偏差値40台がいちばん危ういワケ

+23
PVアクセスランキング にほんブログ村

◆中学受験の窓口 今日のメニュー
偏差値40台はキ・ケ・ン
偏差値40台の語彙不足は伝染する
「まあいっか」 だから偏差値40台
「あがく」と一段上の力が付く
・「思考停止」を解きほぐす手順

スポンサーリンク

偏差値40台はキ・ケ・ン

 ひと口に偏差値40台といっても、その範囲はとても広いです。ちょうど真ん中の偏差値50に限りなく近い49、48の場合もあれば、振り向けば30台の40、41は上から数えて100人いたら80番以下。両者のレベルには差があるように見えます。

も しかし、偏差値49も40も根本的にはそう変わりません。偏差値49を「惜しい」とする人もいるかもしれませんが、解答用紙を見渡せば「だから50の壁を越えられない」という理由が随所に見られます。加えて、ちょっと苦手な分野が出題されてしまえば、いつでも45以下になる危険性を秘めているのです。

偏差値40台の語彙不足は伝染する

 偏差値40台の生徒の特徴の1つとして「曖昧さの放置」というのが挙げられます。例えば国語。偏差値50に届かない生徒の多くに共通するのが、語彙力の決定的不足です。次の短い例文を読んでみてください。実際に入試問題として出題された素材文からの抜粋です。

 現代社会のメカニズムの中で、いたずらに右往左往するばかりで、何も解決できない人間が何と多いことか。(西山松之助「江戸入門」)

 この文を解釈すると「今の社会の仕組みの中で、ただおろおろするだけで、何もできない人間がとても多いのは驚くばかりだ」といったところです。なかなか難しい一文ですが、中学受験を志す偏差値55を超える生徒なら、5年生くらいで文意を理解できると思います。

スポンサーリンク

 しかし、40台の子は「字を読む」ことはできますが、「メカニズム」「いたずらに」「右往左往」「何と多いことか」あたりの言葉の意味が全く知らないか曖昧で、全体として「何を言っているか、分かりません」となります。「何を言っているのか、分かりません」=「思考停止」は危険で、国語だけでなく、算数にも理科、社会にも伝染します。

「まあいっか」 だから偏差値40台

 「分かりません」のまま思考が止まってしまって先へ進めないのが偏差値40台です。分からない言葉を調べたり、自分なりの解釈を付けて少しでも先へ進もうと「あがく」のが50台後半からの生徒です。

 「思考停止」状態から脱却する術を単に知らない、という技術的な問題は、勉強法を丁寧に教えれば改善する可能性があります。重症なのは、自分に甘く、思考停止状態を「仕方ない」と毎回放置してしまうことです。何を教わっても、自分に「甘い」ので、理解できる範囲は理解しますが、話が難しかったり、理解の許容範囲を超えると「まあいっか」と、それ以上を求めません。だから偏差値40台から抜け出せないのです。

 いくら休まず通塾しても、宿題を「こなした」としても、「分かりません」を自ら脱却したいという姿勢にならないと、大金を払って与えられた合格への「栄養分」が、穴の開いたバケツから大半が漏れてしまって何も残らないのです。偏差値40台の生徒は強弱はあれ、その傾向がとても強いです。

「あがく」と一段上の力が付く

 算数でも偏差値40台の子は、「思考停止」のままでいます。簡単な例題は解けるものの、変形、発展形になると「あれっ?」と鉛筆が止まります。試行錯誤することなく、先生の解説待ち、あるいは解答を見たりして、ノートに正解を機械的に「写し」ます。

 これでおしまい。それが偏差値40台の子の「勉強習慣」です。直した時点で「分かったつもり」「できたつもり」なのです。どこでつまずいたのか、どこが分からないから先へ進めないのかに向き合わず(勉強に興味がないので)、放ったらかしにしているから成績は足踏み状態。元来それほどできない子ではないのに、放置の積み重ねで成績はジリ貧になって40台後半から気が付けば30台に近い数値になっていることもよくあります。

 偏差値が55以上の子は、算数の問題で必ず「格闘した跡」をノートやテキストに残します。一度は自力で「何とかしよう」とあがきます。この「あがき」が実力より一段上の問題を解く「突破口」につながる時が多々あります。あがいてできた問題は忘れません。思考のプロセスが頭の中で組み立てられているからです。日ごろから「あがく」か「思考停止」するかの差が、成績の差となって表れるのです。

「思考停止」を解きほぐす手順

 「思考停止」から脱却するのは少々手間がかかります。まずは親御さんが子どもの現状として、何ができていないのか、何が分かっていないのかを把握します。できてないことを責めるのではなく、冷静に状況分析です。怒ったり、なじると子どもは今後絶対に親御さんに本当のことを言わなくなります。

 次に子どもとともに問題と向き合い、一緒に何が分かっていないかをほぐしていきます。多くはその問題が分からないというより、それ以前の事柄が分かっていないことがほとんどです。「原因」が分かったら、腹をくくって「分かる」ところまで戻って、少しずつ前に進み「思考停止」の原因を見つけます。

 そこまで来たら、塾の先生に親御さんから詳しく「症状」を説明し、バックアップをお願いします。親御さんで解決できそうならそれがベスト。ただし、ゆっくり丁寧に、です。ただでさえ分からないのに、半ば怒りながらとか、あきれながら教えるのは逆効果です。

 塾の先生に漠然と「分かりません」と質問に行っても有効な質問にはなりません。具体的に「ここが、こう分からない」とポイントを絞ると、的を射た答えが返ってきます。質問のきっかけ作りにも「症状」を明らかにするのは大切なことです。(受験デザイナー・池ノ内潤)

にほんブログ村 受験ブログ 中学受験(本人・親)へ
筆者プロフィール 最後までお読み頂き、ありがとうございます。マークをクリックして頂くと励みになります!


人気ブログランキング こちらにもとても参考になる中学受験ブログがあります。
Print Friendly, PDF & Email
スポンサーリンク