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広尾学園小石川に続く?22年度新設の2校


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◆中学受験の窓口 今日のメニュー 
・広尾学園小石川は「人気」だったのか? 
・伝統校はつくれない 難関校はつくれる 
・千代田国際とサレジアン国際学園 
・リニューアル校の本当の狙い 
・お得、コスパのいい学校の実態 

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★広尾学園小石川は「人気」だったのか? 
 21年度入試で一大旋風を巻き起こしたのが、広尾学園小石川中学の開校でした。旧村田女子中学からの「変身」で、最近の中学入試で注目度、偏差値とも急上昇した広尾学園系列の新設校の登場は、その数字が物語るように「衝撃的」でした。 

 ただ、本当の意味での「旋風」だったかは疑問です。定員90人ところ、本科など3コース計11回行われた入試で総出願者数は3210人。実際受験した人数は延べ1349人で受験率は約42%。“本家”の広尾学園が総出願者数2844人で、受験者数は2158人、受験率は約76%だったことと比較すると「話題校にとりあえず出願してみたものの、名目倍率(定員通りにしか合格者を出さなかった場合の倍率)の高さに撤退した受験生が多かった」といえます。 

★伝統校はつくれない 難関校はつくれる 
 広尾学園小石川の偏差値はサピックスの場合、男女とも2月1日午前の第1回は41、同午後の2回は50、3日午後は53となっています。サピックスの50は決して首都圏の全受験生の真ん中ではありません。1日午後の2回目入試と1日午前に行われる本郷立教女学院学習院女子と同レベルになり、中学受験参戦2年目でこの数字は「驚異的」です。 驚異的ですが、偏差値ポイントの意味を考えるみると、いろいろなものが見えてきます。

 入試の回数を増やし、1回の入試での合格者を絞り込と「偏差値は上昇」します。受験者数がそこそこいるのにもかかわらず合格者数がギュッと圧縮されると「かなりよくできた子」しか合格しないからです。その子が入学するかどうかは別として、偏差値ランキングのポイントだけは上がり、見た目は「難関校」になります。「伝統校は簡単につくれないが、難関校はつくれる」というのはそういうことです。 

千代田国際とサレジアン国際学園 
 22年度は都内で2つの中学校が「リニューアル」して登場します。1つは「千代田国際中学校」(千代田区四番町)です。1888年(明治21年)に仏教系の女子校として誕生した、千代田女学園が母体で、2018年には高校が「武蔵野大学附属千代田高等学院」として再スタート。その中学版の共学校です。一本通りを挟んで、女子学院中学があり、近所には大妻中学もあります。 

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 もう一つは「サレジアン国際学園」(北区赤羽台)。こちらはキリスト教の星美学園女子からの転身で、70年以上の歴史があります。それを継承して、女子校から共学校になります。両校の特色などはホームページに譲りますが、広尾学園小石川ほどではないにしてもリスタート初年度から受験生を集めることでしょう。 

 現時点で情報が少なく、どれぐらいの受験生が出願し、難易度はどれくらいかは読めませんが、偏差値帯で言えば首都模試でみると、千代田国際が志望者平均偏差値が男子で45程度、女子は47~48(いずれも2、3、4科受験トータルで)。トップ層は偏差値60を超えています。サレジアン国際学園は男女とも45~47ですが、女子で見ると星美の時代に20年度の志望者平均が42 程度だったので、大幅にアップしています。 

★リニューアル校の本当の狙い 
 両校とも長い歴史ある学校であるものの、昨今の偏差値、大学進学実績の重視の中では目立たない存在でした。校名変更、共学化とともに恐らくは「進学校化」に舵を切ることは間違いないと思います。そうしないと少子化の中で「選ばれる学校」にならないからです。 

 「選ばれる学校」へ「参入」するために、生徒はかなり勉強を「させられ」ます。伝統と進学実績のある学校は教員がやいのやいの言わなくても、時期が来れば勝手に勉強しますが、進学校化急ぐ学校は、学校が生徒のお尻を叩いて、優秀な子は手厚くフォローし、加えて頑張ってついてこられる生徒を鍛えて難関大学に合格させます。合格実績の数字と大学名(特に東大)が直接学校経営に関わってくるからです。個個の実績を上げれば、受験層も成績の良い子が集まり、偏差値ランキングがアップします。 

★お得、コスパのいい学校の実態 
 進学校化を急ぐ学校は、学校行事はありますが「一応ある」という程度のところが多いです。宿題山盛り、小テストは連日など「勉強色」がとても強くなることはほぼ間違いなく、その流れに乗れないと面倒は表面的にしか見てくれないものと思った方がいいでしょう。 

 よく雑誌等で紹介される「面倒見のいい学校」「偏差値のわりにお得な学校」「コスパのいい学校」は「デキる子優先」の傾向が色濃く出ます。手っ取り早く結果が欲しいからです。決して、手のかかる子、一筋縄ではいかない子を根気よく見てくれる理想校ではありません。親御さんが「こんなはずじゃなかった」とならないためにも、「おいしい話」はそうあるものではないと思った方が、後でがっかり、になりません。 


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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