中学受験 うまくいく「親塾」の考え方

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・「経験」「成果」があだに…
親塾の「よくある光景」
糸口程度で止め自力で導き出す
親の役目は「仕掛けづくり」
・忙しくても塾に「お任せ」はNG

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「経験」「成果」があだに…

 小学生のレベルをはるかに超えた中学受験の学習内容を親御さんもきちんと理解していくのは、言葉にするほど簡単なことではありません。最近は親御さん自身も中学受験を体験、その経験を生かして子どもにアプローチしているケースも目立ちます。中学受験はしていなくても、大学受験で成果を挙げ勉強にはしっかりした考え方を持っている親御さんも少なくありません

 しかし、その「経験」や「成果」があだになるケースも往々にしてあります一生懸命アシスト、伴走しているつもりがいつのまにか、かえって子どもの学力アップ阻害する「毒親」になってしまうことが珍しくありません。

親塾の「よくある光景」

 親御さんの学習に対する経験や成果は大切な財産です。受験勉強の進め方、結果の出し方を知っているというのは、知らない親御さんより大きなアドバンテージです。ただ、知っているがゆえに、子どもの「自力で考える」という「勉強体力」のアップに欠かせない要素が育つ環境を阻害してしまう恐れがあります

 例えば算数。図形の中に正三角形が隠れていて、そこから角度が求める問題があったとします。解けなくて考えている子に、親御さんは率先してかわいい我が子に「教える」という行動に出ます。

 「この三角形は辺の長さが同じだから正三角形だよね」と、そのものズバリのヒントを出してしまいます。中には最後まで解答を鮮やかに出して「どうだ、分かったか!」なって、「すごーい、お父さん」という子どもの賞賛に得意顔、なんてことも「よくある親塾の光景」です。

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糸口程度で止め自力で導き出す

 この「分かったか?」が、子供が自力考える「勉強体力」養成の機会を奪ってしまい、結果的に「勉強しているのに、なぜ…」という成績のまま足踏みするのです。

 この場合「同じ長さに印をつけてみたら?」という、解答に至る糸口程度で止めておくのがちょうどいい塩梅なのです。

 それでも気づかなければ「この三角形はどんな三角形なのかな?」まではOK。でも最後は「正三角形だ!」と、自分で見つけたという形にしていくのが大切。「自分で」の積み重ねこそが、勉強の引き出しを多くし、使えるようになる一本道です。「自力で導き出すのが勉強」、となれば子どもの成績は高い位置で安定します。

親の役目は「仕掛けづくり」

 塾の保護者会などでは先生の方から「親御さんは子どもに勉強を教えないでください」と釘を刺すのは、このようなケースがあるから言うのです。

 家で親御さんが鮮やかに問題を解いてみせたことで、子どもは「分かったつもり」になって真剣に復習しなかったり、方程式を使う親御さんと一般的には使わない塾との教え方が違うなどして「混乱のもと」になったりするからなのです。

 親御さんは塾のテキストに沿いながら、勉強そのもの「教える」ではなく、自力で考えることができるように「アシスト」に徹し、量も含めどうすれば「勉強が楽しくなるのかの仕掛けづくり」をするのが役目です。

 親御さんの受験の「経験と成果」の引き出しから「仕掛けづくり」の材料を持ってきます。その材料を子どもの合わせてアレンジし、成績、偏差値上昇の武器にしていくのです。

忙しくても塾に「お任せ」はNG

 逆にこれまで勉強に対して、あまり真剣に向き合ってこなかった親御さんが、中学受験をする我が子の学習内容に十分なアシストをすることは至難です。あるいは経験豊富でも共働きなどで、子どもに接する十分な時間が取れない親御さんもアシスト、伴走は物理的にしんどいかもしれません。

 しかし、厳しい状況下でも決して塾に行かせっきり、任せっきりという状態にしないことは大切です。親御さんが気になること、子どもの塾での学習状況や得意不得意の情報は、こちかから塾側へマメにアプローチし、「子どもの現状」を把握しておきます。待っているだけでは「知りたい子どもの情報」は塾側から伝えてくれません

 塾によっては家庭へ定期的に連絡が入るようですが、さらなる受講の勧めだったり、季節講習の案内だったりと「業務」「営業」の一環の域を出ません。年に数回の保護者会も全体では「一般論」であって、我が子のことを聞こう思えば全体会終了後にこちらから話しかけないと始まりません(コロナ禍の中では難しい状況ではありますが…)。

 子どもの中学受験に一番向き合ってあげられるのはやはり親御さんです。現状、子どもの置かれている立ち位置や状況には常に目を配ることが必要です。 (受験デザイナー・池ノ内潤)

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