数字でみる中学受験

【数字でみる中学受験】オンライン学習満足度68.6%

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・男子は70.6%、女子は66.7 
4年生では女子、5、6年は男子 
最大の利点は「自分のペース」 
・オンライン以前に環境整備を 
・子どもの方がオンラインに興味 
 

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★男子は70.6%、女子は66.7 
 3度めとなる緊急事態宣言が東京、大阪、京都、兵庫の4都府県に発令されました。今のところ学校の全面休校は実施されておりませんが、状況は極めて流動的と言わざるを得ません。昨年の今頃は学校という学校が休校する中で、オンラインによる学習、授業がクローズアップされました。そのオンライン学習について、学研教育総合研究所が昨年8月に「小学生の日常生活・学習・新型コロナ対策の休校に関する調査」を実施しました。 

 小学1年生から6年生まで、休校中にオンライン学習をした全国の557人にその満足かどうかを尋ねたところ、男女で計68.6%が「満足している」「どちらかというと満足している」と答えました。男子は70.6%、女子は66.7%でした。 

約70%がオンライン授業に好意的

★4年生では女子、5、6年は男子 
 学年別でみると、一番満足度が高かったのが小1男子で80.0%。逆に一番満足度が低かったのは小1女子で52.3%と対照的な結果となりました。中学受験の勉強へと本格的に突入する小学4年生では女子の満足度が79.2%と同年の男子より15ポイント以上高いのですが、これが5、6年生になると男子の方が3~4ポイント高くなるという逆転現象が起きています。 

 全体的には約7割が「満足している」と答えているところからみると、子ども達は概ねオンライン授業に抵抗はないと判断できますが、「どちらかというと」の方で答えた割合が圧倒的に多く、改善しなければならないところもあるということが言えるでしょう。 

まだ改善の余地があるオンライン授業

★最大の利点は「自分のペース」 
 オンライン学習の良い点について(複数回答)は1位が「自分のペースで学習できる」(57.3%)、2位「登下校しなくて良い」(43.1%)、3位「リラックスして学習できる」(26.4%)となっており、以下「学習した履歴が残る」「復習がしやすい」「質問がしやすい」と続きました。 

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 オンライン学習は録画映像の授業の場合、一時停止したり、もう一度聞きたい説明や理解できなかったことを戻して再生することが可能。加えて、都合の良い時間や集中力が途切れないように小分けにして勉強できるのがメリットです。復習にも効果を発揮します。勉強は嫌いではないのに、いま一つのみ込みの遅いという生徒もいます。そのタイプの子には録画のオンライン授業は、能力を活かすのにうってつけの教材かもしれません。 

マイペースで勉強しやすいオンライン

★オンライン以前に環境整備を 
 逆に悪い点ではどうでしょうか。一番多かったのが「目が疲れる」(28.5%)で、続いて「集中できない」(26.4%)、「すぐに退屈してしまう」(16.3%)の順番でした。「目が疲れる」というのは、オンライン授業特有のもので、特に低学年にその傾向が強かったのは、高学年に比べパソコンなどの画面を見慣れていないというのもあると思います。 

 個々の順位は上位ではないものの、オンライン学習をするうえで環境整備が不十分であることを訴えるケースも目立ちました。「インターネットの接続ができない。通信状態が悪い」「好きな時に自由に使える機器がない」「機器の使い方が分からない」など、授業以前の問題を悪い点に挙げている割合が、複数回答ながら6割以上に上っています。オンライン学習をしたくても物理的に難しいという第1段階で乗り遅れてしまう現状に、子ども1人ずつにパソコンなり、タブレットなりが行き渡るよう早急に取り組む必要だということが理解できます。 

安定したネット環境を

★子どもの方がオンライン学習に興味 
 皮肉にもコロナの感染拡大をきっかけに広がったオンライン学習ですが、今後これを継続したいか、という問いには子ども自身が59.2%、親御さんが67.1%の割合で「できけば学校へ行って勉強してほしい(したい)」と回答しました。やはり授業は「ライブ」派が多いようです。加えて、子ども一人で勉強することの限界を感じている親御さん、子ども自身も少なくないということです。 

 一方で「学校とオンラインの両方」「できればオンライン」も親御さんで3割超、子どもで4割超に達しました。コロナ禍の収束が見通せない中で、今後より取り組みを強化せざるを得ないオンライン学習に子どもたちの方が対応できている様子がうかがえます。子ども達の方が状況の変化に柔軟なのかもしれません。(受験デザイナー・池ノ内潤) 

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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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Published by
池ノ内 潤

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