塾・家庭教師

塾で「お値段以上」を持ち帰る子(2)


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塾は利用してナンボ 親子で動く
「質問」できる子が伸びるワケ
質問前に自ら脳ミソに汗をかく意味
質問と親御さんの関わり方
親御さんの姿勢で受験の流れは変わる

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◆塾は利用してナンボ 親子で動く
 大手進学塾で「お値段以上」のものを得るには、主役である子どもの「授業態度」が何よりも大切なのですが、「質問」と「親御さん」も重要なカギを握ります。

 塾は利用してナンボです。提供される教材、授業のみで結果を出す子ももちろんいますが、持っている能力をさらに引き出したいのなら、親子で積極的に動く必要があります。

★「質問」できる子が伸びるワケ
 塾の規模や質問をどう受け付けているか、質問をしやすい雰囲気かによっても違ってきますが、まず先生へ積極的に自ら質問できるということだけで学力を伸ばす「才能」はあると言えます。分からないこと、疑問に思うことをそのままにしておかないという姿勢は受験勉強を前に進めるうえで成績、偏差値アップの肝です。「質問」はつまずきの元となっている石を質問によって除去することによって「弱点」が解消され、勉強の流れがスムーズになるだけでなく、1つの質問で他の単元や項目にも学びのヒントや気づきがあるケースも多く、学力が「増強」されます。

 問題は先生への「質問」の仕方です。このアプローチ次第で塾から、先生から得るものは大きく違ってきます。質問する際の基本は、子ども自身が「ここまで考えたけど」「こう思うのだけど」という自分なりの考え、答えを持参して先生に尋ねるという姿勢が一番大切になってきます。

★質問前に自ら脳ミソに汗をかく意味
 なぜ「ここまで考えたけど」「こう思うのだけど」が質問する際に必須なのでしょうか。それはただ単に解法を教えてもらったり、答えそのものを先生に聞いても、子どもの頭の中にも、心にも何も残らないからです。その場では「分かった!」となるかもしれませんが、「理解」はしていません。ひと晩寝たら、答えそのものは覚えているかもしれませんが、「なぜそうなるのか」「なぜその答えなのか」はきれいに忘れています。

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 自分で脳ミソに汗をかき、もがいて、「分かんない―っ」と七転八倒した後に先生へ持っていくと、先生は子どもが考えた「痕跡」から、どこで不具合があるから分からないのかを見抜き、そこに力点を置いて説明・解説してくれます。その部分で子どもが「分かった!」なれば、頭の中に電流が流れて回路がつながり、問題は解決へと向かいます。自分で考えたきたからこそ、先生のアシストを得てきちんとした「理解」につながるのです。

 「理解」すれば、解法暗記は必要なく、「理解」というベースがあれば、あとはそれを個々のケースに応じて変形させたり、場合によっては角度を変えてみれば「解答」が出ます。これが「応用問題を解く」ということにつながります。解法暗記では多くの応用問題に対応できないのは、そこに「理解」がないからです。こういう質問の「フォーマット」ができれば、先生はさまざまな「引き出し」を開けてくれて、子ども達はそこから必要なアイテムを身に付けます。授業では獲得できない「お値段以上」の価値がそこにはあります。

★質問と親御さんの関わり方
 しかし、子ども一人で分からない問題に真正面から向き合い、もがき苦しんで自分なりの考え方を示す、というのは至難です。ここで親御さんに登場となります。立ち止まった問題について親子で一緒に考えるのです。一緒に考えてくれる存在が身近にいるのは子どもにとっても心強い存在です。加えて子どもがつまづく傾向や思考の方向性を親御さんが把握する機会にもなります。これを知っているのと知らないのでは、受験をサポートする上で後々雲泥の差になります。高学年からでは難しい面もあるので、できれば「親塾」は3、4年生から習慣にしたいところです。

 簡単なアドバイスで解決することは「親塾」で済ませ、何でもかんでも先生に質問しないようにします。大切なのは「できないこと」「分からないこと」はあって当然という目線で子どものことを見てあげ、それを「非難しないこと」です。我が子だと思うと、ついヒートアップしがちですが、「親塾」のキーワードは「冷静」「客観的」です。

 それでもあまり深入りして親子でけんかをしそうになったら、親御さんが「その先は先生に質問して」と親御さんが引きます。その代わり「質問して納得したことを(親御さんに)説明すること」ということを約束します。子どもは反発すると思いますが、何も道楽で中学受験をするわけではありません。「塾に遊びに行っているのではない」ということをきっちり諭してください。先生から親御さんに「帰ったら教えてあげること」という“宿題”を出してもらうという「裏技」をお願いしても良いでしょう。

★親御さんの姿勢で受験の流れは変わる
 質問をし慣れていない子が「先生、あの…」と一歩前に出るのは、とても勇気がいります。そこで最初に塾側、先生とのアプローチを親御さんがしてあげるのは「あり」です。先生と連絡を取り、子どもが質問できる時間、環境をお膳立てしてあげるのです。1、2度セッティングした後は、子ども自ら行くようにします。

 その後も機会があれば直接会って、難しければメモ書き程度の手紙でも、メールでも、電話でも構わないので感謝の意を示し、塾、先生とは良好なコミュニケーションを続けてください。何かの時に相談する際のハードルは格段に低くになります。頼もしい伴走者として、入試まで心強い存在となります。

 大手進学塾は自ら前に出ないと、ひと通りの「セットメニュー」しか提供してもらえません。「お値段以上」のものを提供してもらい、子どもの志望校合格に貢献したいという気持ちがあるのなら、塾とは積極的に関わっていきたいところ。親御さんの姿勢で中学受験の流れは大きく変わります。(受験デザイナー・池ノ内潤)


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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