だから偏差値30,40台 待てない親の2タイプ

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待ちきれない親御さん
「どうして…」と言ってしまう背景
通塾すればできるようになるのか?
・親御さんの度量が試される

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待ちきれない親御さん

成績が低迷している子の場合、一朝一夕に「急上昇」というわけにはいきません。一定の時間がかかります。

しかし、多くの親御さんは待ちきれません。理屈はそうかもしれないと分かってはいるのですが、どうしても早く結果が欲しいのです。

精神的に追い詰められていると、早く楽になりたいという気持ちは痛いほどよく分かります。

しかし、偏差値が上がらないと焦りが募り、転塾を繰り返したり、個別塾に通わせたりと、どんどん本筋から外れていく受験となり、最終的には望んでいなかった結果になる傾向にあります。

「どうして…」と言ってしまう背景

「待てない」親御さんのタイプは、2つに大別できます。

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1つは「勉強で苦労しなかった」親御さんです。小中高、大学と順を踏んで学習してきた結果、大きなつまずきもなく、順調に進学してきたタイプです。

もともと「賢い」というのもありますが、小学校低学年からきっちり勉強を積み重ね、のみ込みも早いので「分からない」という感覚があまりないまま学校生活を送ってきたタイプです。 

なので、勉強をしても結果を出すまでに時間がかかることが、体感的にピンとこないのです。「どうしてこんなことが分からないの!」のセリフは、そういう感覚から出てきます

子どもは、大人が「えっ」て絶句するようなことが実は理解できていなかったりします。

キロやメートルの換算だったり、お金の感覚だったり、人間の当たり前の感情だったり、地方によって違う気候だったり、「普通分かるでしょ」ということを全く知らなかったりします。 

子どもによって「どうしてわからないの!」の質も種類もそれぞれ。あなたは分かるかもしれませんが、僕は、私は「分からない」のです

「どうして」と言葉を発する前に、親御さんはそれを冷静に受け止め、手を変え品を変え丁寧に教え、説明します。親御さんから子どもに歩み寄るのです。

表現の仕方を変えるだけで「そっか、そういうことか」と電球が点灯したように理解し、そこから勉強の「流れ」がよくなることもあります。

親御さんが子どもと同じ目線に、いやそれ以上に深く降りて、一緒に「どうして」を考えます。

怒りの感情に任せて短気を起こして怒鳴っても、子どもには何も響きません。

通塾すればできるようになるのか?

もう1つのタイプは、失礼な言い方ですが、学校に通っている時、あまり真剣に勉強してこなかったタイプの親御さんも「待てない」タイプです。 

学生時代に勉強と格闘し、もがいて何とか克服したという経験がある人は「勉強は、ある程度のレベルに達するまでに時間がかかる」ということを感覚で分かっています。

そういう経験が浅いと、子どもの努力は二の次で「塾に通えば勉強ができるようになる」「塾が子どもに勉強をするように仕向けてくれる」などと強く信じ、入塾した時点で志望校合格を果たしたかのような気分になってしまうことも多々あります。 

そのため、ちょっと勉強をして成績が伸びないと「塾があっていないのかしら」「もっといい方法があるはず」などと転塾や、「魅力的な言葉」で誘う家庭教師派遣業者や個別指導塾へ気持ちが傾くこともしばしばです。 

しかし、転塾やダブルスクールはほどほどにしないと、勉強の「核」が確立していないため、どれも中途半端で断片的な知識のまま受験本番を迎えることになります。

入試を突破できる力を付けるのに、特効薬や魔法はありません。塾のテキストやその他の教材、先制の授業を力に変えて、子ども自身が積み重ねてきた学力で突き破るしかないのです。

親御さんの度量が試される

受験勉強で安定して一定の成果が出るまで、その子に合った手段を用いても、短くて3カ月、半年ぐらいかかります。1年近くかかる子もいます

6年生夏から取り組んだことが、入試直前になってようやく花開いて、志望校に滑り込み合格になるのは、夏に頑張ったからです。秋にはまだ定着せず、冬に間に合うのです。 

焦る親御さんには気の遠くなるよな話ですが、実が熟すまで待ちます。子どもが牛の歩みのようにじれったく感じても、コツコツ頑張っているのなら「我慢」です。

短気を起こさず、信じて待てるかどうか。成績低迷から脱出するには、親御さんの度量が試されます。(受験デザイナー・池ノ内潤) 

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