偏差値の差を生むたった1つの気持ち

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望みは「チャレンジ」「創造力」「協調性」
小6男子親は「チャレンジ」より「学力」
「チャレンジ精神」が試される記述問題
成績の差は「挑んだか、どうか」
「挑む」ことのハードルを低くする

★望みは「チャレンジ」「創造力」「協調性」
親御さんの願いとして、小学生の子どもに「身に付けてほしいこと」は何でしょうか。学年、男女別によって求めるものは違ってくるのですが、学研教育総合研究所が2019年に行った「小学生の日常生活・学習に関する調査」(1200人の保護者対象)によると、全体のトップは「チャレンジ精神」で40.6%(複数回答、以下同)でした。

 「創造力」(40.2%)、「協調性」(34.9%)と続き、中学受験に一番かかわりそうな「学力」は8位で16.8%でした。アンケートの対象者は、子どもが中学受験をしない保護者が大半を占めると考えられますので、受験をする世帯に絞ったらまた違う結果になると思います。「チャレンジ精神」も中学受験には必要なので、大いに参考になりますが、調査から見えてきた高学年の親御さんの意識は、全体の結果とはまた異なったものとなりました。

小6男子親は「チャレンジ」より「学力」
 「チャレンジ精神」を子どもに身に付けさせたいと答えた親御さんの割合が一番多かったのは、小2女子で46%。逆に低かったのは小6男子で33%。小5男子も35%と平均より5ポイントも下回りました。

 やんちゃで何でも果敢にトライする男子が比較的多い、という見方もできますが、そういう「気持ちの強さ」よりも勉強を頑張ってもらいたいという思いが先に来るようです。「学力」で一番ポイントが高かったのは、小6男子の親御さんで22%に、「論理的思考力」も23%と、どの学年よりも上でした。

「チャレンジ精神」が試される記述問題
 しかし、中学受験で必要不可欠な「学力」「論理的思考力」は「チャレンジ精神」と密接に絡み合っているということに気が付いている親御さんはどれくらいいるのでしょうか。例えば記述問題を解くことで、その関係性が見えてきます。

 国語を中心に出題される問題形式ですが、近年思考力を重視する中学側が好んで出題する傾向にあります。偏差値の高い子、成績上位の子は記述問題にあたると「攻め」の姿勢で取り組みます。国語の先生に突っ返されても、突っ返されても添削指導で○がもらえるまで、提出し続けます。そうやって「チャレンジ」していく過程で、記述問題解答のツボを体得していき、6年生になって入試問題の演習授業になってさらに磨きをかけ、自信をもって入試本番を迎えるのです。

成績の差は「挑んだか、どうか」
 ところが、すべての子が果敢に攻める気持ちで問題に取り組めるわけではありません。先生に厳しいことを言われることを嫌がり、記述添削も消極的で1回突っ返されるとそれまで。再度チャレンジもしないまま時間だけが過ぎて行き、模試や塾内テストでは何にもトライせず空欄のまま、という子どももかなりいます。チャレンジし続ける子との差、6年生になるともう埋めようもありません。

 6年生の親御さんが望む「学力」と「論理的思考力」を身に付けさせたいのなら、早いうちから「チャレンジ精神」が発揮できるようになっているかどうかが、前提条件になるのです。偏差値、成績の差は低学年の頃から「挑んだか、そうでないか」の差なのです。

★「挑む」ことのハードルを低くする
 ただ、一概に「チャレンジ精神を持って頑張れ!」と子どもに叱咤激励しても、子どもにはそれぞれ性格があります。十把ひとからげに「チャレンジしろ」ではあまりにも乱暴です。

 性格的に前へ出られない子は、まずは得意分野から手を付け、得意を「絶対的得意」にして自信を付けます。続いて2番目に得意なこと、少し頑張ればイケることなトライ。少しずつ「挑む」ことのハードルを低く感じるようにします。大切なのは親御さんが結果についてあれこれ言わず、トライしたこと自体を評価してあげることです。これを続けていくと、トライすることは怖くなくなっていきます。

 チャレンジ精神は前のめりにいくだけが能ではありません。ゆっくり静かに、でも確実に。そして中学受験という大きな挑戦に勝てる力を付けていくのです。(受験デザイナー・池ノ内潤)

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