どうして?夏休み「やる気がない」

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・「やる気にならない」理由
・「思いが及ばない」親御さん
・感情的にならず「淡々と」
・「岩石」を1つ取り除くことで…
「やる気にならない」理由
2月1日の東京・神奈川の中学受験日解禁まで半年を切りました。受験生は一層気を引き締めて頑張っていることと思います。
というのは、大人が抱く中学受験生へのイメージ。自分のペースをつかんで、合格というゴールを目指して順調に進んでいるのは、ほんのわずか。10人に1人もいないかもしれません。
ああでもない、こうでもないと、試行錯誤しながらでも前に進んでいるのは良い方です。中学受験生の中には、本当のところ「どうしていいか分からない」状態で連日夏期講習を受講している小学生が少なくありません。
「できない」「何をしていいのか分からない」「分からない話が多すぎる」と、子どもは「勉強をしようとしても前に進めない」「やる気にならない」に至ります。頑張ろうにも、頑張れないのです。
「思いが及ばない」親御さん
「頑張れない」子どもの姿を見て、親御さんの目には「頑張っていない」=「やる気がない」と映ってしまいます。
「やる気がない」のは「どうしていいか分からない」の別の表現なのですが、現状子どもが「どうしていいのか分からない」状態にいる、ということに「思いが及ばない」親御さんは意外と多いです。
この図式が見えていないと、勉強に前向きにならない我が子を見て親御さんは苛立ちます。子どもの脱力したような表情を見て、親御さんは思わず言ってしまいます。「やる気があるのか!!」。
激励の言葉をかけようとしたつもりだったかもしれませんが、苛立ちが爆発して雷を落とします。最後は「やめてしまえ」という、本心とは違う「暴言」を吐きます。
こうなると、「親子バトル勃発」になる場合もあり、勉強どころではありません。大切な時期に勉強の「停滞」を招きます。

感情的にならず「淡々と」
説教をする前に、暴言をぶつける前に、冷静になって、子どもが「どこでつまずいているのか」を親御さんが一緒になって考えます。
課題がこれでもか、これでもかと出てきてうんざりするかもしれませんが、嘆いていても仕方ありません。手が付けられると親御さんが判断したものから、優先的に勉強の「障害」になっているものを取り除いていきます。
親誤さんができることは家庭で、塾にお願いした方が、というものは、頭を下げて先生に時間をつくってもらいます。
子どもは「できない」「分からない」と向き合うことを嫌がります。自分がひた隠していたい「勉強の実態」が白日の下にさらされるわけですから。
でも、そこは親御さんがきっちり説得します。「これはあなたを責めているのではなく、今までやってきたことを無駄にしないため。中学での生活を楽しむため」と、あくまでも「前に進む」ために必要なことだと強調します。
感情的にならず「淡々と」話すのがコツです。子どもは「いつもと違う」雰囲気を感じて、これを機に「どうしていいかわからない状態」から脱することに目を向けていきます。
「岩石」を1つ取り除くことで…
「どうしていいか分からない」という「岩石」を1つ取り除くことによって、水が堰を切って流れ出すように、学習が一気に進む可能性があります。たった1つで「流れ」が変わるのです。
もちろん岩石が複数あって、容易でないケースの方が多いかもしれません。が、2つ、3つと除去していくことで、他の岩石が崩れ落ちて、一気に視界が開けることもあります。
基本事項の復習を積み重ねていくことで、他の基本にも連動し、勉強の「回路」に電流が流れて、「分かった!」が増えていくのです。
やってはならないのが「もうどうにもならない」状態にまで放置してしまうことです。
6年生の終盤、残されたわずかな時間に、膨大な量の「分からない」では、打てる手はほとんどなく、受けられる中学校も限定されてしまいます。
この夏、子どもと向き合って「現状」を把握するラストチャンスです。入試まで打てる手も時間もまだあります。一歩踏み込みます。

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