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なぜ、御三家でサピック独り勝ちなのか


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人数より?注目の御三家合格割合
人数、率とも圧勝のサピックス
要因は能力と半端ないサポート
SS前に勝負はほぼ決まっている
・組み分けは二の次、だから合格

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人数より?注目の御三家合格割合

 22年度の中学入試の合格者数が各塾ともほぼ「確定」しました。各進学塾とも難関校に強いところ、中堅・一般校を確実に合格へ導く塾など、特長はそれぞれ。通塾している人数も違うので、合格者数をもって塾の優劣は決められませんが、「どういう方向性の塾」かは垣間見ることができます。

 2月1日にわずか1回しか入試機会のない男女の「御三家」と呼ばれる6校に何人合格しているかは、中学受験を考えている親御さんだけでなく、塾側も気にしています。次年度の生徒募集に影響を与えるからです。人数も注目ですが、塾全体として御三家にどれぐらいの割合で合格しているかも、塾のパワーを見るうえでは重要な要因です。

人数、率とも圧勝のサピックス

各塾のホームページに掲載されている「合格速報」をもとに具体的に見てみると、男女御三家の合格者が一番多いのは計911人が合格したサピックス、次いで同454人の「早稲田アカデミー」グループ、「四谷大塚」グループの379人となります。

 これを通塾している全体の人数の割合でみると、サピックスは14.1%、早稲アカは7.3%、四谷系は全体の人数が分からないので正確な率は分かりませんが、おおむね5%程度といったところです。

 人数、割合ともサピックスの「独り勝ち」と言っても過言ではありません。割合でいえば、6年生の通塾生の規模が「中堅」といえる「グノーブル」が御三家合格率15.6%(計79人)をマーク。サピックスを上回っていますが、6年時の通塾生がサピの6400人超に対し、グノは504人と十分の一にも満たないことから「参考記録」といったところです。

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要因は能力と半端ないサポート

 6年生はともに6000人強が通うサピックスと早稲アカで、御三家に限って言えば「タプルスコア」に近い差がつきました。各講師の力量の差でしょうか、カリキュラムの充実度が違うのでしょうか…。要因として「生徒個々のポテンシャル(能力)」と「親御さんの半端ではないサポート」がまず挙げられると思います。

 「御三家に行くならサピ」という評判は合言葉のように中学受験を考える家庭には浸透しています。受験勉強前から勉強する才能の「片鱗」を見せている子どもなら、親御さんの塾選びはほぼサピックス一択です。なぜなら合言葉が示すように、御三家へは一番の「近道」だからです。

 しかし、才能があるだけではまだダイヤモンドの「原石」です。これに磨きをかけて「宝石」にするのが、「塾が提供する教材とノウハウ」と「親御さんの「援護射撃」です。サピックスは毎回の授業でホッチキスで止められたテキストが配布されますが、これを管理保管するのが親御さんの一番のミッション。加えて、テキストを通して子どもの理解度、それを基にした家庭学習計画の立案と実行をします。

 「中学受験は親の受験」と言われることも多いのですが、それはまさしくサピックスに通う、御三家狙いの親御さんの姿でもあります。全てではありませんが、サピから御三家合格家庭の多くが、母親が専業主婦というケースが比較的多いのも偶然ではなく、そういう環境でないとサポートはかなり大変だからと言えます。

SS前に勝負はほぼ決まっている

 サピックスでも6年後半「SS」(サンデーサピックス)という志望校別特訓授業が日曜日に行われます。ボーダーライン上の子を鍛え上げ、合格ライン到達の子はさらなる実力アップをして一人でも多く合格させる、というイメージがそこにはあります。しかし、SSは予想問題や錬成問題をやるというより、過去問演習を通して各校の傾向を探り、出題形式に慣れるということがメインです。

 サピックスは通常授業のテキストのボリュームは「特盛」です。とてもじゃないけれどすべてやり切れない、という声を耳にします。しかし、トップクラスの子はそれをやり切ります。背景には親御さんの「援護射撃」があります。学習面、スケジュール作成などで全面的にアシストして、着実に子どもは力を付けていきます。これを4年生から5年終了までの2年間、みっちりやることで「基盤」ができあがります。

 この基盤を柱に、6年生で演習を繰り返し「上物」を作り上げていきます。秋にSSを受講する頃には「勝つべくして勝つ」という、入念な「仕上げ」の段階なのです。御三家合格へ導く「サピックスメソッド」の真骨頂は、SSに至るまでの過程にあると言えます。

組み分けは二の次、だから合格

 サピックスでは「組み分け」にこだわる親御さんが多い傾向にあります。しかし、御三家合格の家庭は組み分けを気にするより、1回ずつの授業の復習と定着を重視し、多少のクラスのアップダウンは二の次です。つまり「自分のたちのペースを着実に刻むこと」が一番。目標は目先のクラス昇格や維持ではなく「志望校合格」だからです。

 これはサピックスに限らず、どこの塾で学んでいようと第1志望に合格する大切な「姿勢」です。サピの場合、その「姿勢」を貫ける能力と覚悟を兼ね備えている子ども、親御さんが多いといえます。「サピに預けていれば…」というより「サピックスメソッド」を十二分に利用しているからこそ、結果を出しているのです。(受験デザイナー・池ノ内潤)


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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