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「3番手」浅野 栄光を上回る


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・わずか1人も栄光学園を上回る
・新世紀に向かって幸先のいいスタート
・「3番手」が起爆剤になるとき
・「九転十起」の雰囲気が漂う学校
・「浅野は入学した後に良さが分かる」

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★わずか1人も栄光学園を上回る
 21年度の東大合格者数で浅野高校(横浜市神奈川区)の合格者数は48人でした。学校からのアナウンスがないのではっきりしたことは分かりませんが、ここ5年前後では最多となりました。

 加えて合格者数が浅野とともに「神奈川御三家」とよばれる栄光学園(大船市)の47人をわずか1人ですが上回り、聖光学院(横浜市中区)の79人に次いで2位となりました。神奈川は県立の横浜翠嵐が過去最多の50人の東大合格者を輩出し、大いに話題となり、浅野の“快挙”はクローズアップされませんでしたが、中学受験を志す生徒や家庭にとっては、衝撃的なニュースであったことでしょう。

1人上回る

★新世紀に向かって幸先のいいスタート
 浅野は前年比で9人増。栄光は同10人減ということで起きた逆転劇。新型コロナウイルス感染拡大の中での入試で何があったのかは今後の分析を待ちたいところですが、栄光学園が“コケた”こと以上に、浅野の躍進が称えられるべきでしょう。1920年(大正9年)、実業家の浅野総一郎が開校してから100年。新世紀の門出を飾るのにふさわしい好スタートとなりました。

 もともと進学校として県内では知られていましたが、昭和の終わりごろの雰囲気を知るOBに言わせると「目指せ東京六大学、横浜国大や市大でもOK」という雰囲気だったといいます。その後平成に入り、中学入試が盛んになると人気校の1つに。栄光と聖光、いわゆる「二光」とよばれるミッション系の男子校と同じ男子校ながら毛色が違う立ち位置と、80年代から90年代にかけて東大合格者を大量に排出していた桐蔭学園の勢いにかげりが見え始めるなどの背景があって、今まで埋もれがちだった浅野の存在が年々クローズアップされ、現在の人気に至っています。

2世紀目に向かって好スタートを切る

★「3番手」が起爆剤になるとき
 “タナボタ”で進学実績が上がってきたわけではありません。入学時「3番手」という位置付けで周囲から見られているという屈辱的な感覚を、多感な少年たちが6年間かけて起爆剤に変えて、心に火をつけたことが原動力となってきたようです。

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 浅野中学の入学試験は2月3日。浅野には高校入試がないので、ここに入る機会は1度しかありません。同時に3日は2日に聖光学院の1回目と栄光学園の入試が終わった後。ぶっちゃけて言うと「滑り止め」です。実際4月に入学式を迎えた時にまだ吹っ切れていない表情の生徒は多々いるといいます。浅野に合格するだけでも大変なことなのですが、どうしても中学受験界という狭い世界の中での“「二光」に続く3番手”というレッテルに縛られてしまっているのです。

 しかし、ここからが再スタート、と吹っ切った男子から逆襲が始まります。部活動も頑張りながら質量とも勉強の手を抜かず、高2の半ばで既に大学受験に向けての演習に入れるようになっているといいます。学校側も数学や社会などでオリジナルテキストを作成、国語の記述や英作文、数学など生徒の求めに応じて添削を丁寧にするなど、援護射撃を惜しみません。

浅野入学、反撃開始

★「九転十起」の雰囲気が漂う学校
 創立者の浅野総一郎翁の座右の銘「九転十起(きゅうてんじゅっき)」の精神を生徒がそれほど意識しているとは思えませんが、知らず知らずのうちに教えが学校の雰囲気として校内に漂っているのは確かです。

 失敗にしても失敗しても、挑戦し続ける限りは負けではない。むしろ、負けたままで問度立ち上がらないことこそ負けを認めることになる。少々古臭いかもしれませんが、まさに校訓の「質実剛健」を実践しています。この学校、令和には珍しくなった「骨太」の中高一貫校です。

浅野総一郎の座右の銘「九転十起」

「浅野は入学した後に良さが分かる」
 「浅野は入学した後に良さが分かる」「浅野ファンになる」とは、第1志望残念で進学した親御さんから後々そういう言葉をよく聞きます。 期待に胸を膨らませて入学したけれど、話と違っていた、第1志望だったけど、この学校ってどんな学校?入試は突破したけれど、夢はかなったけれど、入学してから目標を見失う子も多いのが「中学受験のその後」の実態でもあります。そのような中で「入学後に良さが分かる」というのは、とても幸せなことです。入学したのなら、この縁を大切にしたいものです。(受験デザイナー・池ノ内潤)


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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