塾・家庭教師

塾で「ゲームを楽しむ」か「苦痛に耐える」か


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◆中学受験の窓口 今日のメニュー
・すべての流れは「授業中の言動」で決まる
・「デキる子」は「ゲームを楽しむ」
・「デキない子」は「苦痛に耐える」
・「なぜ」の追求で壁が破れる
・塾は「利用してナンボ」

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べての流れは「授業中の言動」で決まる
 所属しているクラスの違いはあるにせよ、進学塾での授業時間数は同じ塾ならば美菜お菊は変わりません。その中でテストをすると、なぜ「デキる子」と「デキない子」という点数、偏差値の差が出るのでしょうか。

 さまざまな要素が挙げられますが、その第一歩は「塾での授業中」にあります。毎回々々の「授業中の言動」の差が家庭での復習進度にも大きくかかわり、それが小テストや月例テストの結果にも反映され、この蓄積が受験そのものへとつながっていくのです。小学4年で入塾した場合、3年間の一連の流れが子どもの中学受験の結果を決めるということを、多くの親御さんが気づいていません。

「デキる子」は「ゲームを楽しむ」
 「デキる子」の塾での言動は「ゲームを楽しむ」かのようです。テキストの問題をどう攻略するか、自分の頭の中にあるアイテムを駆使して解き進めていきます。クリア(正解)すれば快感を得られ、次のステージへと進みます。間違えた場合、またいつか遭遇するゲームを制覇すべく、先生の解説を聞き、ポイントや「これはアイテムになる」と瞬時に判断したことをテキストやノーとの端にササッとメモ書きする。それを家で改めて復習し、自分の力にしてしまいます。

 授業中も積極的です。国語の記述問題などもゲームに臨むがごとく「挑み」ます。難しい問題でも、自分の理解が及ばない問題でも、アイテムを総動員して自分なりの解答を用意して問題に、先生に「挑み」ます。添削してもらい×をもらっても、点数が低くてもアドバイスを糧にして、また書き直して「挑み」ます。この繰り返しをめげることなくすることで、厳しい記述問題にぶつかって△をもらって部分点を積み重ね、模試で偏差値を上げ、入試本番で合格点をもぎ取ります。

 授業中、発言の機会がある場合も自分の解答や考えを口にします。受け入れてもらえば自信に、間違えてもそれを糧にしてヘコみません。クラスメイトのそれも聞き、吸収できるところは自分の中に取り入れます。授業に(ゲームに)「参加」することで、思考力(アイテム)を増強、新しい方向性を身に着けていくのです。

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★「デキない子」は「苦痛に耐える」
 一方で「デキない子」の授業中は「苦痛に耐える」という時間の過ごし方になります。できる問題はよいのですが、自分の手には負えない問題にぶち当たると「思考停止」の状態になりがちです。そういう問題が続くと子どもは苦痛になります。やっていること、先生が言っていることが分からない時間を過ごすのは、大人が思っている以上につらいものです。

 その「苦痛」を和らげるために周囲の同じ「苦痛」を感じている子を見つけては痛みを和らげるためにおしゃべりをするのです、じゃれ合ったりするのです。あるいは他のことを考えて現実から逃避して痛みを忘れようとするのです。国語の記述でも算数の解答でも「挑む」というより、「先生の解答解説待ち」。模範解答を写して勉強をしたような気分になりますが、深く考えていないため頭の中には残らず、復習するという価格も希薄なので放置してしまい、何も残らないのです。

 授業中、乗ってくるは先生の脱線話だけ。家に帰って親御さんに先生の面白い話をして「塾面白いよ!」という子どもが危ういのは、「勉強が面白い」のではないということだからです。そこをはき違えて親御さんが安心してしまい、気が付けば受験直前、となってはもう打つ手は限られてしまいます。

★「なぜ」の追求で壁が破れる
 そこまで極端ではなくても「塾を使い切っていない」受験生、親御さんは圧倒的に多いです。特に子どもが授業を利用しきっているかといえばかなり疑問です。塾で解説を聞いて、問題を解いて○×を確認するのが授業ではありません。偏差値が高い子、結果を出している子の多くは、解説を聞きながら「どうしてそうなるのか」という問いを自然にしています。あるいはそういうことを意識しながら授業に参加しています。この意識があるかないかで、授業でやったことがより生きてくるか、通り一遍のことしか身に付かないかの分かれ目になります。

 通り一遍の内容、意味なく暗記することが勉強と思っている受験生は「ある程度」で伸びが止まります。伸びる素質はあっても「なぜ」を追求しない子は、それが生かされないまま「偏差値が伸びない」「やっても現状維持」を繰り返して、不安を抱えたまま受験になります。

 知識は大切です。覚えなければいけないことも中学受験ではぼう大な量に上り、ベースとしてそれがないと勝負になりません。加えて、算数でも国語でも、理科社会でも「なぜそうなるのか」を徹底的に追うことで初めて壁が突破でき、成績が上がるのです。なので、常にこれを意識して勉強するようになると3カ月後、半年後、1年と成績は確実にアップします。偏差値が50前後、55前後の子が成績で足踏みするのは、勉強量が足りないのではなく、「なぜを追う思考の時間と機会」が圧倒的に足りないからなのです。

塾は「利用してナンボ」
 要は塾は「利用してナンボ」なのです。テキストを隅々までやるのも、先生をつかまえて質問するのも、親御さんがさまざまな受験に関する相談をするのも、塾を利用するということです。子どもが授業中にできるだけ多くのものを得て、土産として持ち帰るのも塾を大いに利用することです。

 塾に何とかしてもらって「成績を上げてもらう」、という受け身の姿勢だけでは塾を利用していることにはなりません。塾を利用して「成績を自ら上げていく」、授業という名のゲームに積極的に参加した子ども、親御さんが受験で結果を出します。(受験デザイナー・池ノ内潤)


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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