中学受験 親御さんが勉強する意味②

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「経験」「成果」が「毒」になる恐れ
・“親塾”のよくある光景

・「勉強体力」養成に「分かったか!」は邪魔
・「勉強を教えないでください」の意味
・一番向き合ってあげられるのは親御さん

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★親御さんの「経験」「成果」が“毒”になる恐れ
 小学生のレベルをはるかに超えた中学受験の学習内容を親御さんもきちんと理解していくのは、言葉にするほど簡単なことではありません。最近は親御さん自身も中学受験を通ってきた場合が多く、その経験を生かして子どもにアプローチしているケースも目立ちます。中学受験はしていなくても、大学受験で成果を挙げ勉強にはしっかりした考え方を持っている親御さんも少なくありません。

 しかし、その「経験」や「成果」があだになるケースも往々にしてあります。一生懸命アシスト、伴走しているつもりがいつのまにか、かえって子どもの学力アップ阻害する“毒親”になってしまうことが珍しくありません。

一生懸命アシストしているはずが“毒親”に

“親塾”のよくある光景
 親御さんの学習に対する経験や成果は大切な財産です。受験勉強の進め方、結果の出し方を知っているというのは、知らない親御さんより大きなアドバンテージです。ただ、知っているがゆえに、子どもの“自力で考える”という「勉強体力」のアップに欠かせない要素が育つ環境を奪ってしまう場合があります。

 例えば算数。図形の中に正三角形が隠れていて、そこから角度が求める問題があったとします。解けなくて考えている子に、親御さんは率先してかわいい我が子に「教える」という行動に出ます。「この三角形は辺の長さが同じだから正三角形だよね」と、そのものズバリのヒントを出してしまいます。中には最後まで解答を鮮やかに出して「どうだ、分かったか!」なって、「すごーい、お父さん」という子どもの賞賛に得意顔、なんてこともよくある“親塾”の光景です。

“親塾”はやり方を間違えると伸びない

「勉強体力」養成に「分かったか!」は邪魔
 この「分かったか?」が、子供が自力考える「勉強体力」養成の機会を奪ってしまい、結果的に勉強しているのに、なぜ…という成績のまま足踏みするのです。この場合「同じ長さに印をつけてみたら?」という、解答に至る糸口程度で止めておくのがちょうどいい塩梅なのです。

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 それでも気づかなければ「この三角形はどんな三角形なのかな?」まではOK。でも最後は「正三角形だ!」と、自分で見つけたという形にしていくのが大切。「自分で」の積み重ねこそが、勉強の引き出しを多くし、使えるようになって基礎問題から応用問題ができるようになる過程を歩むのです。

自力で「分かった!」が勉強体力養成に最適

★塾で言われる「勉強を教えないで」の意味
 塾の保護者会などでは先生の方から「親御さんは子どもに勉強を教えないでください」というのはこのようなケースがあるから言うのです。家で親御さんが鮮やかにやってみせたことで、子どもは「分かったつもり」になって真剣に復習しなかったり、方程式を使う親御さんと、一般的には使わない塾との教え方が違うなどして混乱のもとになったりするからなのです。

 親御さんは塾のテキストに沿いながら、勉強を「教える」ではなく、自力で考えることができるアシスト役に徹し、勉強量も含めどうすれば勉強が楽しくなるかの仕掛けづくりをするのが役目です。そのあたりの柔軟性を親御さんの「勉強での経験と成果」という引き出しから“使える道具”を持ち出してアレンジしてもらえれば、子どもの成績、偏差値は上昇していきます。

塾の先生が親御さんに釘を刺すのはなぜか…

★一番向き合ってあげられるのは親御さん
 正直、これまで勉強に対して真剣に向き合ってこなかった親御さんが、中学受験をする我が子の学習内容に十分なアシストをすることは至難です。あるいは経験豊富でも両親共働きなどで、子どもに接する十分な時間が取れない親御さんも十分なアシスト、伴走は簡単ではないかもしれません。

 しかし、厳しい状況下でも決して塾に行かせっきり、任せっきりという状態にだけはしないでください。前回も書いた通り、塾からは季節講習の案内や年に数回の保護者会のお知らせ以外、積極的なアプローチはありません。塾によっては家庭へ定期的に連絡が入るようですが、それも月謝のうちだったり、あるいはさらなる受講の勧めだったりと「業務」「営業」の性質が濃いもの。子どもの中学受験に一番向き合ってあげられるのはやはり親御さんです。 (受験デザイナー・池ノ内潤)

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