参考書はこう使う

【中学受験 参考書はこう使う】歴史年表トレーニング帳

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サピが企画、制作の“硬派”年表トレ
穴ボコボコ 衝撃で呆然と立ち尽くす⁉
・苦手な子の年表利用法
・個人にカスタマイズされた年表問題集作成
・右側のページも「ハーフ&ハーフ」で
・ミソはテーマ史 特に「生活・産業史」
・科目の中に「核」ができることの効果

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サピが企画、制作の“硬派”年表トレ
最近の中学入試での歴史の問題は、年号そのものを問われるケースはそれほど多くありませんが、年表をもとに設問を解いていくパターンは多いです。年表内の空欄補充から下線部が引かれて、その項目にまつわる問いが用意されるなど、さまざまな出題形式が見られます。

 今回話題にする「歴史年表トレーニング帳」(代々木ライブラリー、定価1000円、税抜き)は、最難関校合格実績では東日本NO.1を誇る大手進学塾「サピックス小学部」が企画・制作とあって、なかなか“硬派”な作りです。

年表問題攻略は社会のカギ

穴ボコボコ 衝撃で呆然と立ち尽くす!?
見開き2ページで時代や時期を区切って掲載。左ページには年表が簡単な説明とともに載っていますが、そこには歴史用語や人物の名前を記入する空欄があります。

この空欄、ほぼ1行ずつびっしりと並んでいます。自分で年表を作っているかのようです。歴史が得意な子でも埋めていくのは骨が折れるし、まして苦手な子にはハードルが高く、付属の暗記用の赤シートをページにかぶせた瞬間、「何も見えない」という衝撃にぼう然として立ち尽くすでしょう。

苦手な子の年表利用法
正面から取り組めばしっかりした歴史の流れ(世の中がどういう出来事を積み重ねてここまでやって来たのかという道順)がつかめます。しかし、社会が苦手な子は先述した通り、スラスラ埋めていくことは至難の業です。歴史用語の洪水におぼれて、トレーニングどころか、リタイアです。

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なので、1回に取り組む量を半分にして、負担を軽くする「ハーフ&ハーフ」にしてしまいましょう。正攻法で取り組んで挫折するより、勉強したら少しでも入試で得点に直結する材料を手に入れるのが得策です。

負担軽減の「ハーフ&ハーフ」

個人にカスタマイズされた年表問題集作成
 まずコピーを2枚とります。うち1ページのうち、半分の空欄をあらかじめ埋めておきます。例えば、30ページの江戸時代④では、下記のようになっています。

     が浦賀に来航し開国を求める

①が再び来航し、幕府と②     を結ぶ

      (北海道)・④    (伊豆)を開港し外国船に燃料などを補給する

これを、

 ペリー が浦賀に来航し開国を求める

①が再び来航し、幕府と②     を結ぶ

③  函館(箱館)(北海道)・④       (伊豆)を開港し…

のように1カ所おきくらいの割合で、空欄に正解を書き込みます。
さらに、この逆バージョン

      が浦賀に来航し開国を求める

①が再び来航し、幕府と② 日米和親条約 を結ぶ

    (北海道)・④ 下田 (伊豆)を開港し…

をつくります。それぞれが、空欄の解答にもなっている仕組みです。

 空欄をどの程度埋めるかは、各自にお任せ。社会が得意な部類に入る場合は、苦手だと思うところ5カ所だけ空欄にして、時間節約も図れます。かなり苦手な子は、欲張らず空欄を7つ程度に抑えるとかもありです。本の通りやらなくても大丈夫。個人にカスタマイズされた年表問題集、結構効き目があります。

ペリー来航~明治維新も入試頻出

右側のページも「ハーフ&ハーフ」で
 この本の右側の作りは短文記述形式の問題が中心です。歴史的事件が起こった原因や出来事の内容を簡単に説明するなど、単純な知識問題よりステージが一段も二段も高い設問が並びます。

 これも苦手な受験生が正面からぶつかったら挫折するか、中学受験の“麻薬”「解答丸写し」に手を出すのがオチです。これも「ハーフ&ハーフ」の考え方でやってみることをお勧めします。

解答丸写しは勉強したことにならない

ミソはテーマ史 特に「生活・産業史」
 「歴史年表トレーニング帳」は第I部が時代別の年表を扱う「総合編」、Ⅱ部が「テーマ別実戦編」となっています。この「テーマ別」は是非取り組んでいただきたいです。というのも、最近の中学入試の問題は通史の年表よりも、政治史や外交史など「テーマ別」にして出題されることが増えているからです。

 「政治史」が一番オーソドックスなもので、入試では頻出ですが、「外交史」「生活・産業史」「文化史」の3テーマはぜひ取り組んでください。

 社会は入試で合格者平均と受験者平均の点差が一番つかない科目ですが、この3分野は出題されると、意外と差が出る分野です。

 個人的には「生活・産業史」がイチオシ。歴史上の有名な人物もほとんどでてこない、農業や社会習慣などの歩みをたどっていくのは、面白くないかもしれませんが、このあたりまで勉強をしていて、社会の偏差値が低い子はまずいません。社会で人より一歩前に出ようとするなら、むやみに細部まで暗記に走るより、テキストに出ている「地味な部分」を拾っていくことが大事です。

生活・産業史は高得点につながる

科目の中に「核」ができることの効果
 社会は地理も公民も、そして第四分野とよばれる「時事問題」もありますが、歴史をここまでやれば、偏差値50前後の受験生なら偏差値は10以上アップします。

 1つでも社会という科目の中に「核」ができれば、他の分野も相乗効果でできるようになってきます。「核」ができたことで、「勉強体力」がつき、さまざまな知識の回路があちらこちらで接続するのです。「歴史」から社会全体を得意にしていくのも戦略です。(受験デザイナー 池ノ内潤)

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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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Published by
池ノ内 潤

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