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中学受験の第一歩塾選び(9)親御さんのテキスト管理

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親御さんのアプローチの成否で決まる中学受験
親御さんの仕事「テキスト管理」 散逸防止が必要な理由
・親御さんの仕事「テキスト管理」 子どもの勉強の実態を知る
“重大事件”発覚!でも感情的になるとすべてが壊れる

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親御さんのアプローチの成否で決まる中学受験
 前にも書いたように、子どもを塾に預けて勉強しているだけで中学受験を乗り切れるケースはほとんどありません。みなさん自宅でそれなりに勉強をしています。前向きに、イヤイヤながら、親がうるさいから…背景はいろいろですが、成績を、偏差値を上げたりキープするための対策を家庭でしています。「俺なんかぜーんぜんやってないもんね」はウソです(たまにホントにやっていない子もいますが)。

 子どもの背後には親御さんが存在する、というのが中学受験が高校や大学受験と大きく違うところです。しかもその存在感が良くも悪くも絶大で、親御さんの学習管理能力と子どものやる気、性格がうまく絡み合うと中学受験は成功へと導かれます。逆に親御さんの子どもへの学習へのアプローチがまずいと、結果はなかなか伴いません。

みんな家でも親御さんとともに頑張っている

親御さんの仕事「テキスト管理」 散逸防止が必要な理由
 大手進学塾に入塾して親御さんが定期的にしてほしいことは「テキスト管理」です。これは2つの意味があります。1つはテキストが散逸しないように保管場所などを確保し、つねに必要な時に取り出させるようにしておくことです。子どもに任せておくと、特に男の子は多くの場合テキストやプリントを放置した挙句、なくします。かばんの奥底から“蛇腹状”になって、破れて発見されます。親御さんが「はぁ」とため息をつく瞬間です。

 テキスト管理は「時間のロス」をしないためにもマメにやるべきことです。「テキストがない!テキストがない!」と塾へ行くたび、家で復習するたび、子どもは部屋のあちらこちらを右往左往して探します。これだけで貴重な勉強時間を失います。下手をすると塾は遅刻し、家庭学習はその日なしということにもなります。

 中学受験は「ルーティーンの積み重ね」こそ合格への近道です。ルーティーンを乱すようなことはしない、というのを守るだけで効率的な学習ができるようになります。

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テキスト管理は合格への道

テキスト管理を通じて子どもの「勉強実態」を知る

 几帳面な女の子などはきれいに整理整頓して親の手を煩わせない子もいますが、それでも親御さんの「テキスト管理」の仕事は免除されません。それが2つ目の意味に相当するもので、テキストの整理とともに、テキストを通じてきちんと塾で勉強しているかチェックを入れます。学習の進捗状況、内容理解、勉強のやり方をテキストを通して親御さんが把握するのです。

 塾での勉強を包み隠さず話してくれたり、結果の悪いテストでも悪びれず見せてくれる子どもなら2つ目の意味は必要ありません。塾のことは話してくれるけれど、勉強のことについてはそんなに話さない子の場合は、できないことを隠していたり、きちんと塾の授業と向き合えていないケースもよくあり、親御さんが気付いたのが6年生秋とか受験直前でもう“手遅れ”ということも少なくありません。

 女の子の割と成績優秀な子にこのタイプは多い傾向です。できないこと、分からないことを恥だと思う、クールな“ええかっこしい”です。親御さんは大人びている子、と見がちですが、実はけつこう悩みを抱えています。やはりそこは12歳。常に寄り添って見つめてあげてください。

しっかりした女の子ほど親御さんは注意

“重大事件”発覚!でも感情的になるとすべてが壊れる

 テキストチェックは細心の注意が必要です。いくら“重大事件”が発覚しても、鬼の首を取ったように事実を突きつけては絶対にいけません。アプローチの仕方は子どもによって全く違うので断言できませんが、隠していたことを責める態度だけはNG。どんなに本人が困っていても、心を閉ざして、絶対に問題点とは向き合わない、かたくなな態度に終始してしまいます。

 親御さんが何を言っても自分の“恥”は絶対さらさないタイプの子は、塾の先生に相談したり、あるいは家庭教師(女の子の場合は同性の方が良い)、個別塾などを利用し、第三者の大人が間に入った方が解決策が見つかりやすいと思います。親には見せない顔も、信頼できるに足ると判断すけば、頼ってきます。

 感情的になると、これまで積み上げてきた中学受験の努力が全て壊れてしまいます。障害になっている石を一つ一つ取り除くように丁寧な対応が必要です。(受験デザイナー・池ノ内潤)

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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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