偏差値60と40後半~50台の「2つの差」

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・「もったいない」の撲滅は即効薬
・偏差値60台とそれ以下の分かれ目
・「解くのが早い子」 の問題点
・「できた!」の感覚の違い
「もったいない」の撲滅 は即効薬
受験における偏差値の高さは、勉強のモチベーション維持に欠かせない「潤滑油」です。
心が折れないようにするためには、できるだけ早く自分が納得のいく偏差値をマークし、心おきなく勉強に集中できる状態をつくることがポイント。精神状態が良い中で勉強すると、志望校合格はかなり近くに手繰り寄せられます。
「受験の天王山」といわれる夏期講習ですが、6年生の場合、夏の努力が「偏差値アップ」という結果でで表れるのは、早くて秋口、通常は12月か受験直前の1月です。
しかし、そう悠長なことも言ってられない、モチベーションプのためにも早く偏差値を…という受験生や小4、小5もいるでしょう。
その場合の「即効薬」の1つが、「もったいない」解答の撲滅です。
偏差値60台とそれ以下の分かれ目
「もったいない」解答とは、一般的に「ミス」として片づけられてしまう類の多い解答です。
計算ミス、漢字の覚え違い、選択肢をきちんと吟味せず適当に読んで解答する、など問題1問1問を「粗末に扱っている」「1点の重み痛感していない」など、「もったいない」解答が頻発すると、偏差値も残念なことになります。
実は偏差値60台の子と40台後半から50台後半の子の大きな「差」はここなのです。
基本的な正答率の高い問題を落とし、「ミス」と片付けてしまう子は、間違えても「点にならなくてムカつく」くらいの感情で、本当にもったいないことをした、と心底思いません。
算数の場合、偏差値60台の子は確実に大問1~3あたりの計算問題や小問集合などはパーフェクトです。それ以降の問題も各大問の(1)(2)あたりまでは確実に正解します。
つまり大半のテストで「ミス」なし状態。しても最低限のレベルです。
このあたりの問題は40台後半から50台の子でも、取り組める問題なのですが、計算間違いやよく考えずに式を立てたりして求めるものの「方向」が的外れで、「ミス頻発」です。
各問題の配点が高い算数は、計算問題1題正解するだけで偏差値は1ポイントアップします。ここでミスが1つ、2つと重なると、当然偏差値の差は開きます。

「解くのが早い子」 の問題点
テストで「もったいない」失点を重ねる子は、「解くのが早い子」が多いです。
問題を解くのが早い子は中学入試で有利に聞こえますが、この場合の「早い」は「雑な」「正確さに欠ける」という意味になります。
まずは多少時間がかかっても「確実に正解する」を第一に問題に取り組むことから「クセ」を直します。
早さは慣れれば身に付きます。しかし、正確さは意識しないと永遠に身に付きません。
高い偏差値を獲る子は「正確に解くことを一番に、ある程度の早さが必要」ということを心得ています。
偏差値を早く上げたかったら、この夏は「モデルチェンジ」です。まどろっこしく感じるかもしれませんが、成果は必ず現れます。
「できた!」の感覚の違い
偏差値が伸び悩む子の特徴としてもう1つ、テストが終わった直後に「できた!」という子が結構います。
確かに自分の中では「正解」しているのでしょう。解答欄に答えを記入しただけで「正解」と思っている子も多いです。
しかし、返却されてみれば…です。答えを出したこと、解答欄に書いたことで、根拠のない、すでに正解した「気分」になっているのです。
偏差値の高い子の「できた!」は本当にできており、記述問題を含めた自己採点の点数と返却された点数の差がほとんどありません。
「できたとはどういう状態を言うのか」ということを感覚で分かっているから、これは得点になる、部分点止まり、恐らく○がもらえない、ということが解いていて分かるのです。
応用問題ができるようにならないと点数も偏差値も上がらないのではなく、目の前の、足もとの基本問題を「できた!」と正確に言えるようになった時、偏差値は驚くほどアップします。(受験デザイナー・池ノ内潤)

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