中学受験 両親の対立が悲劇を招く

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・ 受験家庭の2大パターン 
・熱くなる母親 消極的な父親 
・父親が熱くなるとロクなことはない? 
・両親の対立による子どものストレス 
・まずは夫婦の「見解の一致」から 

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受験家庭の2大パターン 
中学受験は多くの場合、母親主導で始まり、進行します。最近は家族のあり方もさまざまなので一概にくくることは難しいのですが、共働き家庭か、父親が働き、妻が専業主婦あるいは短時間のパートが受験する家庭2大パターンです。 

 中学受験はそれなりの“軍資金”が必要です。共働きで捻出していることもあれば、旦那さんの稼ぎの“一本足打法”、祖父母の援助がある“スポンサー付き”といろいろあれど、通常受験勉強期だけで300万円前後、合格しても初年度で100万円以上がかかる戦いだけに、親御さんも受験にかける意気込みは尋常ではありません。 

★熱くなる母親 消極的な父親 
 父親と母親、中学受験に対してそれぞれ「持論」がある中でよくあるのが夫婦間の対立です。互いに我が子のために、という点では一致しているのに、そのアプローチの仕方、勉強の進め方、そして着地点で描いてるものが違うことでぶつかるのは悲劇的なことです。 

 一例を挙げます。母親は受験に熱くなり、塾のクラスアップに躍起となり、子どもの勉強を一生懸命指導します。母親が優秀であればあるほど、我が子の出来に満足しない場合は、さらにノルマを課し、難しい問題にあたらせる傾向にあります。

 擦り切れそうな子どもに、見かねた父親が救いの手を差し伸べます。「そんなに頑張らなくてもいいよ」と言っては、母親のいない間にゲームをすることを許したり、母親の代わりに勉強をみる時は難しい問題で答えを見せたりします。 

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 その“息抜き”がバレると、夫婦でバトルです。「子どもがかわいそう」という父親、「そんな甘い子と言っていると勝てない」と主張する母親。どこまで行っても平行線です。中学受験の典型的パターン、父親が腰が引き気味、母親がキリキリ、です。 

父親が熱くなるとロクなことはない? 
 最近は父親の方が熱くなることも珍しくないようです。典型例としては2つ。1つは「昔取った杵柄」型、もう一つは「計画きっちり」型です。いずれも信念に基づいていますから、厄介なのです。 

 大学受験で頑張ってきたお父さんは結構います。最初はデキなかったけど、努力と工夫で難関大学に合格した人は、その経験を自信に生きていきます。それはそれで自分で確立したオリジナルメソッドだから尊いのです。しかし、我が子と言えども別人格です。父親の「昔取った杵柄」が子どもに合うかどうかは分かりません。成功体験をそのまま子どもに当てはめても効果が出ないことは多いのです。一方でこの経験をベースにしながら、子どもの実力に応じてカスタマイズできるオヤジは一枚上です。 

 エクセルできっちり勉強計画をきっちり立てるお父さんもいます。作業工程表です。中学受験は大人が集まって行うプロジェクトなら必須ですが、12歳の子どもがやる中学受験は計画の3割も進めば上出来です。それ以上できれば「おまけ」くらいの感覚で良いのです。「できること」の精度を上げ、そのできることのスキルと自信を武器に「できないこと」を徐々にクリアしていけるようにする工程表は必要です。お父さんの思い描く計画が先ではなく、子どものレベルを把握することが先決。その子似合った勉強の進め方をプレゼンできて初めて伴走者といえます。 

両親の対立による子どものストレス 
 夫婦の対立によって一番影響を受けるのは受験生本人です。対立の現場を目の当たりにすると、子どもの心中には波風が立ち、受験勉強にも精神的な面で差し障りが出てきます。 

 過度のストレスを感じ、塾や学校で弱い立場の子をイジったり、いじめに発展することもあります。よく塾の小テストの丸付けの際、答案を交換して相手の解答に○のものに×付けたり、派手に×を付けて解答用紙をグチャグチャにするのもその一つの例。その子の性格というより、メンタルの異変から来ているものがあると推測できます。 

 夫婦で意見の一致を見ないことで視野が狭くなっている親御さんは、こういう子どもの異変に気が付かないまま通塾させては成績が上がらずカリカリし、何か活路を見いだそうとして右往左往します。落ち着きのない家庭、身が入らない勉強、時間だけ過ぎて行き、心も体もガタガタのまま入試本番。結果は火を見るよりも明らかです。

★まずは夫婦の「見解の一致」から 
 中学受験をきっかけにして離婚、一家離散ということもあります。合格して幸福の絶頂のはずが、家族としての歴史に1つの区切りをつけることになるケースもこれまでありました。そうならないまでも夫婦の対立により、家庭内に冷たい空気が流れ、その雰囲気にいたたまれなくなった子どもが家出をしてしまい、帰っては来たものの「中学には行きたくない」と言ってきかず、入学を断念したこともありました。 

 何のための中学受験か、何を見て学校を決めているのか。子どもと一緒に考えることも必要ですが、まずは夫婦で「見解の一致」をみてから子どもにプレゼンすることが、最初からボタンの掛け違いを起こさない第一歩です。(受験デザイナー・池ノ内潤) 

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