中学受験 「直前講座」に惑わされるな

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・一発逆転!? 「志望校直前対策講座」
・効果があるのは「ボーダーライン」まで
・塾の本音は難関校の降格実績が1つでも多く欲しい
・合格判定20%未満からの「逆転」実際は1割もいない
・淡い期待を抱いて詰めを誤るのは最悪

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★一発逆転!? 「志望校直前対策講座」
入試が間近になると親御さんがその“引力”に負けてしまいそうになる(実際に負けてしまう人もいる)ものがあります。各進学塾や個別、家庭教師派遣先が設けている「志望校直前対策講座」です。

 名称はそれぞれですが、要するに志望校の入試が近づいてきて、最後にもうひと押し、あわよくば一発逆転合格を狙おうという趣旨の短期講座です。とても魅力的な講座ですよね。特に模擬試験で志望校の合格判定が「20%(未満)」という数値を突き付けられた親御さんは、“もしかしたら”と心が動きます。通っている塾の冬期講習ではなく、他塾の志望校対策講座に賭けてみようとなる家庭も毎年も一定数います。

一発逆転は誰もが夢見るが…

★効果があるのは「ボーダーライン」まで
講座内容としては過去問演習のところもありますが、新作予想問題を掲げる講座が人気のようです。志望校の傾向を研究し尽くしてと銘打って、演習を繰り返すのです。過去問も粗方やってしまったこの時期、プロが作った予想問題は確かに興味がありますし、実際類題が本番で出題されたこともあり、ある層には効果があると言えます。

 もう一度書きますが、効果があるのは「ある層」です。これは「あとひと押しで合格する可能性が高くなる、ボーダーライン(50%~65%)上にいる生徒」のことを指します。あるいは模試の成績で5回中3回以上合格判定が70~80%の「合格圏」「合格確実圏」の生徒にはダメ押し、ということで有効でしょう。

 つまり“勝負になっている”層に効果はありますが、「合格には努力を要する」(30~40%)「志望校の再考を検討すべき」(20%未満)には、ほとんど、もっと言ってしまえば全く効果はないと思っていいでしょう。しかし、実際はボーダーラインの子よりも、見込みが薄い子の方が釣られやすい傾向は否めません。

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チャンスがあるのはボーダーラインまで

★塾の本音は難関校の合格実績が1つでも多く欲しい
 各塾は学校名の冠が付くような難関校の合格実績を1つでも多く欲しいのが本音です。その数字こそが、来期の新入生獲得の「最大のウリ」になるからです。すると、他塾の合格が見込める層を少しでも取り込むべく、外部にも門戸を開放して魅力的な講座名で引き込むのです。

 よく塾の合格者数の説明で「各季節の講習生は含みません」と断り書きをする比較的良心的な塾もありますが、この手の「特別講座」は対象外のようで、参加した外部生が合格すると「内部生」としてカウントされるのが実情のようです(合格実績の数え方は未知の部分が多く実態を把握するのは難しいです)。

 ただ、広告に「合格が有望な生徒に限ります」とは書けないので、語弊はありますが“清濁併せ呑む”といった感じで、合格が厳しい層も受け入れることになります(実際収入はあるわけですから損はしませんよね)。

難関校の合格実績を上げることが進学塾の生命線

★合格判定20%未満からの「逆転」実際は1割もいない
 何もしないよりは一縷の望みを託して、という親御さんの気持ちはよく分かります。それが親というものです。ですが、通塾している塾の講座ならまだ分かりますが、他塾に出向いてまでとなると「冷静になってください」と言わざるを得ません。

 確かに模試の結果が20%未満だらけながら「逆転合格」を果たした子どもは、過去に1人や2人ではありません。その手の合格体験記が各塾で大々的に宣伝されるので、親御さんの印象には残りますが、実際の勝率は1割を切ります。

 3年近く頑張ってきて現実を直視するのはとても厳しいです。しかし、ここに至るまでいち早く日々の勉強を見直したり、塾側に相談するなり、手段を講じられたはずです。そういうこともしてきた親御さんもいらっしゃると思いますが、直前期に親御さんの“覚悟”が決まらないのは、中学受験でいい結果はまず出ません。

直前期に親御さんが不安を表に出してはいけません

★淡い期待を抱いて詰めを誤るのは最悪
 見込みの薄い戦いに、最終盤の貴重な時間を割くより、第2志望以下の可能性が高い学校の合格に向け、通っている塾で先生との連携を密にしてしっかり最後の詰めをすることの方が先決です。

 淡い期待を抱いて、詰めを誤るということは絶対に避けなければなりません。(受験デザイナー・池ノ内潤)

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