「性格の悪い奴は合格できない」は本当か

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最後に「おいしかった」藤井遼 
・ 算数は強いが…「マウント」する子の背景
・ 「マウント」する子が不合格になる理由
・ プレッシャーから解放して流れを良くする
桜木先生が藤井の来年合格を見通せた理由 

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★最後に「おいしかった」藤井遼 
27日に終了したTBS系ドラマ「ドラゴン桜」の最終回で、一番感動したという声が集まったのが、俳優・鈴鹿央士演じた藤井遼の成長ぶりでした。人を小ばかにして東大専科を敵視し、同時に嫉妬していたのが、専科に入ることになって学力よりも人間力での成長をみせたキャラクターは、東大に合格した5人よりも輝いて見えました。最後の最後に「おいしい」ところを持って行った感じで、今回のドラマで多くの若い視聴者が一番共感した人物だったかもしれません。 

 かつての藤井が桜木先生に指摘され、また最終回で同じ専科の原健太(細田佳央太)が他校の生徒に絡まれていた時に自身も発した言葉に「性格の悪い奴は受からない」というのがありました。古くから勉強の出来る奴=性格が悪い、というステレオタイプのとらえ方がありますが、本当に性格の悪い奴は入試で失敗するのでしょうか。 

算数は強いが…「マウント」する子の背景
 「性格が悪い」と言っていいかどうか分かりませんが、成績や偏差値について、できない子を見下し、自分がいかにできるかを聞いてもいないのに強調する子が中学受験を目指す子の中に一定数います。いわゆる「マウント」というやつです。 

 「お前、塾でいつもテストができなくて残されてるじゃん」「オレ偏差値65、お前いくつ?」「あんな塾に行っているやつはバカばっかり。合格なんかしない。受験するだけムダ」――。小学校へ行ってまで塾の話をする、“面倒な子”が周辺にいませんか。このタイプの子、なぜか成績のいい子が多いです。特に算数ができるというのが特徴。マウントしてくるくらいですからメインの科目に自信を持っているのですが、総合成績で見ると穴だらけです。 

 算数をゲーム感覚でやる代わりに、他教科には関心がないというパターンです。人の気持ちを読めない(だから幼稚にマウントしてくる)、共感できないので国語の読解を自分勝手に読みます。漢字も雑に覚え、語彙などには興味がありません。理科はそこそこできますが、社会と同様一問一答式は強いけれど、正誤問題や思考力をわれるとお手上げ。ゲームのようにスパスパ進まないので、勉強をしててもつまらないのです。 

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 でも、できないことを気にしていないわけではありません。本当は自信がないから、できていないことから目を背けたいから、自分より成績が劣っている子、おとなしい子などをターゲットに「大言壮語」して、心のバランスをとっているのです。心のバランスを小学校でとらなければならないほど、親御さんから偏差値、成績のことで強いプレッシャーをかけられている、というケースが「マウント」する子によく見られます。 

★「マウント」する子が不合格になる理由 
 「マウント」する子は、なかなか素直な気持ち、謙虚な姿勢になれません。弱みを見せることが大嫌いだからこそ、マウントして相手より優位な立場に立つことで気持ちを支えているのです。素直になってできない科目や単元をじっくり取り組んだり、先生に質問したり、やり方を変えてみるということは格好が悪いという思いが強く、気が進まないのです。親御さんもどちらかというと「気が強い」タイプが多く、テストの中身の出来より、表面の点数、偏差値で判断しがちで、地に足を付けて苦手を克服という思考回路になかなかなりません。 

 入試は得意の算数勝負で、国語は「出たとこ勝負」。ハマれば勝てますが、算数が思ったほどさく裂しない、簡単で差がつかなかった場合は、守勢に回り苦しい展開となり、敗れることが多くなります。 

 対照的に中学受験は謙虚さ、素直さがある子が満足のいく結果を出す傾向にあります。分からない、できないことに素直に認めこれと向き合い、謙虚に先生に質問するなどしてコツコツと「できない、苦手」を「できる、得意」に変えていきます。オセロゲームで黒が白に変わるように“逆転”していくのです。 

★プレッシャーから解放して流れを良くする
 謙虚になれない子、素直になれない子は一度大いに認めてあげることで「流れ」を変えるきっかけをつくることができます。「算数すごいよね。誰も君に勝てないよ。マジ、神だわ」などとプライドをくすぐります。気分を乗せたうえで「神なら国語もできるよね、ちょっとすごいところ見せてよ」と言って期待をかけます。 

 点数に関わらず「おっ、難しいのができてるねぇ。いいよ。でも君ならもうちょういいけるよね」と少しずつハードルを高くします。「何点取らなきゃ不合格」ではなく、プラス思考でできるようになっていく過程、取り組んでいる過程を評価します。 

 マウントする子、虚勢を張る子は親御さんや周囲から「認められていない」という感情が強く、そのためにマウントすることで自分を大きく見せる、自己防衛の本能が働いているのです。プレッシャーから解放し、認めてあげることでマウントもしなくなり、苦手にも目が向くようになります。 

桜木先生が藤井の来年合格を見通せた理由 
 「マウント」する子は、もともと「デキる子」です。謙虚になり、素直になったことで心の緊張状態からも解放され、周りが見える余裕ができるようになると、勉強をしていても視野が広がり、気づきが多くなって成績は良くなります。流れが良くなれば、納得の受験どころか「圧勝」します。 

 「ドラゴン桜」の中で藤井君は“ワケあり”で東大を不合格となってしまいますが、人間的に成長したその姿を見て、桜木先生は1年後を予測して「次は確実に合格する」と宣言します。謙虚さ、素直さの大切さに気が付くことができたから桜木先生は、来年の合格が見通せるのです。 

 親御さんも「物言い」のタイプより、謙虚なタイプの方が子どもの受験結果は良い傾向にあります。ご自身も一度、自分を見直す機会を持つとハッとすることがあるかもしれません。時々、客観的に自分を、子どもを点検してみてください。(受験デザイナー・池ノ内潤) 

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