偏差値を上げる 夏の「一点集中」勉強

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「メガ盛り」は「残念」への直行便
一点集中がもたらす最強の副産物
気づく、注意を払えると飛躍する
・塾の先生を大いに巻き込む

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「メガ盛り」は「残念」への直行便

 夏休みを機に、一気に巻き返しを、と考えている親御さんも多いと思います。約40日ある夏休みは、まとまった勉強をするのに適した時間です。 しかし、あれもこれもとメニューを詰め込む「メガ盛り」は「残念な夏休み」への「直行便」です。早く苦手を克服したい、みんなに追いつきたいという気持ちは痛いほど分かるのですが、受験終了組の経験者からは欲張ると「計画の半分もできずに中途半端に終わった」という声を毎年数多く聞きます。

 スケジュール、ボリュームとも一番に考えなければならない共通の「キーワード」は「余裕」です。少し物足りない、くらいで丁度いいです。「どうしても」というものに絞って、やり切れば秋以降の飛躍につながります。

一点集中がもたらす最強の副産物

 学年によって夏の過ごし方は違ってきます。6年生の場合、入試まであと半年という焦りから一番「あれも足りないこれも足りない」となりがちです。塾でも重要単元の復習が扱われることを考えると、自主的な勉強で取り組むのは「一点集中」が得策です。

 できれば国語、算数の「受験メインデッシュ」のいずれかの弱点を「1つだけ」何とかしたいところです。「国語の文読解、記述問題攻略」、「算数の立体図形」など、より具体的にテーマを決めます。

 読解なら1日1題、算数も多くて3題程度、1題集中でも構いません。量を欲張らないのが肝。その代わり「毎日」やり続けます。「一点突破」をやり遂げると、苦手が克服できる以上の最強の「副産物」が生まれます。「気が付く、注意を払える」がそれです。

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気づく、注意を払えると飛躍する

 受験の問題を解くというのは、単純に用語や漢字を答える以外は「解答への筋道」を見つけ、正解を導き出すことに尽きます。解答への筋道の「入り口」に気が付き、間違いやすいところに注意を払いながら進み、正解に至る――。これをできた順から「合格」の二文字が受験校からもらえるのです。

 実はある単元を徹底的に突き詰めることで「気が付く、注意を払える」という力がつきます。問題を解く際の「目の付け所」をマスターするからです。さらに発展すると、「気が付く」の中には「どの問題から取り組んだ方が点になるか」の「得点力」つながります。「注意を払う」は「この問題に使える時間は●分。それ以上は深追いするな」という「判断力」につながります。つまり、試験時間を有効配分ができるようになるのです。この力は、教科、分野が変わっても通用します。

 「気が付く、注意を払える」ようになると、飛躍的に点数、偏差値はアップします。6年生だけでなく、5年生でも効力は十分あります。「あれも苦手、これもヤバい」というのは、結局「問題を解くための肝に気づかず(気づけず)、ぼやっと眺めているだけで時間が過ぎてしまう」からなのです。「1点に絞ってやり抜く」ことで、「共通して大切なもの」をマスターします。

塾の先生を大いに巻き込む

 親御さんがテーマ設定から進捗状況を管理、指導までできればベストです。難しければ塾の先生を大いに頼ります。「何に絞り込むか」の計画段階から相談し、家庭と先生とで連絡を密にして取り組みます。親御さんが子どものために橋渡し役を買って出てください。

 夏休み直前にお願いするより、6月のこの時期から相談するのがベスト。直前になると、同じことを考える親御さんも増えてきます。先生の取り合いになる前に、です。特に国語の先生は通塾生の過去問の記述添削などをやらなくてはならない時期です。かなりの多忙となるはずです。語弊はありますが、いつも指導している先生が忙しいのなら、講習時だけお世話になる先生でも構いません。意外と「相性がいい」場合もあります。

 成果はすぐには出ないでしょう。出る場合は、子どもが自力で既に克服寸前のところまで来ていて、先生の、親御さんの最後の「ひと押し」が効いたというケースで、多くは「牛の歩み」です。しかし、問題を解く際に何に気づき、どこを注すればよいか、自力でできるようになった時は「別人」のごとく変わります。親御さんが短気を起こさず、我慢できるか…。親御さんも試されています。(受験デザイナー・池ノ内潤)

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