中学受験「学校説明会」でしたい7つの質問②

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・「学校生活」は複数の先生に質問
・ 高校生の先輩と触れ合う機会
・「いじめ」についての尋ね方
・今やスマホは「学習ツール」!?
・髪型と制服は時代に応じて
「学校生活」は複数の先生に質問
中学入学後の学業面に関しては、各校とも結構努力してくれます。大学合格(進学)実績が学校の評判、志願者数にダイレクトに影響するからです。
一方で「学校生活」となると、あれこれ努力しているのは、パンフやHPからうかがえますが、その「実態」については、よく分かりません。学校説明会では機会をつくって質問、できれば複数の先生にしたい内容です。複数の先生に尋ねるのは、指導内容が学校としての「統一見解」なのか、どうかを知るためです。ここでは主に4つの視点を考えてみます。

高校生の先輩と触れ合う機会
まず質問したいのは「高校生の先輩と触れ合う機会」です。中高一貫校の場合、中1から高3まで5歳差の生徒が同じ敷地内で学校生活を送ります。校舎が別々で普段行き来がない場合もあれば、部活などで常に触れ合う機会がある場合など、学校によってそれぞれです。おすすめは「高校生と触れ合う機会がよくある」学校です。
中学に入ると、男女問わず親以上に影響を受けるのが友人です。同級生、クラスメイト、中2、中3の先輩など、影響を及ぼす人はたくさんいますが、高校生の先輩から受ける影響は特に大きいです。頼れるお兄さん、お姉さんであると同時に、とても大人に見えます。「ああなりたい」と憧れを抱きます。これが精神的にも、学習面でも好影響を与えます。
中学生だけの空間だとまだ精神的に「幼い」子も多く、それがいじめや差別につながる場合も多くあります。しかし、そういう山を一つ越えた高校生は中学生の前では大人の振る舞いをします。その姿は、中学生の精神的な成長を促します。
学業でも知っている先輩が難関大学に合格したり、志望大学の推薦を勝ち取ったりすると、いい目標になるとともに「合格への距離感」が分かります。どの時期から、どんな勉強をすれば目標に届くのか――。中学生のうちからこれを「体感」できるのは、中高一貫校ならではです。
「いじめ」についての尋ね方
「いじめ回避」を中学受験の理由にしている場合も一定数いますが、「いじめについての学校」の考え方も聞いておきたい事項です。ただ、「いじめへの対策はどうしていますか?」とストレートに聞いても「毅然とした態度で…」などと模範解答しか返ってこないでしょう。尋ね方を変えて「独りぼっちになりがちな子はいますか?」などと、質問してみます。
回答として「どこかに必ず居場所がある、そういう学校です」とくれば、クラス内では一人でいることが多くても部活動が充実している学校で、誰でも「存在」を実感できる場所が用意されている中学と言えます。あるいは「いじめをすること自体くだらないとみられる雰囲気があるので、ほとんど起こらない」と答える学校もあります。難関校で多く聞かれる回答です。
難関校は「個性的な子」がかなりの割合で集まってきます。「あんなヤツもいれば、こんな子もいる」という世界です。「自分とは違って合わないけれど、否定はしない」という雰囲気が教えられなくても、学校内に漂っています。男子同士で取っ組み合いのけんかをしたり、女子同士でちょっとした口喧嘩はありますが、総じて子ども同士が互いを「尊重」しています。
「話し合いで解決の方向に…」とか「いじめが起こらないよう生徒には日ごろから…」などと、マニュアル的な答えしか聞けない場合は、ことが起きたとき、納得のいく対応がされない恐れも懸念されます。

今やスマホは「学習ツール」!?
中学生になると「スマホデビュー」を飾る子も多いです。3番目に学校の「スマホルール」を確認しておきたいところです。
多くの中学校が「携帯」していること自体は認めている傾向です。ですが、校内での使用は禁止、中には学校の最寄り駅に着いた時点で電源を落とすことを校則にしている学校もあります。ルール違反をすると没収、一定期間後に保護者が学校へ呼び出され返却、としている中学もあります。
一方で「学習ツール」としてスマホを有効利用している中学もあります。休み時間や廊下での使用はNGでも、授業中調べものをする際などはOKで、LINEを通して提出課題の連絡をする先生さえいます。
対応は学校によって、というのが現状なので、その中学校のルールとこれからの利用法について、話を聞いておくというのは「あり」です。

髪型と制服は時代に応じて
最後に校則、特に髪型や制服についても確認しておくと良いでしょう。多くの中高一貫校で男子は「2ブロック、ロン毛」、女子は「オン眉」が問題になります。制服を含め、風紀検査を定期的に行う学校もあるので、あらかじめ説明会でどのような決まりがあるか聞いておくのが得策です。パンフやHPに記載されていることは少ないので、ここははっきりさせておくことが大切です。
最近は「理由の説明できない校則は廃止」という私立も出てきています。男子でもロン毛OK、女子も制服でパンツが正式採用されるところも増えています。時代とともに変化し続けるのが私立です。伝統校でちょっと古い、と思っていた学校が、校長先生が代わっただけで大きく変貌した、という例も多いです。先入観にとらわれず、「気になったら質問」は説明会の鉄則です。(受験デザイナー・池ノ内潤)

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