中学受験 偏差値&成績

合格可能性20%は絶望的なのか?


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一喜一憂するな、は難しい合格可能性
「合格判定はあてにならない」は本当か
「80%」と「20%」の意味するところ
30%~50%の肝は「詰め」の戦略
一喜一憂するな、の本当の意味

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★一喜一憂するな、は難しい合格可能性
 各大手進学塾や首都圏模試など、6年生は公開模擬試験たけなわです。月1回ペースの合格判定模試に加え、志望校別模試を受験する層もいます。得点、偏差値も気になりますが、親御さんの目が留まるのは「合格可能性」の数字ではないでしょうか。

 「一喜一憂しないように」と各塾の先生からは判で押したように言われますが、「真剣勝負」をしている中で、概ね80%から20%までの数値に気持ちが揺れ動かないようにするというのは難しい話です。個人によって差はありますが、数値も模試によって上下します。結果として出てきた「合格可能性」の数字を冷静にどう見るか、考えたいと思います。

★「合格判定はあてにならない」は本当か
 よく「模試の合格判定はあてにならない」という言葉を耳にします。半分当たりで、半分外れの言葉です。「当たり」といえるのは、数千人、模試によっては1万人以上の中学受験生の生のデータを何十年と蓄積したものから数値を出しているわけですから、客観的な判定として信じざるを得ない「説得力」があります。

 一方で、その蓄積されたデータはあくまで他人のものであって、その子個人の可能性までは細部まで分析したわけではありません。それに模試の判定は「現時点でこの試験問題で入試が実施された場合」という条件付きです。今後の学力の伸び、受験校との問題の相性、当日の心身のコンディションによっても結果は左右されます。それに1回くらい模試の結果が良くても悪くても「参考記録」。模試は何度も受けたものの平均値で見ていかなければなりません。

★「80%」と「20%」の意味するところ
 受験生ならこの数字を獲ってゆったりとした気持ちで志望校を受験したい合格可能性「80%」。この数字をコンスタントにマークできれば事実上合格は「鉄板」です。入試はどんな問題が出題されてもまず合格する、という層がその学校の受験生の2割を占めます。それがまさに模試で80%を連発した受験生です。

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 逆に合格可能性「20%」はどうでしょう。数値は20%とありますが、限りなく厳しい結果が入試では待っていると考えるのが妥当です。ひと昔前の大学受験の判定には「5%未満」「志望校の再考をおすすめします」という絶望的な数値と文言がありましたが、現在の「20%」はそれと同等です。可能性20%でも合格している子はいます。中学受験ほど「奇跡」が起きる受験はありませんから。しかし、それがクローズアップされるのはレアケースだからです。奇跡を信じたい気持ちは分かりますが、ズバリ言ってしまえば「ほとんど期待しない方がいい」というのが本当のところです。

★30%~50%の肝は「詰め」の戦略
 合格可能性「50%」。文字通り五分五分の戦い、今後の「詰め」が合否を決めると言えます。入試後の追跡調査をみると、本当に明暗が半々で分かれているケースが多いです。ただ、不合格者の方が上回っているという結果はほとんどなく、「50%」ならば十分有望、事実上60~70%あると思ってもらって大丈夫でしょう。ただ「詰め」を誤まると、「30%」「40%」の子に逆転負けします。入試が終わるまで緊張感を持って、きめの細かい学習が求められます。

 その「30%」「40%」も決して悲観する数値ではありません。「50%」の子とは偏差値にして2~4程度しか変わりません。4教科であと1問ずつ正解するだけで、偏差値が上昇し一気に五分五分の戦いに持っていけます。ただ、「30%」「40%」が続くということは「決定打」に欠けていると言えるので、得意科目をさらに伸ばすか、苦手科目の穴を1つでもふさぐかの勉強が必要です。

 入試までの時間が限られているので、個人的には勉強が苦にならないよう得意科目が伸びる余地があるのならこちらを優先的に伸ばし偏差値にして65以上できれば70に乗せるくらいのレベルにしたいところです。しかし、受験校の入試で自分の得意科目の平均点が例年高く、他の受験生と差が付きにくいのであれば苦手を1つ1つ潰していく方が勝ち目があります。受ける学校によって「詰め」の戦略は変わってくるのです。

★一喜一憂するな、の本当の意味
 模試の結果は良ければ信じたいし、悪ければなかったことにしたいものです。基本的にはそれで構いません。大切なのは終わった後。一部の「やりすぎた」問題(難問・奇問)は別として、多くの問題は復習、解き直しをきっちりやることに意味があります。

 出題者は各校の入試で出題される可能性が高いものを毎回並べています。各模試で出題された国語の素材文が本番の中学入試でもよく使われる(的中する)のは不思議な話ではなく、それが出題するに値すると複数の専門家が判断したからです。模試で経験したことを入試本番でフルに生かすことが、模試を受ける意味です。塾で「模試に一喜一憂するな」の意味は、合格判定や偏差値だけにとらわれず、模試そのものをきっちり見直せ、という意味です。(受験デザイナー・池ノ内潤)


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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