中学受験 午後受験の功罪

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2月1日 5割の受験生が「ダブルヘッダー」
移動を伴う午後受験はアクシデントを想定して
・12歳が午後受験でもう一度「気持ちをつくる」のは難しい

・午後受験を促進する出願環境の変化
・午後試験の中学校近くで親子喧嘩も

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2月1日 5割の受験生が「ダブルヘッダー」
 お弁当持参の入試もありますが、昼過ぎにテストが終わる試験も結構あります。しかし、最近の中学受験はそれで1日が終了、というのではありません。「午後受験」がトレンドになっているというのが現状です。

 20年度は2月1日午前の受験者数が約4万1000人。午後受験と「ダブルヘッダー」をした受験生の正確な数は分かりませんが、午後受験からという生徒はそれほど多くないと見積もると、5割以上が午後も参戦しているとみられます。

午後受験は入試の「おかわり」みたいなもの

移動を伴う午後受験はアクシデントを想定して
 同じ中学校の別コースを受ける場合は、昼食をとり午後2時くらいから“第2試合”が始まりますので、比較的緩やかな時間の流れの中で試験が受けられますが、別の学校から移動を伴う午後受験はかなりハードです。

 試験時間は午後3時すぎからなど配慮はしてくれますが、中には電車を乗り継いで移動してきたり、試験終了時間や退室時間が遅れるなど、予定通りに行かないことも多く、慌てながら教室に飛び込んでくる光景を毎年目にします。

 電車を使っての移動は交通トラブルなどのリスクも少なからずあります。「時間に余裕を持って…」というアドバイスはたやすいですが、まさかの時の迂回ルートや移動手段を想定しておくことは大切です。準備したけど、必要なかったは「損」ではなく。「幸せなこと」なのですから。

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電車移動は慧海ルートも頭に入れておくとよい

12歳が午後受験でもう一度「気持ちをつくる」のは難しい
 主流になりつつある午後受験ですが、できれば子どもに負担をかけずに1日1校集中で入試に臨んでもらいたいというのが私の本音です。

 確かに受験回数や受ける学校の選択肢が多ければ、合格のチャンスは広がります。志望校を何度も受けられることで、学校によっては加点もあることから、表現は悪いのですが「数撃ちゃ…」ということもあります。

 それでも12歳の小学6年生が午前も午後も緊張感をもって大一番の入学試験に臨むというのは至難です。昼食を挟んでも同じ学校の同じ試験会場で、あと1教科(しかも理科や社会の場合が多い)なら頑張れるかもしれませんが、場所が変わると張りつめていた気持ちはどうしても緩みます。そこからもう一度気持ちをつくって入学試験に臨むというメンタルコントロールは、子どもにとって要求がかなり高いことだと思います。身体も大人が思っている以上に疲弊します。

緊張感が切れた後、もう一度“点火”するのは難しい

午後受験を促進する出願環境の変化
 1月受験、2月の試験の合否によって受験校の組み合わせが変化する受験生も少なくないでしょう。最近は即日合格発表をする学校も珍しくありませんし、翌日の試験でさえインターネットで手続きをすれば受けられますし、当日会場で受け付けている場合もあります。数年前と比べてガラリと環境は変わり、入試を受けること自体のハードルは低くなりました。

 この出願環境の変化が午後受験を拡大させていることは間違いないでしょう。

 「短期決戦」で受験を終えたい。早く合格をもらいたいなどの理由で、親御さんが受験を決めて、過去問を1度もやったこともなければ、所在地さえよく分かっていないで「あした午後に試験」というケースも近頃は珍しくありません。

 しかし、焦れば焦るほど泥沼にはまっていきます。1日も2日のダブルヘッダーを強行し、合格していればひと安心かもしれませんが、数を撃っても当たらなければ、3日以降の合格はかなり厳しくなります。

無理のない日程調整も受験成功のポイント

午後試験の中学校近くで親子喧嘩も
 午後試験の会場近くで「親子喧嘩」をしている姿も見かけることがあります。放心状態の表情で正門をくぐり、促されるままに校舎内へと消えていく子もいます。学校近くの飲食店では「行きたくない」と言って、母親を困らせている受験生もいるといいます。

 試験を受けるのは子どもです。大人の論理で午後受験を組み込むのは少し立ち止まって考えてほしいと思います。その前に学校研究を重ね、偏差値を高く保つことによって、受験校の選択肢の幅を広げていくことが得策。日程に無理がないのも受験を成功させる重要ポイントです。(受験デザイナー・池ノ内潤)

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