まだイケる?5年生秋からの中学受験参戦

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◆中学受験の窓口 今日のメニュー
・まずは「立ち位置」を認識する
・出来によって1、2科入試も得策
・「正解7~8割」を繰り返す意味
・大切な途中参戦で得た「自信」
まずは「立ち位置」を認識する
5年秋から中学受験。陸上競技で言えば、正直なところ「周回遅れ」です。
大手進学塾に入って、3年生の2月から頑張っている子同士でさえ、大きな差がついています。そんな状態で「さあ、これから」ですから。小学校のテストは100点続出でも、大手進学塾の入塾試験は多くが10点とか20点です。簡単に「入塾」とはいきません。
それでもなお挑戦する、というのであれば、まずは9月、10月の段階で中学入試用の同学年の模試を受験して自分の「立ち位置」を知ることをお勧めします。
各大手進学塾の模試より「首都圏模試」が力試しには良いです。進学塾のそれに比べ、大半が基礎的な出題なので、中学受験をする「一般的なレベル」が認識できます。
出来によって1、2科入試も得策
出来はそれほど期待しない方がいいと思います。偏差値にして40台が普通。初の模試で50を突破すれば、かなり有望です。
算数は大問1の計算問題ができていれば上出来。次の小問集合も「初見」なら骨が折れるはずです。大問4以下は(1)が正解ならば、結構「見込み」があります。
国語は漢字や語句の問題を8割正解していれば、受験生標準レベル。読解は小学校で「できる」子でも半分正解すれば、というところ。理科社会にいたっては、小学校の学習内容で太刀打ちできない問題だらけです。
算数の成績が良ければ「算数1科入試」を考えるのも作戦としては「あり」です。理科と社会で苦戦しているものの、国語か算数が偏差値50前後なら、理社をやらず国算の2科入試の選択も得策。まずは、中堅から一般校(首都模試で偏差値50台、40台)の受験に照準を定めます。
偏差値30台なら、中学受験よりまず学校の勉強をしっかり、といったところ。首都模試でこのポイントだと、学校の勉強でも基礎問題は「怪しい」レベル。そこをきっちりできるようになってからの話になります。

「正解7~8割」を繰り返す意味
結果を見て、親御さんは子どもの奮起を促すかもしれません。「4年から通塾している子に追いつき、追い越せだ!」「これから1日●時間の猛勉強だ!」などと発破をかけます。子どもも「頑張る!」と決意を口にします。
しかし、大概は「計画倒れ」になります。「勉強体力」「勉強習慣」が備わっていないからです。時間を決めて2,3時間勉強を継続する力、それを毎日できるだけ決まった時間に繰り返すことは、受験を考えていなかった小学生には「未知との遭遇」です。
中学受験となると「進学塾」を連想しますが、まず家庭教師や個別塾(中学受験に対応できるかどうか親御さんは慎重に吟味を)からスタートするか、親御さんに「腕に覚えあり」なら親子でも良いでしょう。
大切なのは「量の調整」と「正解の数」です。「周回遅れ」で焦る気持ちはあると思いますが、まずは無理のない量で進めます。いきなり問題集10ページとかはなし。極端な話、2,3問からでもOK。最初はじれったいくらい少量で構いません。
最終的に長い時間でものを考え続けられる「勉強体力」をつけ、受験間際は3、4時間は当たり前くらいになるためです。体力がないのに「特訓」は続きません。
「正解の数」が大切なのは、勉強を嫌いにならずに「できる快感」を何度も味わってもらうためです。数にして10問やったら7、8問正解するペースを基本です。
正解が多い方ができなかったものを「どうにかしたい」という前向きな気持ちにさせます。その限界がせいぜい2、3問。この間違えた問題を「自力でできるようにする」ことが成績アップ、実力アップにつながります。「一気に」ではなく「少しずつ、でも休まずに」で入試に間に合わせます。

大切な途中参戦で得た「自信」
5年生秋からの「参戦」となると、先に始めていた子との差に親御さんは愕然とすることがあります。「もう少し早く始めていれば…」と嘆くこともあります。
それでも途中参戦の受験は「他人と比較しない」というのが、最大のテーマになります。他の子や偏差値ランキングなど気にせず、「今やれること」全力で頑張り、昨日より今日、自分が少しでも進歩できたを繰り返しながら、入試本番を迎えたのなら「大成功」です。
志望校合格のために何年も前から勉強してきて、合格して「おしまい」という子、燃え尽きてしまう子は中学受験では少なくありません。
難関といわれる中学に入っても、成績で底辺をさまよう「深海魚」より、縁のあった中学で6年間「自分のペースを刻みながら勉強した子」の方がはるかに充実します。大学進学時の「結果」も雲泥の差になります。
学校は中学受験で終わりではありません。大学進学を見据えているのであれば、むしろ勝負は次の6年間。途中参戦で勝ち取った合格は、子どもの「自信」につながります。その自信が、次の扉を開く原動力になります。

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