしょう。

 ただ、勉強のいい流れは断ち切りたくないので、次週の単元を簡単に眺める程度は構いません。予習をして落ち着くなら、それがその受験生のオリジナルスタイルですから。カスタマイズされた勉強法は何にも勝ります。

 次回は塾の徹底利用についてです。(受験デザイナー 池ノ内潤

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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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