親御さんの役割

コロナで厳しいが…学校説明会について考える

中学受験の窓口 今回のメニュー
・コロナ下での厳しい学校説明会
・受験の可能性がある中学は必ず説明会へ
・4,5年生こそ積極参加すべき
・文化祭へ行く前に学校説明会を
・できるだけ数多くの理由
・学校説明会は「やや引き気味」で丁度いい
・最難関校によく見られる“ぶっちゃけ”

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★コロナ下での厳しい学校説明会
2020年春から夏にかけての各私立中学校の学校説明会は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で軒並み中止になりました。オンラインで開催する学校もありましたが、十分とはいえず、特に6年生の親御さんにとっては、受験する学校の絞り込みに苦労していることと思います。

 秋の開催は今のところ、3密、消毒など感染拡大防止に留意しながら行いたいとする意向を示している中学校も増えてきています。一方で文化祭中止やチケット制での入場制限、オンライン文化祭などの実施を決めたところもあり、昨年までのように学校の一部を肌で感じる機会が極端に少なくなっているのは残念でなりません。

学校説明会の多くがオンラインに

受験の可能性がある中学は必ず説明会参加を
それでも6年生の多くの親御さんは、5年生までにいくつかの学校説明会に参加されていると思います。今後は秋開催も含め、その中から受験を考えている学校を絞り込み、受験校を決定していくという過程を進みます。

 ただ、1月の「お試し受験」(この言葉はあまり好きではありませんが)や受験校の合否によって受ける可能性が出てきた中学校の説明会にまだ参加していないのならば、参加しておくべきです。

 受験本番になって「行ったこともない学校」を受験することになった、というケースはよく見られます。そうなると、子どもの将来のために選択した中学受験が、「全敗を避けるため」とか「どこでもいいから私立中学へ」という本来の目的から大きくかけ離れたものになってしまいます。各家庭の価値観にもよりますが、できるだけ避けたい中学受験の結末です。

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行ったこともない学校を受けるのは…

4,5年生こそ積極参加すべき
実は学校説明会は4、5年生の親御さんにこそ積極的に参加してもらいたいのです。

9月以降の6年生を中心とした説明会では、入試に直結した話を聞くことができると同時に、独特の緊張感も体感できます。これは早くから受験というものをリアルに意識できるという効果があり、さまざまな場面での対応が早めに行動するようになります。

 受験候補校の研究しかり、塾への働きかけしかり、子どもの勉強の進捗状況の把握しかり…。“現場”に足を運ぶことによる収穫は思っていたより多いはずです。気になる学校があれば2度でも3度でも行くのが良いでしょう。じっくり研究してください。

多くの学校を研究して志望校決定を

文化祭へ行く前に学校説明会を
親御さんが説明会に参加した後、「ここ!」と思った学校数校を、今度は子どもを伴って文化祭などに出かけてみるのがいいでしょう。先に文化祭だと、その空間は学校の非日常の楽しい空間なので子どもは気に入りますが、親御さんが微妙、となった場合に、子どもに気持ちを変えさせるのが困難になります。

 文化祭は子どもに憧れを抱かせ、受験のモチベーションアップに欠かせませんが、親御さんは文化祭も学校研究の一環として、冷静に見てもらいたいです。

文化祭は説明会の後で

できるだけ数多くの理由
春から夏にかけては進学塾主催のミニ説明会が各校で行われます。その塾の生徒でなくても参加できます。同じ中学校でも塾によって日程が違うので、各塾のホームページをにらみながら、スケジュール調整をして、できる限り多くの学校を見ておくことをお勧めします。

 親御さんが出かける学校説明会は範囲をかなり広げて、さまざまな学校に触れてください。志望校、併願校、通える範囲の学校だけでなく、ちょっと遠いかなと思っているところまで、できるだけ多くです。

 というのも、実際に話を聞くと「思っていたより…」というのが多々あるからです。「思っていたより…」は2つのパターンがあります。

 1つは「思っていたより良かった」。学校からホームページやパンフレット、イメージとは違って印象がよくなったというケース。もう一つはその逆です。足を運ばなければ分からないことも多いですからね。

図書館チェックをする親御さんもいる

学校説明会は「やや引き気味」の姿勢が丁度いい
ただ、1つ注意したいのは学校説明会は、あくまで学校側のCMであるということです。広報宣伝ですので基本的に口あたりのいいことしか話しません。先生方へ個別に質問しても、入試や広報の手慣れた先生方が、無難な線でしか答えてくれない場合がほとんどです。

その点を頭に入れて、「やや引き気味」で話は聞くのがいいと思います。説明会に参加して、親御さんがその学校のファンになることはよくありますが、どんな学校でも「あまり知られたくないこと」というのはあります。入学後「こんなはずでは…」とならないためにも、「やや引き気味」の姿勢くらいが丁度いいと思います。数多くの説明会に顔を出すメリットもそこにあって、学校側の言葉から何を言いたいのかが読めるようになります。

学校の説明は鵜呑みにせず一歩引いてみる

最難関校によく見られる“ぶっちゃけ”
 まれに“ぶっちゃけ”の先生もいますが、それは自分の学校にかなりの自信を持っている場合が大半。それを差し引いても魅力ある学校という自負がそこにあるからこそで、最難関校によく見られる傾向です。

 個別の学校説明会に足を運ぶのが大変な場合は、合同説明会を訪れるのも手。ここで様々な学校の担当者から話を聞くのも、受験だけでなく、入学後の生活を考えるうえで重要なヒントが得られます。ママ友の噂話や塾側のあおりより、自分の足で稼ぐ情報が何よりの情報。子どもの受験戦略に最も有効です。(受験デザイナー 池ノ内潤)

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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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