中学受験 第1志望合格「3割弱」塾はこう使う

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塾の「しくみ」を知る
「3割弱の栄冠」に必要な両輪
授業「出席」と「参加」の違い
下位クラスから抜け出せないワケ
・下位クラスが指定席ではダメな理由

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塾の「しくみ」を知る

 22年度の中学入試も終わり、各大手進学塾の合格者速報が出始めています。「開成●人、桜蔭●人」「早慶●人」などという文字が各サイトに躍り、各塾とも通塾生へのアピールと新入生獲得のために、大々的に「宣伝」しています。

 合格者数のカウントの仕方、信ぴょう性については、いろいろ分析してくれるサイトやブログもありますので、そちらにお任せするとして、親御さんが注意すべきは、その合格速報を出す塾をどう活用するかということです。親御さんが中学受験を「勉強する」うえで、生命線となる「(大手進学)塾のしくみ」について知ることは、大きなポイントになります。

「3割弱の栄冠」に必要な両輪

 正直なところ、各中学校の合格者数に魅力を感じて入塾、という親御さんはかなりの数に上ると思います。「あの塾に入ればウチの子も…」と、頭の中で思い描くのは無理もありません。まずは具体的数字の持つ「説得力」。これだけの人数が合格していますというメッセージが数字から伝わります。「合格者数は塾の力」と映ります。

 しかし、入塾しても全員が「ウチの子も…」にはなりません。第1志望校合格は中学受験生全体で3割弱、26~27%という世界です。「ウチの子も」となるためには、家庭学習を含めた親御さんの的確なアシストと「塾のフル活用」が両輪となって回転する必要があります。

授業「出席」と「参加」の違い

 「塾のフル活用」とはどういうことになるでしょうか。いの一番に注目しなければならないのは通常の「授業」です。当たり前と思うかもしれませんが、1回1回の授業を大切にしている生徒、親御さんは、驚くほど少ないのが現実です。

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 まず何よりも子ども自身が塾の授業にきちんと「参加」しないと始まりません。授業に「出席」ではなく、「参加」です。先生の講義をなんとなく聞きながら板書したものノートに書いたり、穴埋め式になっているプリントに解答を書き込んだり、テキストの問題を解いてできなければ模範解答を写してくる…。一見塾での当たり前の光景のようですが、これは授業に「出席」はしていますが、「参加」していることにはなりません。

 先生の授業中の問いかけに乗って一緒に考え、発言して答える。ノートやプリントへの書き込みでは、余白などに先生が板書せずに口で言ったことをサラサラっとメモ書き。問題を解いてできなければ、例えば算数なら、ノートを広く使い自分の解答のこん跡は残したまま、隣のページになぜできなかったのか、なぜつまづいたのかを明確にしつつ(赤ペンなどを使って強調)、納得しながら正解に至る道筋を再現して、復習に活かします。

 これが授業に「参加する」ということの一例です。やり方が決まっているわけではないので、スタイルは各人それぞれで構いませんが、大切なのは常に能動的に、自ら進んで授業に関わっていくということです。1回の授業でも「出席」だけの子どもと「参加」する子の差は開きますが、回が積み重なり、年数が経つともう埋めようがないくらいの差になります。

下位クラスから抜け出せないワケ

 入塾当初はみんな緊張感を持って授業に臨むので「参加する」姿勢満々です。しかし、授業回数が進むにつれ、新鮮さもなくなり、やっている内容も難しくなっていくのでだんだんと脱落していきます。自分の周りを見渡せば、どうも同じような雰囲気の子もちらほら。「俺一人じゃないし、まあいいか」。そういう空気は伝わるもので、妙に仲間意識ができます。

 よく子どもが塾の小テストの出来が悪く、親御さんに問い詰められると「みんなできなかったよ」と自分を正当化しようとしますが、それが象徴的な言葉です。自分の見える範囲が、同じレベルということでホッとしてしまうのです。

 これが塾下位クラスの精神的構造であり、居心地の良さを感じた子がなかなかクラスアップできない理由の1つです。ホッとしている子どもの「見えない範囲」のクラスの子は、上位クラスほど授業「参加率」は高いです。同じ月謝を払い、同じ授業時間、同じテキストを使いながら、1つでも多くのことを吸収しようとする姿勢の上位クラスに対し、総じて集中力を欠き、盛り上がるのは先生の雑談の時のみという中下位クラスでは、6年生の2月に出る最終結果に差があっても何ら不思議ではないのです。

下位クラスが指定席ではダメな理由

 子どもは親御さんが思っている以上に所属クラスの雰囲気によって「やる気」が左右されます。塾のクラス分けは成績が良い順に並んでいるという単純な指標以上に、「やる気」順ともいえます。

 もちろん、入塾間もない子や努力しているけどなかなか結果が…という子もいます。しかし、策を講じないと下位クラスが「指定席」になってしまい、気持ち的にも勉強の実力的にもちょっとやそっとでは抜け出せなくなってしまいます。それが子どもの「やる気」をさらになくしている原因とも言えます。成績以上に、子どもの持っている能力を引き出せないまま中学受験が終わってしまうとしたら悲劇です。「下位クラスが指定席」は避けなければならないのです。(受験デザイナー・池ノ内潤)

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