国語の勉強法

中学受験 国語が苦手ならまず語彙力増強

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国語読解ができない2つの共通点
語彙力強化は親御さんとともに
語彙力は「生きた文」からマスターを
テレビドラマから語彙を増強する
5年生まではとにかく語彙力増強

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国語読解ができない2つの共通点
 算数同様、国語が苦手という生徒はたくさんいます。物語文にせよ、説明的文章にせよ、読解問題を解く以前に問題の答えが書かれている「素材文」を“読めなければ”、どうにもなりません。

 日本語で書いているのだから子どもでもある程度読むことはできます。しかし、それは字だけ追っている、つまり記されている文字をただ読んでいるだけで、文章内容の理解には至っていません。多くの場合、言葉の意味が分からない=語彙力がないのと、想像力が働かない、という2点に問題があります。この2つこそ、国語読解問題を苦手とする子どもの共通点です。

読解問題で悩む受験生は多い

★語彙力強化は親御さんとともに
 まずは語彙力増強です。英語でも文法を理解し、構文をとらえるのも大切ですが、単語や熟語のボキャブラリーが少ないと正解に至らないケースは多々あります。国語も同様で、まず分かる言葉のコレクションをします。一番良い教材は塾の国語のテキストです。

 毎回授業で取り扱う素材文を入念にチェックし、意味が分からない、なんとなくニュアンスはわかるけどはっきりしない、などあやふやなものを洗い出します。これを親御さんと一緒に1日3個程度ずつ学んでいきます。分からない言葉は紙の辞書を引いて、と多くの先生は言いますが、電子辞書でも一向にかまいません。大切なのは調べておしまいにしないことです。

 その後、親御さんは言葉のニュアンスを伝え、子どもと会話してイメージできるようにしてあげてください。本来は日常会話の中でさまざまな言葉を使い、そこから子どもの語彙力を育むのが最良の環境なのですが、学んだことを契機にしていろいろな言葉を生活の中で使ってみてください。いくら意味を表面上で分かっても、言葉のイメージが湧き、適切に使えなければ、読解問題を解き進めていくのは難しいでしょう。

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親子の会話によって語彙力も違ってくる

語彙力は「生きた文」からマスターを
 よく「語彙力アップ」をうたった市販の参考書があります。見出しの言葉に意味と簡単な例文が付いて、1冊で何百個、千数百個覚えるという趣旨です。これはある程度語彙が蓄積され、そのチェックと隙間を埋めるという点では有効ですが、語彙力が不足している時点で取り組むと、言葉のきちんとしたイメージ、ニュアンスを感じる前に、機械的に覚えているだけで、読解問題を解くための助けにはあまりなりません。

 語彙力は実際の読解の素材文や本の中の一節などの「生きた文」からマスターしていくのが実践的です。塾のテキストで物足りない場合は、文庫本や新書などを親御さんが読み、「これは」と思う言葉を選び、その言葉を含む一節を抜き出してノートに書くなり、ブリントするなりして教材に仕立ててください。子どもに音読してもらい、意味を解説し、その言葉について理解が深まるように子どもと話をしてください。国語力アップには親御さんの伴走が必須です。

オリジナル語彙力ノートの一例

テレビドラマから語彙を増強する
 語彙力は生活のさまざまな場面で増やすことができます。先ほど述べた親子の会話や祖父母が同居している場合は、古い言い回しに触れることもあるでしょう。テレビドラマ、特にNHKの朝の連続テレビ小説や大河ドラマなどでは、言葉とともに歴史と当時の風俗もさりげなく頭に入り、知識となります。

 特に物語文の読解では、子どもたちが想像するのが難しい、明治や大正、昭和の時代を背景とした話が素材文として入試では頻出します。その時に頭の中で場面が浮かべば、想像もできない受験生よりかなり優位に立てます。読解問題に取り組む際、読みながら「絵」が浮かぶというのは国語の成績を上げるのにかなり効果があります。

テレビドラマからも語彙力は増やせる

★5年生まではとにかく語彙力増強
 低学年から5年生までは、とにかく語彙力増強を意識して国語の学習を進めてください。やみくもに読解問題の数をこなし、○だった×だった△だったとやってもあまり意味はありません。語彙力とともに「音読」も国語の成績アップにはカギを握ります。次回は音読について触れたいと思います。(受験デザイナー・池ノ内潤)

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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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