漢字書き取りで分かる偏差値40台と60台の差

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漢字書き取りで分かる2つの差
傍線部だけだから得点にならない
まず漢字 丁寧さで読解も成績⤴
・意識改善で偏差値は上がる

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漢字書き取りで分かる2つの差

 6年生だけでなくどの学年でも共通して言えるのが、国語の「漢字の書き取り」である程度の「学力」見えてくることです。次のデータは6年生に行ったある進学塾のテストの漢字書き取りでの正答率です。

問1 久しぶりにカイシンの作品ができた。→正解は会心
正答率 偏差値60以上:88.9%、同59~50:77.5%、同49~40:54.4%、同39以下:39.6%

問2 お客の要望にこたえるようツトめる。→正解は(める)
正答率 偏差値60以上:90.2%、同59~50:75.2%、同49~40:48.1%、同39以下:24.9%

 偏差値帯によって大きく正答率が違っていることが一目瞭然です。なぜこれほど結果が違うのでしょうか。漢字の勉強量の差でしょうか。得意、不得意の差でしょうか。違います。ここから読み取れるのは「意識の差」「注意力の差」です。

傍線部だけだから得点にならない

 問1の正解の漢字は分解してみると、ともに小学校2年で習う漢字です。しかし、偏差値49以下の子で5割強、39以下になると4割程度しか正解していません。間違いとサンプルとしては「快心」「改心」「回心」などがあり、中には「貝心」というのもありました。問2は、偏差値49以下の子の出来は5割切り、39以下になると4人に1人の正解率。間違いのパターンとしては「務める」「勤める」が圧倒的でした。

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 問1は漢字の意味、問2は使い分けが正誤の分かれ目になります。間違えた生徒の多くは「傍線部のカタカナだけ読んで解答している」という共通点があります。同音異義語、同訓異字は同じ読み方でもどの漢字を充てるかによって意味が変わってくる、ということの意識が希薄で見た瞬間パッと「飛びつく」という感覚で漢字を書いていると、この手の間違いが多発します。

 解答欄はある程度埋まっているのに、偏差値が停滞している子どもにはある傾向があります。1問1問を大切に、設問の意図を考えながら解くという感覚はほとんどなく、正確さよりも「手っ取り早く、まずは解答欄を埋めること」が最優先なのです。偏差値が高い生徒より、テストが「早く終わる」というのも特徴です。

まず漢字 丁寧さで読解も成績⤴

 子どもが「今日のテストはできたと思う」と親に報告して、期待していたら偏差値が…というのは、解答用紙を埋めたことで満足、得点も高いはずという子どもの思考回路から出る言葉です。偏差値65以上の子は模試を自己採点すると、実際の答案との差は10点以内のことが多いです。自分ができた問題、出来なかった問題を冷静に分析できるのは、丁寧に解いているから、何ができて、何ができなかったかを実感できるのです。

 「丁寧に設問を解く」姿勢が身に付くと、無闇に勉強しなくても成績は必ず上がります。まずは漢字だけでも傍線部以外をきちんと読む、同音異義語や同訓異字は気を付けてどれが正しいかをその場で考えるように意識付けをします。偏差値で伸び悩む子はこのあたりからやっていきましょう。

この習慣を始めることによって、読解問題の正答率も高くなる第一歩となります。「細部に注意を払う習慣が身に付く」からです。同音異義語の漢字をどれがあてはまるか判断するのと同じく、読解の本文をどこがポイントで、どこがそうでないか、「仕分け」ができるようになります。最初は時間がかかっても、「当たり前」になれば早くなります。「スピード、スピード」とあおれば早くはなるかもしれませんが、「雑」にもなり、正答率は上がりません。

意識改善で偏差値は上がる

 日ごろから漢字の間違いを「ケアレスミス」といって軽く見ている受験生は本番で必ずと言っていいほど「やらかし」ます。得点にかかわる部分で細部に気持ちが行かない、というのは受験では致命的です。

 逆にここを意識して少しずつでも改善していくことで、偏差値、学力とも緩やかに上がり、壁を突き破るとグンとアップします。偏差値が上がらない、と個別や家庭教師に頼ったり、新しい参考書を買う前に、まずは意識を変えることを意識してみましょう。「急がば回れ」です。(受験デザイナー 池ノ内潤)

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