中学受験 偏差値&成績

中学受験 偏差値は操作できる!?


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・「進学塾への訪問」という仕事
・偏差値に「色を付ける」
・「偏差値バブル」ができるまで
・合格可能性が低くて合格の理由

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「進学塾への訪問」という仕事

 以前、インターネットで私立の中高一貫校の職員の求人を閲覧していたところ「入試広報課職員募集」というのがありました。内容を見てみると、どうも未経験者よりも広報セクションで過去に働いたことのある経験者が望ましいといった条件が記されていました。次に主な業務内容に目を移すと、「進学塾への訪問」というのがありました。 

 塾側が学校を訪ね、さまざまな情報を得て通塾生に伝えたり、塾側が主催する小規模の学校説明会のお願いだったり、入試当日の正門前での激励の段取り(コロナ禍でここ2年はなし)だったりというのは想像に難くありません。逆に中高一貫校から塾へ足を運ぶこともあるのです

偏差値に「色を付ける」

 募集を出していた学校は、中学受験の世界で「人気校」とされる私立でした。塾の方から説明会をしたい、模試の会場として貸してほしいという申し出も多数あると想像できます。イメージの良い学校にもかかわらず、なぜ「進学塾への訪問」が業務内容のメインになっているのでしょうか。 

 関係者の話を総合すると、偏差値に関連する話をしているという情報もあります。ぷっちゃけで言うと、偏差値のポイントに実際の数値よりも少々「色を付ける」=数値を高めに表示するといった、少々生臭い話の可能性があります。

「バブル偏差値」ができるまで

 各塾の偏差値表は模試で出た志望者の偏差値データと入試結果を照らし合わせたものと、入試の志願者動向などを加味して、合格確実あるいは有望(合格可能性80%)やボーダーライン(50%前後)、志望校再考あるいはかなりの努力を要する(20%)などの判定を決定します。

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 データだけで決めているとすれば、そこに人の意思は介入できないことになりますが、「入試動向などを加味」というのがくせ者で、ここに作為が働く場合があります。塾側に働きかける学校は少しでも偏差値を高く表示して、受験生の親御さんに注目してほしい、少しでも優秀な子に受験してもらいたいという気持ちがあります。そして、あわよくば入学、6年後の大学受験で目立つ結果を出してほしいなどの願いを込めて塾側に「営業」を仕掛けます。 

 こうして実際の数値より高い「バブル偏差値」によって注目校となり、上手な広報活動や各種メディアに取り上げられて、人気校への階段を上ります。入試回数を複数回に分け、極端に募集人数、合格者を絞り80%偏差値を「意図的に」上げることとセットで、その学校の「本当の偏差値」が見えなくなっていき、受験生が志望校選択の時に頭を悩ませることになります。 

合格可能性が低くて合格の理由

 そうなると偏差値表の信ぴょう性というのも怪しいものになります。が、塾側も「色を付けた」ものだけを出すと信用にかかわるので、すべていい加減というわけではありません。ただ、複数回入試があって、どれがその学校の偏差値の「相場」なのかは分かりずらくなっているのは確かなことです。 

 「バブル偏差値」によって、とても高い壁に見えた志望校が、模試の合格可能性40%、30%くらいでも合格してしまうのは、実際には合格できる実力があったにもかかわらず、色付きの偏差値によって判定されていから、というのもあり得る話です。

 受験生にとって合格判定の数字というのは、心理的に影響を及ぼします。不安な気持ちを抱えたまま試験当日を迎えることになったとすれば、とんだ骨折り損です。偏差値表を「あくまで目安」という言い方をする塾の先生の言葉の意味も、わかるような気がします。 

 中学校側の塾訪問には、偏差値の数字をどうこう以前に、ランキング表に校名を載せてもらえるよう営業活動をする学校もあると聞きます。あるいは、塾側に入試問題を発注している私立中高一貫校もあるとも耳にします。 

 入試問題の傾向が大きく変わらないのも塾側の対策が困らないようにするため、と話す現役講師もいるほどです。傾向や問題のタイプを年によって変えてくるような学校は、「塾にどう思われようと怖くない、自分たちの学校にゆるぎない自信を持っている証拠」とは大手塾校舎長。偏差値に左右されない中学受験。理想ですが、我が道を行く受験は精神的にタフでないと貫けません。(受験デザイナー・池ノ内潤) 


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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