中学受験「撤退」か「入れる中学」か

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・考えたい「撤退」の後
勉強をやめてはならない3つの理由
「ご縁のあった」中学で十分
・中学受験なんて「予選1回戦」

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考えたい「撤退」の後

長丁場の夏期講習を前に、中学受験からの「撤退」を考えている親御さんも少なくありません

特に6年生は子どもの成績ややる気に見切りをつけ、20万円近い出費となる夏期講習を前に「戦線離脱」を検討します。

このまま塾へ通っていても、先が見通せない状況なら、大金をつぎ込むのも…となっても無理はありません。

ただ、やめた後「高校受験で勝負」などと漠然と思っているのなら、とても「残念」です。

中学受験からの撤退は「あり」でも、善後策を具体的に用意していないと、次も良い結果につながらない可能性は高くなります。特に勉強を完全にやめてしまうと、公立中学に進んでも成績は…という状態になりがちです。

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勉強をやめてはならない3つの理由

中学受験をやめても、勉強をやめてはならない理由は3つあります。

1つは「教えてもらったことは簡単に忘れる」からです。「中学受験の勉強は、やめても無駄にはならない」という人もいますが、それは「自ら積極的に学んだ場合」だけです。

自分で頭も使わず、人に教えられたこと、単に暗記したことは、「受験撤退」となった時点で、数か月後にはきれいさっぱり忘れています。「関心がない」からです。そんな子が、中学に入学したからといって心機一転頑張るとは考えにくいです。

2つめは「中学受験しない子でもデキる子はたくさんいる」ということです。

経済的理由やスポーツに夢中で中学受験を選択しない子でも、勉強ができる層は一定数います。

早くから英語を勉強している子、通信添削やネット配信の費用負担が軽い教材で勉強し、中学入学後に備えている子が公立中学へ進むと成績上位を占め、難関公立高校へ進みます。

中学受験残念組はリベンジに燃え、頑張る子もいます(燃え尽きる子もいますが…)。途中撤退組は放っておくと、公立へ行っても乗り遅れます

3つめは「負けグセがつきやすい」からです。成績が伸びず、志望の中学に届かないと判断しての中学受験撤退は、事実上「敗北」を意味します。

この苦い経験を時間をかけて納得のいく高校進学へ変えるための転進であるはずなのに、「もう勉強しなくていい」と解釈する「幼い」子や嫌なことはしたくないという逃げの一手の子は、中学でも苦手や面倒なことは後回しにし、結局はやりません。

「まあ、いっか」「仕方ないじゃん」の連続で逃げまくり、高校受験も中学受験撤退時の「二の舞」になりがちです。

「ご縁のあった」中学で十分

子どもがどうしても乗り気でないなら、中学受験からの「撤退」もやむ得ません。しかし、成績はともかく、本人に前向きな姿勢があるのなら、受験継続です。

偏差値を、苦手科目をどうするかは別として、どんな中学校でも「自力で合格を勝ち取る」というのは、12歳の子どもにとって大きな意味があります

挑戦せずして「撤退」すれば、気は楽になるかもしれませんが、それも一瞬。早くから「苦しい→逃げる」のパターンを繰り返していると、人生割と早いうちに追い込まれてしまいます。

ごく一部を除いて、どの私立中学でも「ハズレ」はありません。逆に入学したことだけで「大当たり」という学校もありません。どの学校も「当たり」です

英語教育、ICT、アクティブラーニング、海外研修(留学)、体験学習に補習に講習…これらのメニューは特定の私立だけがやっているのではなく、今はどの学校も「標準装備」です。中身の濃淡、レベルの差はあるかもしれませんが、後はそれを自分がどう活用していくかです。

その学校が入学して「大吉」になるのか「凶」になるかは、自分次第です。

そう考えると現在の学力で合格し、「ご縁のあった」学校へ行くのが一番だと思います。

確かに偏差値が高ければ、選択肢は多く納得いく学校が見つかりやすく、低ければ選択範囲が限られるという面はあります。しかし、 大学へ進学する6年後、各生徒の進路は中学受験の結果とはまた違った様相を見せます。

進んだ先の中高一貫校でしか出会えなかった友人、先輩、教師の影響、人との出会いを通して、子どもは「人間的成長」を遂げます。どの中学へ行っても、その先は自分次第、という構図は同じなのです。

中学受験なんて「予選1回戦」

親御さんの中には「こんな偏差値の低い中学に行っても…」とか「目指していた学校と違う。納得いかない」と、現実を受け入れられないケースも少なくありません。

口には出しませんが、子どもの難関校・上位校合格を、自分の「勲章」のように感じている親御さんは結構います。

しかし、中学受験の「成功」なんて、長い人生でみれば「予選の1回戦突破」程度です。

難関校合格がすべてとばかりに入学することだけが目的になってしまい、入学したまでは良かったものの、学校では成績が低迷し、かといって部活動を頑張っているわけでもない、深く沈んで動かない「深海魚」のようになってしまう子では、中学受験をした意味がありません。

入学後、さらに自分だけのオリジナルステージへ進むための、6年にするからこそ、中学受験は意味があるのです。

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