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「シブマク」は1次で仕留めよ 2次の怖い話


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・「お試し」時代は終わった「シブマク」 
・1次なら3倍強、2次は余裕なし 
・「歩留まりの良さ」が窮屈さを呼んだ 
・2回目試験を制するのは「気持ち」 
・5万円で「キープ」は安い 

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「お試し」時代は終わった「シブマク」 
超難関校の一角、千葉県私立中学最高の偏差値を誇る渋谷教育学園幕張中学校。通称「シブマク」がこのほど22年度入試の要項を発表しました。例年と大きな変化はなく、コロナ禍のため昨年同様、合格者の校内掲示をせず、ホームページで合格発表をするというのが、特筆すべきことでした。 

 渋幕は近年、成績上位層の人気校です。サピックスオープンでの80%偏差値は男女とも65。女子は慶應中等部を抑えて、偏差値上では堂々の最難関中学です。2月1日の東京・神奈川の中学入試解禁日前に「仮想敵」として、御三家受験をする層が「前受け」「お試し」していた時代は過去のもの。最近では千葉だけでなく、都内在住の家庭でも渋幕第1志望は相当数存在します。 

【関連】最難関の一角「渋幕」について
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★1次なら3倍強、2次は余裕なし 
 渋幕は1月22日に1次入試(他の中学で言う第1回入試)、2月2日に2次入試が行われ、入学のチャンスは2回(帰国子女の場合は3回)あります。2度あると思えば、受験生も多少心に余裕があると考えがちですが、「シブマクは必ず1次で仕留めよ」が鉄則です。 

 その理由は3つあります。1つは単純に「合格者しやすさ」です。21年度入試で渋幕の1次試験は、男子1158人、女子503人が受験し合格者は男子502人、女子180人の計682人で、倍率は2.4倍でした。募集人数約215人に対して約3倍強の合格者を出していることになります。 

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 一方で2月2日の2次試験は、受験者数こそ男女計421人と1次の4分の1程度ですが、合格者数46人。倍率9.2倍とほぼ10人に1人しか合格できません。募集定員は約45人ですから、定員きっちりのがちがちに厳しい試験となりました。 

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「歩留まりの良さ」が窮屈さを呼んだ 
 2次試験が「窮屈」な入試になった背景には、1次試験合格者の「歩留まりの良さ」があります。歩留まりとは、もともと経済用語で「製造業などで、原料や素材の投入量に対し、実際に出来上がる製品の割合のこと」を意味します。これを受験に転じて、「歩留まりが良い」といえば、合格者の入学手続きの割合が高く、定員いっぱいに達し、それ以上になっていることを指します。 

 この割合をどう読むかで、学校側が出す合格者の数が決まってくるのですが、21年度の渋幕1次試験は、コロナ禍にもかかわらず都内から受験した「第1志望」組の合格が学校の予想を上回りました。その結果、即入学手続きをした家庭が後を絶たず、2次試験の合格者を定員ほぼぴったりに絞らざるを得なくなったのです(本音はもう少し少なくしたかったのかもしれませんが)。 

 レベルを問わず21年度は各校でこの傾向が強く、1回目の試験で合格しないと、2回目は相当きつい戦いにならざるを得ないという厳しい現実に直面した受験生が続出しました。 

★2回目試験を制するのは「気持ち」 
 これだけタイトな入試になると「実力通り」の入試結果になりにくくなります。「何が起こるか読めない怖い入試」になるのです。これが1度目の試験で合格しておくべき2つ目の理由です。 

 渋幕の2次試験は1回目残念の「熱望組」のリベンジ、1月に当初の予想以上の中学校に合格、進学先を確保したうえで「あわよくば」のチャレンジ、熱望まではいかないものの、2月1日に東京の学校を受け、その併願校として渋幕を選んだ組に大別されます。渋幕受験に実力相応の子、受験直前から伸びて勢いのある子など入り混じっての入試になりますが、結果を見てみると「メンタルの強い子」が合格する傾向にあります。 

 これだけ「狭き門」の入試になると、受験生のプレッシャーもかなりのものになります。12歳の子がメンタルコントロールできるはずもなく、緊張のあまり問題冊子を開いた瞬間、頭の中が真っ白に…というのも珍しくありません。逆に合格を重ね、勢いに乗っている子がその余勢をかって「まさかの合格」ということもあります。 

 渋幕に限った話ではありませんが、中学入試は回が進めば進むほど「実力通り」の結果にはなりません。根性論を振りかざすわけではありませんが、「気持ち」は合否を大きく左右することは確かです。 

★5万円で「キープ」は安い 
 そして3つ目が「お金」です。渋幕は1次試験の合格状態をキープできる(入学の権利を保持できる)ための「延納金」が5万円と「破格」の安さです。他の中学校10万円や中には30万円近く納入して、その後他校へ行くことになっても返金されないところもあります。5万円も決して安いとは言いませんが、中学受験をする以上「必要経費」の範囲です。 

 しかも、有効期限は2月3日午後6時まで。開成や麻布、桜蔭、女子学院、栄光学園や聖光学院の合格発表を待って手続きが可能です。ホームページからクレジット決済なので、慌ててATMに入金したり、学校へ持参したりする必要ありません。2次の場合だと、2月3日の午前10時に合格発表があり、その日のうちに入学手続金28万円を納入しなければなりません。 

 中学受験は終わってからも「物入り」です。制服や学校指定用品だけで10万円は軽くいきます。延納金を抑えられるというのは後々かなり大きいことです。合格のしやすさ、メンタル、金銭のことを考えると、渋幕は1次で仕留めるのが得策です。(受験デザイナー・池ノ内潤) 

【関連】最難関の一角「渋幕」について
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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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