「覚えられない」をなんとかする

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「覚えられるもの」から始める
「暗記の挫折」を避けるには?
少ない分毎日、ゲーム感覚で
・特効薬なし、積み重ねが一番強い

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「覚えられるもの」から始める

 興味なないものを「覚えろ!」と、無理やり勉強させても効果は上がりません。ども自身も決して「覚えていない」ことが良いとは思っていませんし、結構気にしています。しかし、興味がないことだけに「分かちゃいるけど…」で膨大な量の暗記に気が進まず、心が折れてしまうのです。

 ならば、欲張らずに「覚えられるものから」「覚えられそうなものから」手を付けて、「できる」を増やしていくことから始めていきます。小テストでも月例テストでも覚えたことが点数につながり出せば、徐々にですが勉強が苦でなくなります。

「暗記の挫折」を避けるには?

 用語、知識系は「穴埋め問題」形式で練習します。例えば歴史なら「1600年、(     )で石田三成率いる西軍に勝った東軍の徳川家康は、(   )年に征夷大将軍となり、江戸幕府を開いた」と文章形式にして、単語だけでなく「因果関係」をも頭に入るようにします。文章の「音読」を繰り返すと、「因果関係」も覚えられるようになってきます

 ポイントは「(   )の数を欲張らないこと」。答えができるだけ出しやすいように、ヒントを残しつつ(   )を設定します。「石田三成」「西軍、東軍」というた単語から「関ヶ原の戦い」という言葉を呼び起こしやすいようにします。1600年の次の年号になるというヒントを残しつつ、江戸幕府が始まった「1603年」が出やすくします。これができるようになったら「逆バージョン」を作ります。「(   )年、関ヶ原の戦いで石田三成率いる西軍に勝った東軍の(     )は、1603年に征夷大将軍となり、江戸幕府を開いた」という具合です。

 子ども自身が音読しながら「手書き」でつくるのが効果的ですが、難しいのならテキストをコビーし、チェックペンで(   )に相当する場所を塗りつぶし、赤シートを駆使して覚えるのもありです。親御さんが子どもの出来を見定めながら、つくってあげてもOKです。一気に覚えようと無理せず、答える数を減らしたりして「暗記の挫折」にならないよう工夫をします。

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少ない分毎日、ゲーム感覚で

 国語の漢字は塾でのテスト範囲が決まっていると思いますが、その範囲内で最初から書けるものを除いて、1日に2個程度(無理なら1個でも可)「覚えられそうなもの」を子どもに選ばせて、10分時間を与えます。「どんな方法でもいいので10分後にテストするから覚えなさい」と言って、テストをしてクリアすれば合格とします。

 翌日は同じやり方で別の漢字を覚えてもらいますが、テストの際に前日やった漢字を再度出題します。記憶の定着を図るためです。「前に進むより、戻って復習する」。覚えるのが苦手な子は、これに徹します。できれば毎日、覚える数が少ない分、継続は生命線です。

 算数の覚えるべき計算と答えは、ゲーム感覚で。顔があった瞬間、朝起きた瞬間、寝る前に「3.14×3は?」とか「15×15は?」とか不意に「出題」します。正解なら、明日のおやつは1品増とか、夕食に好きな物を用意するとか、ご褒美を用意します。計算の工夫次第で算数は簡単にできるものもある、という「法則性」に気が付くと、子どもは算数に興味を持ちます。

特効薬なし、積み重ねが一番強い

授業の度に知識を増やし、知識と知識が連携して応用問題、初見の問題などを解けるようになる生徒から比べれば、もどかしいくらい「牛の歩み」なのは否めません。この「牛の歩み」をしばらく我慢できるかどうかが、一段上のステージに上がれるかどうかの境界線になります。最初のうちは出来は二の次。興味のないことに取り組む子どもの姿勢を評価してあげてください。

 「追いつかない」「他の子はもっとやっている」と多くの親御さんは焦りがちになります。しかし、ここで我慢できずに、個別指導や家庭教師派遣会社の「甘い言葉」に一縷の望みを託してしまうと、また違うやり方を1からやってしまうことで「ふり出し」に戻り、知識と経験の「積み重ね」ができないまま、入試を迎えてしまいます。結果は、言うまでもありません。

 親御さんが常に比較してほしいのは、その子の成長の度合いです。 昨日より今日、今日より明日少しずつでも進歩できれば、それで良しです。積み重ねが地道にたまっていくと、大半の子がテストで結果を出します。結果が出ると「興味」「好奇心」が自然と芽生えてきます。そうなると学習の「流れ」ができてきます。「流れ」ができれば、後はそれを断ち切らないように「継続」です。学習の良いサイクルが確立すると「デキる子」になっていきます。親御さんが短気を起こさなければ、その「答え」は必ず出ます。(受験デザイナー・池ノ内潤)

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