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狙われる 21年は「あれから80周年」
覚えるべき3つの場所と昭和20年の流れ
キーワドは「広島」
国語でも注目の太平洋戦争
・中高一貫校で「戦争」を学ぶ意義

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★狙われる 21年は「あれから80周年」
 8月15日は「終戦の日」です。1945年(昭和20年)のこの日正午、ラジオから流れた昭和天皇の「玉音放送」によって、国民は3年8カ月にわたった「太平洋戦争」(当時日本では大東亜戦争とよんでいた)が終結した(敗戦に終わった)ことを知らされました。もっと広く言えば、1931年(昭和6年)の満州事変に始まる「15年戦争」の終了を伝えるものでした。

 そして今年2021年は太平洋戦争が始まった年(1941年)から80周年になります。中学入試では社会を中心にこの「周年問題」が数多くの中学校で出題されます。特に先の第二次世界大戦絡みの問題は、中学校側が好んで出題するテーマ。模試でも問われる可能性は高いので、この時期にもう一度、歴史を中心に公民、地理のテキストで関係個所を復習しておくことをお勧めします。

★覚えるべき3つの場所と昭和20年の流れ
 終戦の日が8月15日なら、日本がアメリカ、イギリス(フランスやオランダも含まれる)などの国と戦争を始めたのは1941年「12月8日」です。中学入試で問われる日付は終戦の8月15日、広島に原爆が投下された1945年8月6日、日本国憲法絡みの日(1946年11月3日の公布、1947年5月3日の施行)が圧倒的ですが、最近は12月8日も問われます。今年は要チェックですね。

 戦争が始まった場所ですが、アメリカ艦隊の基地がある「ハワイ・真珠湾」を日本海軍の航空隊が攻撃したことは受験生の多くが知っていますが、実は同時進行でアジアのマレー半島に日本陸軍が上陸、当時ここを植民地としていたイギリス軍と戦闘が始まりました。この上陸作戦まで頭に入れる必要はないと思っていましたが、近年入試問題でしばしば見られるようにになりました。地理絡みでは、ハワイ、マレー半島、それに戦争末期に日本本土が空襲されるようになった際の爆撃機の基地「サイパン島」の3地点の場所は頭に入りておいた方が良いでしょう。入試で出題されます。

 歴史分野に話を戻すと、昭和20年の「並び替え」も頻出ですが、受験生の出来はいつもあまり良くありません。実体験のない戦争の出来事など小学生にとっては遠い話過ぎてピンとこないからです。
3月10日「東京大空襲」→4月1日「沖縄本島にアメリカ軍上陸」→6月23日「沖縄戦終了」→8月6日「広島に原爆投下」→8月8日「ソ連軍が満州を攻撃(ソ連が日本に宣戦布告)→8月9日「長崎に原爆投下」→8月15日「終戦」の流れは、おさえておくと、本番で差を付けることができます。

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★キーワドは「広島」
 開戦から80年をてこにして、さまざまな設問が考えられます。たとえばオリンピック。今年の開催も困難の連続でしたが、1940年(昭和15年)は東京五輪が予定されていたものの、日本側から開催を返上、中止になりました。理由は日中戦争中だったことです。1964年(昭和39年)の開催は、受験戦も基本問題としてよくできますが、この辺りは盲点です。

 時事問題絡みでも今年は太平洋戦争は大いに狙われます。特に「広島」がキーワードになりそうです。国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長(顔も覚えておいてください)が被爆地・広島を訪れたこと、菅義偉(名前の読み、よしひで、も入試に出ます)首相が8月6日の平和祈念式典のあいさつで原稿の「唯一の被爆国」の部分を読み飛ばしたこと、国に被爆を認定してもらう「黒い雨」訴訟で原告側が勝訴したことなど、多くの話題がありました。入試問題を作るうえで狙いどころが満載です。

★国語でも注目の太平洋戦争
 国語でも太平洋戦争80周年は注目されるでしょう。戦前から戦中、戦後まもなくを題材にした素材文が読解問題として出題される可能性が高くなります。

 今年発表の作品で適当なものがあれば一番の候補になります。秋以降のオープン模試や塾内テストなどで出題される可能性はあります。また、過去に出題されたものも使われる場合があるでしょう。たとえば、19年度入試で桜蔭、武蔵などで出題された中脇初枝さんの「神に守られた島」。特攻隊として沖縄へ出撃した兵士の飛行機が島に不時着、その島の子ども達との交流を描いた作品でしたが、「死生観」が現代とは大きく違う話なので、素材文を読み進めていくだけで苦労するかもしれません。加えて

 戦争をテーマにした素材文、多くは子どもや「銃後の人々」(一般国民)の話ですが、現在とは全く状況が違い、受験生の中には「全くイメージできない」と苦手意識がある子が結構多いです。祖父や祖母など身近に話をしてくれる人に聞くのも勉強になりますが、YouTubeなどにも当時のニュースフィルムの映像が数多くアップされています。どういう時代だったのか、という雰囲気を知るだけでも読解の役に立ちます。国語の物語文読解は頭の中に「絵が浮かぶ」と読みやすくなります。

★中高一貫校で「戦争」を学ぶ意義
 先の戦争にまつわる学習は中学入学後も力を入れている学校が多く、広島や長崎、沖縄を修学旅行や平和学習などで訪れます。公立ではあまりやらない教育ですが、それだけに意味があると思います。

 戦後76年が経ち、戦争を経験した世代の超高齢化が進み「体験の継承」が厳しくなっています。戦争の悲惨さを実感することはなかなか難しいとは思いますが、「命の大切さ」や「抑圧された生活」を知る上では、現在のコロナ禍での日常で何かを感じる契機になることでしょう。中高一貫校へ進むのは何も一流大学進学だけが目的ではなく、こういう体験もできるのです。(受験デザイナー・池ノ内潤)


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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