東大一発合格は約3割 開成現役生の進路

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・「名物」運動会の後の開成
・137人現役は運動会のおかげ?
・開成→東大現役は3割程度
・「祭りの後」から受験モードへ
「名物」運動会の後の開成
5月8日、東京・西日暮里にある開成中学・高校で、同校の「メインイベント」運動会が開催されました。コロナ禍によって2020年は中止、21年は生徒のみで無観客で行われ、今年は保護者のみが子どもの出場時間に合わせて見ることができる入れ替え制で、3年ぶりの「有観客」となりました。
この「開成名物」で大会準備から運営、下級生指導まで1年がかりで「やり切った」高校3年生は、ようやく本格的な受験モードに入るといいます。41年連続東大合格者全国1位の開成ですが、イメージと違い、中高の6年間で勉強に集中する時間は、他の中高一貫の進学校に比べて短いのかもしれません。

137人現役は運動会のおかげ?
今春の22年度、開成から東大に合格した人数は、現役、浪人合わせて193人。11年前の12年度203人合格に次ぐ、この10年では「最高」の合格実績となりました。現役137人も、過去10年で見る限り19年度の140人に近い好成績を収めました。
東大だけでなく、京大でも医学部2人を含む現浪合わせて22人が合格(うち現役17人)。例年、京大は志望者も少なくケタ、合格者数も10人前後でしたが、ほぼ倍増。国立医学部も千葉、東京医科歯科を中心に31人が現役合格し、「活況」を呈しました。
実は前年の21年度の東大合格者数は現浪合わせて146人と、連続日本一の座は死守したものの、過去10年で最も少なく現役合格も107人止まりでした。50人近くの合格者増に「運動会の中止を余儀なくされた20年度と違い、無観客とはいえ運動会ができ、悔いなく受験勉強にシフトできたから」と開成の中ではささやかれました。全く根拠のない、冗談のような「分析」ですが、運動会後に「気合いが入る」開成生なら、「あり得る」理由かもしれません。
開成→東大現役は3割程度
ただ、開成から現役で東大へ進むのは平均して3割程度、多くても3割5分弱です。全員が東大に合格するイメージすらある開成ですが、現役合格は結構厳しいと言えます。
その他の進路としては国立医学部や京大、東工大や一橋を含めた国立大、それに早慶がそれぞれ約10%ずつ。他の私大や私立医学部、海外に留学する生徒もいますが、どちらかと言うと少数派。残りの約4割の150人程度が、捲土重来を期して翌年もう一度東大に挑戦します。
浪人して開成から東大に入る人数は、ここ10年の平均が56人。浪人しても、4割弱しか赤門をくぐれません。浪人した段階で全ての開成生が東大を目指すわけではないのですが、41年連続合格者日本一でも、開成高校1学年で東大に進めるのは半分もいないのが現実です。

「祭りの後」から受験モードへ
開成は他の進学校のようにコース制はなく、文系、理系のクラス編成もしていません。自分が選択科目をカスタマイズしていくことで、自身の大学受験を組み立てていきます。
先生から「東大を目指せ」とも言われません。強いて言えば「先輩の背中を見て」東大進学を選択肢として選んでいる雰囲気です。「祭りの後」の高3生が徐々に受験モードになっていくのを、高2や高1の生徒が肌で感じることでしょう。

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