自称「面倒見のいい中学校」ホント

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魅かれる「面倒見のいい学校」
面倒見がいい=宿題が多い?
一貫校の小テスト、その後は…
「遅れた生徒」の補習実態
「面倒見がいい」の恩恵は自ら一歩前へ

★魅かれる「面倒見のいい学校」
 さまざまな中学校の学校説明会で、先生方から「ウチはとても面倒見のいい学校です」という言葉をしばしば耳にします。学習面に関しては、成績不振の生徒には補習を、大学受験期には学校で夏期講習をやったりして「塾いらず」ということを強調します。

 「コスパがいい」とか「中高一貫校のメリット」など、親御さんには概ね好意的に受け取られます。説明会の後、無理して上位校を狙うより、長い目で見て「面倒見のいい学校」の方が子どもの将来のために、と考える家庭も多くなる傾向にあるようです。しかし「面倒見のいい学校」へ進学すれば、すべてが万々歳とはいかないのが現実のようです。

面倒見がいい=宿題が多い?
 一概には言えませんが「面倒見のいい学校」を標ぼうする中学の多くは、かなりの量の宿題を課す傾向にあるようです。親御さんにしてみれば安心かもしれませんが、子どもたちは中学に入学して勉強ばかりしているわけではありません。部活動にも多くの時間を費やし、通学帰宅にも時間がかかります。大量の宿題に振り回され、ゆっくり体を休める時間もなければ、睡眠時間も十分に確保できず、授業中は居眠り…となっては本末転倒です。

 宿題にプラスして英語なら単語テスト、数学なら小テストが授業ごとにあったり、ノートやレポートの提出も頻繁で、少し気を抜くと課題が山積み。私立は土曜日も授業があることが多く、日曜も部活動となれば正直時間がありません。

★一貫校の小テスト、その後は…
 宿題をたくさん出し、小テストを繰り返すことで「目をかけている」というスタンスの中学校も実は多いです。その結果は特に問わず、生徒が小テストで悪い点をとり続けても「ほったらかし」。定期テストで点数が悪ければ一応「補習」はしますが、完全に理解したかどうかの確認も表面的で、その後も追跡して面倒を見てくれるということはあまりありません。そして次のテストでまた悪ければ補習と、連続性のない“サポート”が続くのが実態、という中学校も正直あります。

 中には国数英の主要科目の先生が相談して宿題量を調整してくれる中学もあります。生徒が“消化不良”を起こさないための配慮です。また、同じ中学校でも学年により、宿題の出し方、分量が違うこともよくあり、学校というより学年によって「面倒見」が違うので、総じて「この学校はこう」と言い切れない面もあります。

 機会があれば、親御さんも学校説明会の折に入学後の宿題について質問なさることをお勧めします。学校側の学習に対する考え方の一端を垣間見ることができます。

「遅れた生徒」の補習実態
 中高一貫校の多くは「高校2年までで高校の課程を終え、3年は大学受験に向けての演習を中心に進める」とうたっています。つまり、中学に入学した時から授業進度は早いということを意味します。こうなると、すべての生徒がスピードについていけるわけではありません。

 スピードについていけず、1学期が終わった頃には一緒に入学した中でも既に差がついて、夏休み前から夏休み中に「呼び出し」がかかって補習に参加することになります。が、ここで丁寧に見てくれる場合は救いになるのですが、さまざまな中学校の生徒の話を聞くと「形式的」なケースが多く、生徒が理解しているかどうかよりも、補習をやった、という既成事実があればよい、という雰囲気だそうです。実際、補習をした後に伸びた、という生徒はあまり聞かないのも事実です。

「面倒見がいい」の恩恵は自ら一歩前へ
 「面倒見がいい」は補習や追試の繰り返しということが多く、1学年が100人以下のような学校でない限り、一人一人にカスタマイズして対応してくれるわけではないようです。だからといって、手をこまねいていては仕方がないので、成績不振に陥った場合は、親御さんも背後から援護射撃してあげることも大切です。

 反抗期に入ってなかなか親の言うことなど聞き入れませんが、主要科目は学年に複数の先生がいるので聞きやすい先生にお願いして勉強をみてもらうなどの行動に出るよう子どもに促してみてください。確かに先生も方も忙しいですが、生徒に頼られて冷たくあしらう先生はほとんどいないと思います(蛇足ですが、その学校の正規の先生より、臨時採用の非常勤講師の先生の方が面倒見がいいような気がします)。

 なんとなく進学塾での先生との接し方に似ていますが、中学側が掲げる「面倒見がいい」もただ受け身でその“サービス”を待つのではなく、一歩前に出て最大限その恩恵を受けるようにしたいものです。(受験デザイナー・池ノ内潤)

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