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東大効果?自修館中等教育学校の人気


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スクールバスで25分の一貫校から2年ぶり東大合格
“コスパが良い” 自修館
志願者増は順調も課題は実受験者数か
「東大合格」の“吸引力”すさまじさ
・なぜ変わらない進路実績のページ

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★スクールバスで25分の一貫校から2年ぶり東大合格
2020年時点で全国4874校(国立15校、公立3537校、私立1322校)の高校がある中で、東大合格者を輩出するのはわずか8%程度です。うち約36%の約140校が東大に「1人だけ合格」という高校です。

 その中の1校、神奈川県伊勢原市にある自修館(じしゅうかん)中等教育学校は19年度以来、2年ぶりに東大合格者が出ました。JR平塚駅からスクールバスで25分かかる(最寄り駅の小田急愛甲石田駅からは同4分)、1学年100人の6年間中高一貫共学校です。

建学精神に「明知」(正解を答えるのではなく、よりよい解答を目指す生き方)、「徳義」(社会における自分の存在意義を自覚する生き方)、「壮健」(肉体的にも精神的にも逞しく生きる)を掲げ、「実力のある優れた人材を輩出」することを目標にしています。

神奈川県伊勢原市の自修館中等教育学校

★“コスパが良い” 自修館
中学受験の偏差値という視点から見ると、四谷大塚の合不合判定模試の80%偏差値は42(2月1日午後、男子)。中堅校というより一般校に位置する難易度です。中学受験の界隈では入学時の偏差値より、ランキングが高い大学へ進学することをしばしば“コスパが良い”などと表現しますが、その観点でいうと自修館もその表現にあてはまる一貫校と言えるでしょう。

 21年度は東大だけでなく、国公立ではお茶の水女子大、東京農工大に合格。ここ数年では一橋大、東北大にも合格。私大では数は多くないものの、早慶上理にも合格、青山学院大理工学部への推薦が6枠あるのを筆頭に、指定校で東京理科大、立教大、中央大、法政大など充実。8割以上が現役で4年制大学へ進んでいます。

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志願者増は順調も課題は実受験者数か
 その自修館の入試での人気がここ2年続いています。21年度入試では6回の入試機会で志願者数1158人、前年比35%増。20年度も同比12%増でした。同一の受験生が複数回出願しているケースも多いようですが、それでも多くの中高一貫校から選ばれているわけですから志願者増は誇って良いことです。

 ただ、志願者に対して実際に受験した人数が半数弱というのが残念なところ。受験校、進学先として最終候補には残るものの、いざ入試、進学となるとまだ「どうしても自修館」となっていないようです。

 「学校の話を聞けば、ファンになる」という声を自修館推しの方々の口から聞きます。偏差値、日程的に手ごろ、というだけで志願者が増えただけではないはずです。願書を出した以上受験する生徒が多くなれば、“原石”もたくさん見つかるだろうし、それを磨いて大学へ、社会へと送り出す使命を担えれば、“穴場的存在”の自修館がさらに存在感を増すことは間違いないでしょう。

やはり実受験者数が多くないと“盛り上がらない”

★「東大合格」の“吸引力”すさまじさ
 決して通いやすい場所にあるというわけでもなく、飛び抜けた難関大学合格数を誇っているわけでもありません。それでも志願者が増えているのはやはり「東大合格」効果でしょう。日本人、特に子どもを持つ親御さんにとって、この4文字には敏感に反応する人は多いです。私学の雄、早稲田、慶應にどれだけ受かろうとも、たった1人でも「東大合格」の“吸引力”すさまじいものがあります。

 同じような傾向は首都圏の別の中高一貫校でもみられます。21年度は2人をはじめ、ここ4年で5人の東大合格者を輩出した昌平(埼玉県杉戸町)では、今年度入試で志願者が前年比11%増、これまで1回しかなかった入学時から国公立の最難関大学を目指す「Tクラス」の2回目の入試(1月11日午後)は男女67人の受験者の中で6人しか合格を出さない実質倍率11.2倍の激戦になりました。国公立の最難関=東大に憧れる受験生(親御さん)が、東大合格者を輩出した学校に対していかに期待しているかが分かります。

「東大合格」効果は大きい

★なぜ変わらない進路実績のページ
 しかし、当の自修館、あまり進学実績のアピールを受験生に向けてしていない気がします。大手進学塾のように派手な“宣伝”をするのもどうかと思いますが、学校ホームページの進路実績が2018年度卒業生のものから更新されていません。19年度卒業生は東大合格者がいなかったからなのでしょうか。

 どういう結果であれ、受験生の親御さんは「この子をこの学校へ預けたら、将来どのような進路になるのかしら」と未来予想図を描いて、受験校を選択します。HPのページ更新頻度によって、学校のイメージは大きく変わると指摘する中高一貫校の先生もいます。志願者増の次は実際の受験者数増へ。さらに一歩前に出る自修館の姿を22年は見たいところです。(受験デザイナー・池ノ内潤)


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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