中学受験 東大受験に見る「伝統校」と「進学校」の違い

0

受験の窓口 今日のメニュー
日本人は学校別の東大合格者数に注目する
・“集客”は東大合格者にかかっている

・「伝統校」に対する世の中のイメージ
身近にいる東大合格者のサンプル
・「進学校」の「東大コース」はまだ“発展途上”

“うまみ”がない「独自路線」によって東大に合格した生徒
新型コロナの時代に生き抜く力

スポンサーリンク

日本人は学校別の東大合格者数に注目する
子どもに中学受験を、と考えている親御さんは、目指す中学校の大学進学実績を本当に注しています。中でも親御さんの目が釘付けになるのが、「東京大学の合格者数」です。

 毎春、週刊誌の「サンデー毎日」と「週刊朝日」は合同で、東大の合格者数を学校別に調べて掲載します。この時期に一番売り上げがあるそうで、中学受験をする親御さんだけでなく、学校に関して日本人の関心が高いことがよく分かります。

大学合格者数は注目の的

“集客”は東大合格者にかかっている
 東大合格者は中学受験の志願者動向に多大な影響を与えます。

 約40年東大合格者数トップの開成などは、何人合格しようと翌年の受験者数にそう影響しませんが、例えば東大合格者が「5年ぶりに出た」とか「毎年1人合格程度だったのが、今年は4人も受かった」などと“飛躍的”に上がると、必ずと言っていいほど翌年の受験者数は大幅に増えます。説明会に足を運ぶ親御さんの姿も目立つようになります。

 「東大合格は立派な教育理念やきれいな学校案内をつくるより、一番の広告になる」とある中堅私立中学の入試担当者は苦笑しながら話してくれました。

スポンサーリンク
東大合格者数は志願者の動向に影響大

「伝統校」に対する世の中のイメージ
 開成をはじめ、筑波大附属駒場(いわゆるツクコマ)麻布や桜蔭などの東大合格者ランキング上位に名を連ねる、歴史のある「伝統校」のイメージは、世の中ではどういうものでしょうか。「勉強、勉強の毎日」、「東大以外の合格は意味がないという雰囲気で学校が尻を叩く」などの声が聞かれることもしばしばありますが、実際のところ、そういう生徒は少数派です。

 東大合格の登竜門、大学受験塾「鉄緑会」に早くから通っている生徒も多い子とは確かですが、現役合格する子でもエンジンがかかるのは夏休みから秋にかけて。意外とのんびりしています。学校にも東大受験用の講習も補習もなければ、「東大へ行け」と発破をかける先生も皆無です。

意外とのんびりな伝統校

身近にいる東大合格者のサンプル
 伝統校の生徒は東大に合格した先輩たちの姿を中学1年の時から何気なく見ています。この経験は後々大きな意味を持ちます。

 「だいたいこれくらいの時期から先輩は始めていたな。俺もそろそろ」とか「あの先輩は学年順位これくらいで東大現役合格か。とすると、俺は…」などと、身近に尺度となる人がたくさんいて、東大受験のイメージがしやすい環境にあります。嫌味ではなく、東大あるいは東大生が割とリアルに感じられるので、あまり深いことを考えず東大を受験します。

伝統校は東大合格がイメージしやすい

「進学校」の「東大コース」はまだ“発展途上”
 中学受験での人気校はいずれも「進学校」です。卒業後は国公立大学から医学部、私学有名大学へと進みます。中学受験の偏差値、例えば四谷大塚や日能研で55以下の「中堅校」と位置付けられる学校も「進学校」と自負しているところは多いです。

この「進学校」からも東大は若干名合格します。挑戦も含めてそれは「ごく一部」の限られた生徒のみが対象といった具合です。学校側は“東大効果”を知っていますから、「東大コース」なる冠を付けたクラスを設置するなど躍起です。

しかし、その「東大コース」の看板は立派なものの、まだ“発展途上”という学校は少なくないのが実情です。コースに入り、トップクラスの成績で走り続け、そのまま合格となる生徒がいる一方で、学校のコースには入れなくても(入らなくても)「独自路線」を貫いて合格を勝ち取る生徒もいます。

これからが楽しみ

“うまみ”がない「独自路線」によって東大に合格した生徒
 東大に合格している生徒がいるのに、学校の案内パンフレットの進路のページに登場する合格体験記を書いているのは別の大学に進んだ子、というケースを多々見かけます。この場合の東大合格者は「独自路線」合格である可能性が高いです。学校の受験指導に頼らず、自分の手法で勉強を進め、塾(予備校)を選択し、合格を勝ち取った生徒です。

 合格体験記に登場させたいところですが「東大コースのおかげ」と、いうキーワードが出てこない以上学校にとっては「広告塔」にならないので、あまり“うまみ”がありません。中学受験をする親御さんに合格体験記を読んでもらって「この学校に預ければ安心」と思ってほしいわけですから。まさか事実を曲げてまで掲載することはできず、実績の数字としてはカウントされますが、学校としては万々歳といかないところが痛しかゆしです。

みんなに背を向けても…「独自路線」は強くてたくましい

新型コロナの時代に生き抜く力
 新型コロナによって世の中の価値やしくみがこれからどう変わっていくのか予測がつかない時代に、中学受験や東大進学がどのような意味を持つのか…。さまざまな推測はできますが、学歴とともにどんな状況でも生き抜く力が必要、という教育を子どもたちに示すことができる学校がこれからは選ばれる予感がします。(受験デザイナー・池ノ内潤)

Follow me!

スポンサーリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です