判定は正確?首都圏模試の活用法

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強みは中堅・一般校のサンプル数
・「志望校別度数分布表」の活用
入試実態と乖離、では意味がない
難関・上位校志望でも基礎確認に

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強みは中堅・一般校のサンプル数

サピックスオープン(SO)と対照的な模試が「首都圏模試」です。関東の中学受験の4大模試で、唯一進学塾でない、1990年(平成2年)創立の首都圏模試センター(所在地東京・神田神保町)が主催するもので、1回の模試の参加者は1万人前後と大規模です。

SOが難関校受験に必須の模試なら、首都模試は偏差値帯でいう中堅校、一般校受験の合格判定に最適。中学受験では7割程度がこの層に進学することを考えれば、「ボリュームゾーン」の受験生が集まる模試です。 

「偏差値帯でいう中堅校、一般校」の定義は難しく、塾の先生など中学受験関係者によっても違います。 どこからが中堅校で、どこからが一般校という正確な線引きはありません。

個人的には大まかな目安として、SOで40以下、四谷大塚の「結果80偏差値」、日能研の「R4偏差値」で47以下の学校、首都圏模試の偏差値表で59以下が「中堅・一般校」と考えています。 

中堅校、一般校受験のサンプル数、特に一般校が進学塾系の模試よりも圧倒的に多く、より入試本番実態に近いのが首都模試の強みです。

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「志望校別度数分布表」の活用

首都模試は模試ごとに「志望校別度数分布表」という、模試を受けた生徒の偏差値別の人数を公表、同時に第1志望者数、平均偏差値を一覧で見られるようになっています。この分布表を使うと、自分の立ち位置がより明確に分かります。ぜひ有効利用することをお勧めします。 

2022年10月2日実施の「第4回合格判定模試」を例にとります。22年度入試で4回の入試機会があり、志願者が約2700人いた、男子校の中では屈指の人の日大豊山(首都模試での偏差値49~56、日程によって偏差値は異なる)。この模試の4科目受験で同校の合格判定を希望したのは591人、2科も含めると625人になります。

22年度の4回の入試機会の平均志願者数が670人ですから、かなり入試本番と近い規模です。この規模で判定すれば、問題の傾向は違ってもおおよその実力は図れます。多くが本番の入試も受験する可能性が高いからです。これが難関校志向の受験生が集まるSOですと、志願者数が十数人レベルなので正確な判定が難しくなります。 

入試実態と乖離、では意味がない

 逆に言えば、難関校志望の受験生が首都模試に参戦しても「実像」はなかなか見えてきません。偏差値こそ高く(概ね70以上)設定していますが、難関校の判定は志望者数(模試受験者数)が入試の実態とかけ離れすぎていて、参考になりにくいからです。 

同じ22年年10月実施の首都模試の合判模試では、男子私立最難関の開成には26人が判定にエントリー、第1志望は10人でした。 SOでは毎回800~900人以上がエントリーします。実際の開成入試の約7割に相当する人数です。これだけのサンプルがあれば「予行演習」としては十分です。

どこの模試で力試しをするか、受験校に応じての「棲み分け」戦略は、自分が志望校を受験する集団の中でどのあたりに位置するのかを把握するうえで大切です。

難関・上位校志望でも基礎確認に

「首都模試は易しい」というのが中学受験界でのイメージです。しかし、最近では国語でも記述問題を積極的に導入したり、算数も解法さえマスターしていればそこそこの点数が獲れるパターン問題ばかりでなく、思考型の出題もあります。入試のトレンドに合わせて進化し、選りすぐりの良問が出題されています。 

中堅校、一般校の問題が易しいかと言えば、そんなことはなく、しっかりとした学力がなければ入試を突破できない良問ぞろいです。良問をしっかり解けるかどうかは、難関、上位、中堅、一般にかかわらず、入試突破の共通課題です。 

上位校、難関校が最終的な目標の4年生、5年生の中で、客観的に見てまだレベル的に「距離がある」と親御さんが感じているのなら、首都模試の利用は「あり」です。限られた時間、いつもとは違う空間で基本、基礎問題に取り組み、どれくらい正確に解けるかを確かめるのです。

6年生秋になって「基礎ができていない」という現実を突きつけられても、やれることは限られてきます。首都模試で高い偏差値をとり、次に進学塾系の模試へという順序も難関校を狙うステップとしては、良い「手筋」だと思います。

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