中学受験 大学附属校は「オイシイ」のか(1)

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・まずは「行き先」確保の大学附属
慶応ほぼ全員 早大系はそれぞれ
中堅校少なめ、日大系半分…
推薦権を保持したまま他大学挑戦

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まずは「行き先」確保の大学附属

 隔年現象はあっても総じて「人気校」と認識されているのが、「大学附属(系属)校」です。高校3年次に決められた成績を校内で収めれば、併設の大学に進学できるという「特典」付きが最大の特徴。中学入学とともに、高校、大学へと続くことから、一般的に「エスカレーター式」とよばれるものです。

 多くの私立大学は附属校を傘下に置いており、知名度も高いことから、中学受験市場でも附属校ばかりを志望校に挙げて受験する家庭も少なくありません大学入試制度改革が迷走している昨今、不確実な受験を避け、早いうちから「行き先」を確保しておきたいという親御さんの思いはよく理解できます。

慶応ほぼ全員 早大系はそれぞれ

 附属校からの併設大学進学といっても、その割合はさまざまです。早大高等学院中や早稲田実業(系属)は、ほぼ100%早稲田大学へ、附属校という位置づけではありませんが、慶応系も100%近く慶応義塾大学へ進みます。

 同じ早稲田系でも早稲田中学・高校から早大進学は5割程度学部ごとに推薦人数が決まっていますが、定員に満たないこともあり、東大や他の国公立大、医学部や他の私大へと進路は多岐にわたります。今年も早稲田からは東大合格が現役浪人合わせて29人が合格しました。近年首都圏からも6年間の寮生活を経て、早大へ「逆上陸」する早稲田佐賀は、生徒数の約半分程度が推薦枠として用意されています。

 早稲田中学・高校などは、他大学を受験する場合、早大への推薦権がなくなります。いわば退路を断っての大学受験となります。

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中堅校少なめ、日大系半分…

 大学が併設されていながら、他大学進学組の方が圧倒的に多い場合もあります。中学受験の段階でいわゆる「中堅校」に位置する学校にその傾向が強く、そのまま併設の大学へ進むのは10%前後。中には推薦枠がかなり余って、大学受験直前期の12月や1月に推薦の2次募集をかける学校もあります。

 中学受験の世界では「中堅校」という位置づけも、高校全体でみれば「進学校」であることが多く、国公立大や偏差値的に高い他の私大が希望という生徒が大半。中堅校の併設大学へ進む生徒の中には「浪人するよりかは…」と消極的選択の子も正直なところいます。

 首都圏に多数ある日本大学系の中高一貫校から日大に進む割合は学校差があるものの、概ね半数程度。東海大学系は少し高く7割超程度というところです。

 「女子校」の場合は幅が広く、併設大学の進学が10%前後のところもあれば、学習院女子は約6割、女子美術大付で約7割、日本女子大附で8割程度と高いところもあります。

推薦権を保持したまま他大学挑戦

一方で、基本は併設の大学に進学も、推薦の権利を保持したまま、条件付きで他大学を受験できるという懐の深い中高一貫校もあります。

 明治大学附属明治など明大系では、国公立大受験に限って推薦権を保持したまま挑戦でき、中央大学附属などの中大系は国公立や中大にない学部の受験ならば推薦との併願を可能と規定しています。法政大系では、国公立などの枠はなく、どこの大学でも法大の推薦権を持ったままチャレンジできます。

 推薦権を保持したままの大学受験は、浪人のリスク回避という、いわば「保険」がある状態。6年後を見通すことが難しい中学受験段階で、親御さんからみれば魅力的なオプションに映るでしょう。明治、中央、法政などいわゆる人気の「MARCH(ジーマーチ)」ということもあって、毎年中学受験では1回目の入試から実質倍率3倍超になることは珍しくありません。(受験デザイナー・池ノ内潤)

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