それでもあなたは東大を目指しますか?

+10

中学受験の窓口 今日のメニュー 
東大の誰も教えてくれなかった不都合な話 
中学受験に通じる東大生の3タイプ 
東大でもつらい「学問で食っていく」こと 
東大合格、後の人生はただ消化試合   
・東大も中学受験も一緒「志望動機」って大切 

スポンサーリンク

東大の誰も教えてくれなかった不都合な話
 大型書店を徘徊していたところ、衝撃的なタイトルの書籍が目に入りました。「東大なんか入らなきゃよかった 誰も教えてくれなかった不都合な話」。 

 帯もなかなか刺激的な言葉が並びます。「東大うつ 東大プア 東大いじめ」「“最強の学歴”があっても生きづらい」――。御三家、難関校を目指す中学受験生の親御さんが見たら、にわかに信じがたいフレーズだろう。著者は池田渓氏。そろそろ40歳になろうかという東大農学部卒業で同大博士課程を中退した書籍ライターです。 

 商売なので極端な一面を切り取ったものであるとは分かりつつも、確かに東大にも“不都合な話”はたくさんあるだろうと思い“参考文献”として手に取ってみましたが、読み進めていくうちに中学受験に通じるような話が随所にありました。 

中学受験に通じる東大生の3タイプ 
池田氏によると、同じ東大生といっても「ピンキリ」で、タイプとしては3つに大別されるとしています。(1)天才型(2)秀才型(3)要領型、で割合的にはざっくり1割弱、5割以上、3割程度としています。 

 面白いのは各タイプの特徴。天才型は野球のメジャーリーガー・大谷翔平選手やフィギュアスケートの羽生結弦選手に相当する人、秀才型は努力を積み重ねる堅実なタイプだが、極端にリスクを嫌う人とし、要領型については入試はテクニックでクリアしてきたが、大学からのより専門的な学問や、社会に出てからの仕事、人間関係では果たして通用するかどうか、と分析しています。 

スポンサーリンク

 この割合通りではありませんが、中学受験のできる生徒のタイプは、これに似ているところがあります。天才型は何もしなくてもできるのではなく、努力する才能も半端ではないので、コツコツやっている秀才型が「追いつけない」とコンプレックスを抱いてしまえこともよくあります。 

★東大でもつらい「学問で食っていく」こと 
「お前、東大だろ?そんなこともできないのか」。このセリフはあらゆる場面で東大生が浴びせられる決まり文句だといいます。勉強の面で言われるのは分かりますが、力仕事だったり、飲食店のアルバイトだったり、東大という学歴には全くと言っていいほど関係ない場所でも「東大」は引っ張り出されるといいます。そういう意味では「生きにくい」というのはよく分かります。 

 では、得意の勉強、学問で身を立てるという道を探ってもなかなか険しいものがあるようです。「高学歴ワーキングプア」という言葉が浸透してから久しいですが、本書にも東大の大学院でも同じような構図があることが、30歳前の女性研究者の口から具体的に語られ、その厳しい現実は思っていた以上です。特にある女性研究者の“まさかの展開”には「学問で身を立てる」「学問で食っていく」には、かなりの覚悟と決意が必要となると思わずにいられません。 

 東大に入ること自体、大学受験という世界の中では突き抜けた存在でしたが、突き抜けた人ばかりが集まる東大でさらに突き抜けないと学問の道は開けない――。開けないどころか、下手をしたらテキトーに過ごしてテキトーに生きている人と収入という面では大差なく、毎日お金を勘定しながら生きていかなければならない、場合によっては自ら命を…という状態になってしまう可能性がある、となると、考えてしまいます。 

★東大合格、後の人生はただ消化試合 
 「俺の“やりたいこと”は東大を受験して合格することだけだったのかな。そういう意味ではとっくに夢はかなっていて、後の人生はただ消化試合をやっているだけなのかもしれないね」。 

 本書に登場する、中高一貫校から東大文I(法学部)に合格、卒業後メガバンクに就職した男性の言葉です。彼は別に入りたくもない銀行に入行したものの、うつ病を患ってしまいます。著者の池田氏にLINEで「死にたい」と午前3時に訴える日々が続いたと言います。 

 男性は中学受験から大学受験をこう振り返ります。 

 親や教師に言われるままに勉強してきたけど、ほめてもらえるから点をとり続けていただけ。行き着いた場所が東大で、合格点をとれたから東大生になれた。だけどその過程で自分の夢なんて一切考えてこなかった。 

 ドラマの設定などではなく、実際にこういう人もいるのです。中学受験の意味を考えさせられる経験談です。 

★東大も中学受験も一緒「志望動機」って大切 
 単なる「東大合格」という4文字が欲しかった、というのは、中学受験に当てはめれば「開成合格」や「桜蔭合格」の結果が欲しかったというのと同じ。受験というゲームの中で勝つのが目的というだけのことです。 

 東大に入って、開成に入って、桜蔭に入って「何をしたいのか」。これがあるかないかで人生は大きく変わります。中には中学に入っただけで「消化試合」となってしまう子も見かけます。目的を見失う(最初からない)と「入ってもキツいばかり」。タイトル通り「入らなきゃよかった」の毎日になってしまいます。入試には直接影響ありませんが、中学に入るとき、大学受験をするとき、社会に出るとき、「何をしたいのか」は、後々大切になってきます。 

 時には中学受験をする意味、について親子で話し合ってみるのも必要です。どうして中学受験をするのか、真剣に見つめ直すと、進む道がはっきりして勉強にエンジンがかかるかもしれませんし、エンジンがかからなかった理由もはっきりし、今後プラスに働く可能性は十分あります。(受験デザイナー・池ノ内潤) 

Follow me!

スポンサーリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です