大学附属・系属校

横浜英和だけじゃない 「青学第二」横須賀学院


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・横浜英和が「落ち着いている」背景
・熱望、ボーダーならルーテル受験
・スタンダードな横浜英和男子入試
・35人の推薦枠 横須賀学院と青学の深い関係
・青学推薦は中高一貫性優先

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横浜英和が「落ち着いている」背景

 2016年に青学の系属校となった青山学院横浜英和21年度は志願者が前年比84%と大幅にダウンとなりました。特に女子の落ち込みが激しく、同22%減。20年度から女子は減少傾向でしたが、今年度は一気にきました。21年度入試で定員を160人から120人へと40人減の影響は大きかったと推測できます。

 詳細は別の回に譲りますが、青学大進学も確約ではない系属校という立場もあって、「青山学院」という冠が付きながら偏差値が「落ち着いている」のもそういう背景があるのかもしれません。

熱望、ボーダーならルーテル受験

 横浜英和の合格可能性80%偏差値は女子が2月1日のA日程で56、同50%で53(四谷大塚合不合判定テスト4月実施の偏差値、以下同)。2,3日午後の2科入試であるB日程が58、C日程が57です。22年度はB日程での増加傾向が見られますが、A日程は横ばい、C日程は横浜英和と中等部の結果次第でギリギリになって出願する可能性が高く、増加しても不思議ではないと思っていた方が良いでしょう。

 併願パターンですが、青学熱望、あるいは横浜英和ボーダーラインの子なら1月の埼玉入試は浦和ルーテル学院(80%偏差値52)でしょう。実力相応校で力試し、というのなら10日の大宮開成1回目(55)、12日の同特特(57)、13日の淑徳与野(58)が候補に挙がります。千葉入試は2月1日の本番まで間があくので、緊張感維持の意味でも1つくらいは受験をしておいた方が良いです。20日の専大松戸(54)、21日の国府台女子学院、23日の芝浦工大柏(55)など偏差値50台半ばの学校が受けやすいと思います。

 2月は1日午前に横浜英和、午後は進学する当てがあれば受験せず、なければ青稜1回目B(55)、清泉女学院2期(52)、日大日吉A2(52)などを受けても良いでしょう。2日にはA日程の結果が出ているので、終了となるか、延長戦でB日程となるかで変わってきます。B日程受験となれば、午前は休みにしておきたいところ。合格発表が同日の23時頃というタイトな時間なので、万が一を考えて3日のC日程出願をしておくと安心です。

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スタンダードな横浜英和男子入試

横浜英和の男子80%は1日A日程から順に53、56、55。志願者数はここ2年90人程度で22年度も横ばい傾向です。倍率も2.5倍前後で入試としてはスタンダードです。1日午前は神奈川の受験生も東京の中学を受ける子が多いので、青学系属でも男子はそれほど熱い入試にはなりにくいようです。

 併願パターンは女子同様、埼玉は浦和ルーテル学院(51)やボーダーラインなら12日の城北埼玉(44)など。長野の佐久長聖の東京会場入試(11日、49)もありでしょう。千葉は女子と同じく専大松戸(52)や芝浦工大柏(53)に進みます。2月は1日午前に横浜英和、午後に関東学院1期B(49)やや青稜1回目B(53)など。2日以降もとなれば、B日程、C日程に全力を注ぎつつ、2日午前に森村学園(49)、3日午前に公文国際学園B(52)なども視野に入れます。

35人の推薦枠 横須賀学院と青学の深い関係

 ところで横須賀学院中学をご存知でしょうか。神奈川県横須賀市にある男女共学のキリスト教系の中学、高校です。四谷大塚の偏差値表には登場せず、日能研のR―4偏差値(合格可能性80%)では2月1日午前の日程で男女とも40。青山学院を目指す受験生とは偏差値的に見ると縁遠い気がしますが、この横須賀学院、知る人ぞ知る「青山学院第二中学」としてクローズアップされつつあります。

 結論から言うと、青山学院大への推薦枠をなんと「35人」も持っている学校です。これには大きな理由があります。横須賀学院のホームページによると、同校は1950年(昭和25年)に、「青山学院横須賀分校」を継承することから歴史がスタートしました。戦後、横須賀にあった旧海軍の施設を接収した米軍基地司令官がキリスト教に基づいた教育改革が必要と考え、親交のあった従軍牧師がこの計画を青山学院に依頼。青学の分校として、1947年に「青山学院横須賀分校専門部」として機械科と土木建築科の学校を設立。翌年にはその名も「青山学院第二高等部」が創立されました。

 しかし、設立後まもなく戦災を被った渋谷キャンパス修復などのために青学は資金難に直面、横須賀の学校を経営するのは難しくなりました。青学としては断腸の思いで学校を手放し、横須賀の教育関係者に後を委ねました。

青学推薦は中高一貫性優先

 その後50年以上、深い関係ではなかった両校ですが、02年に青学大の元学長先生が横須賀学院の理事長に就任したことで交流が活発化。高大連携事業などを経て、2010年度に青学大への推薦枠15人となり、年々拡大。現在は35人(キリスト教同盟校推薦12人を含む)。この推薦枠を優先的に使えるのは、中学から入学の生徒で、高校入学組は、中高一貫性生で推薦枠が埋まらなかったときのみとなっています。

 横須賀学院の1学年の生徒数は約120人。3分の1程度が青学11学部のの推薦権を得られることになります。これだけの推薦枠を持っていることを知らない親御さんはまだ多いと思います。一般入試の機会は4回あり、1日から3日は午後入試もあります。昨年は1日午後入試に受験生が一番集まりましたが、それでも男女計83人。倍率1.36倍でした。「逃げ道」というのではありませんが、「青学へのルート」はこういう道もあるのです。(受験デザイナー・池ノ内潤)


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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