何年分やる?「前受け」と「実力相応校」の過去問

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・「前受け」は1年分必ず取り組む
・「ひと手間」を惜しむリスク
・安全圏、実力相応校は3年が目安
・受験者平均に届かなくても…
「前受け」は1年分必ず取り組む
過去問に取り組むことになって迷うのが「何年分やったらいいのか」ということです。
結論から言うと、決まった答えはありません。十人十色、状況は受験生それぞれです。ただ、志望順位や「前受け」か「第1志望」かなどによって、目安となる年数、回数はあります。
まず1月入試の「前受け校」。持ち偏差値に余裕があれば、最新の1年分で自分が受験するのと同じ回(コース)1回と別の日程の回の2回分程度に取り組みます。
「前受け」でできなかった問題、解答へのプロセスが不安な問題は、熱望校や第2,3志望の入試で類題が出題されることは「あるある」です。「あの時、出ていた問題だ」となった時、復習をやっていたのと放置では、受験全体の大きく流れが変わります。復習は必須です。
「ひと手間」を惜しむリスク
「ご法度」なのは、余裕だからといって何もやらずに入試本番に臨むことです。熱望校や志望順位の高い学校に気持ちが行き、前受け校の過去問をやる時間がとれないまま…というケースは多発します。
この「手抜かり」が、受験でいう「こんなはずじゃなかった」を引き起こす可能性を高めます。「前受け」や「すべり止め」は、確実に仕留めるべく、この「ひと手間」を惜しまないことがポイントです。
受験生の持ち偏差値に余裕があるからといって、前受け校やすべり止め校の入試問題が「簡単にできる」とは限りません。直前になって1月受験校の問題を解いて、合格最低点に届かずパニック状態になった、ということは実際に起こります。
できれば前受け校も入試問題冊子と解答用紙の「実物」を入手して、12月中にやるのがベスト。1月に入って慌てて、というのだけは避けたいです。

安全圏、実力相応校は3年が目安
「合格安全圏」「実力相応」の中学、第3、第4志望の過去問は、3年分くらいやるのが目安です。
「第1回入試」「第2回入試」または「午前入試」「午後入試」とある学校で、2回入試しか受けない。午後受験のみ、という場合でも、1回目入試や午前入試の問題を解くというのは「おすすめ」です。日程は違うにしても、同じ学校の出す問題には、同じ方向性や流れがあります。格好の練習になります。
社会科で時事問題がか出題される学校の過去問には、受験する年にはすでにそぐわない問題になってしまっているものも少なくありません。
小問1~2問程度なら、問題の趣旨と大きくそれない範囲で親御さんが別の問題に差し替えて取り組むのも手です。塾の時事問題系テキストや過去の模試などからピックアップして差し替えます。
時間があれば、の話ですが、算数や国語、あるいは理科は1冊の過去問集に載っている分すべて取り組むのも良いでしょう。その中学の問題の傾向がより鮮明になり、他校受験の練習問題にもなります。
入試問題は各中学校の先生が練りに練って出題した良問が多いです。何よりの演習教材ですから、他校の受験対策にも役立つのです。

受験者平均に届かなくても…
「合格安全圏」「実力相応」の中学の入試問題でも9月、10月あたりは合格最低点どころが「受験者平均」にも達していない」ことは珍しくありません。
多くの受験生が恐らくそういう状態です。落ち込む必要はなく、ミスの原因や時間配、取りかかる順番など改善点を分析。地道にやるべきことを積み重ねていれば、再チャレンジした11月以降は、「手応えのある点数」へと変わっていきます。
親御さんは、最初の点数にびっくりしてしまい焦らないことです。新しい問題集に手を出したり、個別に頼ったり、家庭教師を探すなど、慌ただしく動いても効果は期待できません。
基礎の振り返り徹底と手抜きと不注意からくるケアレスミスを地道に潰していけば、必ず勝負できる点数になります。結果が出るまで2,3カ月かかるかもしれませんが、「焦らず、少しずつ、けれども確実に」進むのが点数アップの「近道」です。

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