社会の勉強法

中学受験・社会 公開模試で偏差値アップ(1)

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・他教科同様、イケそうなところから
苦手な子は一問一答式の問題から
・「正しい」か「誤っている」か○で囲め
・手を動かし「ひと手間かける」が近道
・「ひと手間」だけで偏差値が6~7上がる

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広尾学園 2月1日午前第1回入試結果

過去5年の開成中学入試結果

年度2423222120
満点310310310310310
合格
平均
231.1
(76%)
251.5
(81%)
214.9
(70%)
217.9
(71%)
211.3
(69%)
全体
平均
203.8
(66%)
221.5
(72%)
189.1
(61%)
190.5
(62%)
179.0
(58%)
点差27.33025.827.432.3
※合格平均、全体平均のカッコ内は得点率。小数点以下は切り上げ

他教科同様、イケそうなところから
 オープン模試での社会の大問構成は概ね3題。地理分野から始まり、歴史、公民・時事問題という並びが典型的です。6年生9月以降の模試では、一番「おやっ?」という驚きが少ない出題傾向で、持っている実力通りの結果が出ます。

 社会も他教科同様、問題冊子を開いたらどんな問題が出題されているか30秒以内で確認します。頭からやる必要はありません。イケそうなところから取りかかってください。

 社会は設問数が多く、1問1、2点の問題が大半です。立ち止まらず「瞬殺」の連続でないと、高得点は望めません。

社会は「瞬殺」で素早く進める

苦手な子は一問一答式の問題から
 社会が得意な子はどこからでも行けるし、順を追って1つずつ素早く処理していけばいいのですが、社会がちょっとという子は、まず一問一答系の問題ばかりをやって、取りこぼしを少なくするのも1つの戦法です。社会が苦手な子の多くが、一問一答形式の勉強を多く(子どもによってはそれだけ)やっている傾向にあるからです。

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 地理の地名や歴史の人名、公民の用語など、即解答できるものを埋めていきます。解答欄が飛び飛びになるので、場所を間違いがちになります。注意してください。

 もう1つの注意は「漢字で答えなさい」と指定されている場合。これは指示通りにしなかったり、一部でも書けないと×になります。誤字も×になります。普段一問一答をやるにしても、口頭で答えておしまいにしていると、模試や本番では得点になりません。きちんと紙に書くという「ひと手間」をかけてください。成績が振るわない子が一番やらない勉強方法が、実は一番大切であることを強く認識してください。

一問一答式でも書いて勉強を

「正しいもの」なのか「誤っているもの」なのか○で囲め
 次は選択肢問題です。この場合、即答できるもの以外の図表やグラフを読み取る問題は手を出さないでください。社会が苦手なのに、この手の問題が得意という子はほとんどいません。オーソドックスなタイプの選択肢問題をやってから、グラフ問題へと進みましょう。

 選択肢問題で気を付けなければならないのは、「正しいものを選びなさい」なのか「誤っているものを選びなさい」なのかを間違えないことです。社会の成績が伸び悩む子は、ここを見落とし選ぶものは「正しいもの」という思い込みが強い傾向にあります。

 設問を最後まで読んで、「正しいもの」「誤っているもの」という言葉にさしかかったら、必ず大きな丸で囲って、意識を集中させるようにしてください。これだけでかなり「読み取り間違い」の不注意が軽減されます。

 一問一答式、正誤問題の合間に地図の読み取り問題や短答式の記述問題も分かるのならば取り組んでください。

正誤問題は問題文にチェックを入れる

手を動かし「ひと手間かける」が偏差値アップの近道
 最後は地理を中心としたグラフや図表の読み取りです。以前にもこの種類の問題攻略法を伝授しましたが、与えられている資料から読み取れるヒントを、積極的に問題用紙へ書き込みましょう

 例えば生産の割合から工業地帯や工業地域を答える問題なら、機械製品の割合が65%以上を示したところに○をして、「中京」とか書き込んでおくのです。同じように特徴を読み取り、場所の名前を書いていくことで答えるべき言葉が絞られてきます。これが正解に近づく「ひと手間」であり、近道につながります。

 苦手な子の特徴として、頭の中だけで考えて、手を動かさない(問題用紙に書き込まない)というのがあります。これはどの教科でも見られる特徴です。選択肢問題でも選択肢のどこの部分が合っていて、どこが間違っているかを○×の記号で印を付けておくだけで、答えが浮き上がってきます。

グラフ問題は「特徴」を探すのがコツ

「ひと手間かける」だけで偏差値が6~7上がる
 過去問でも、塾のテストでもこの手順や「ひと手間かける」を合言葉に取り組んでみてください。必ず5点、10点と点数が違ってきます。社会で10点アップすれば、科目では偏差値が6~7伸びます。偏差値43だった子が50の大台に乗る可能性が出てきます。4科目総合でも1.5くらい上がります。

 新しい問題集をやる前に、駆け込み寺のように個別や家庭教師にすがるより、冷静にテストを受ける気持ちとやり方を整えるだけで得点、偏差値とも伸びる余地があります。社会に限らず、もう一度テストに取り組む“姿勢”を見直してみてください。(受験デザイナー 池ノ内潤)

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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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