アツくなると危険 時事問題は「すき間」にやる

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・時事問題は「年内」で事足りる
・ベスト3はロシア、参院選、円安
・時事問題は「書籍ですき間に」
・時間配分と優先順位を意識する
時事問題は「年内」で事足りる
2月1日の東京、神奈川入試まで100日を切ったこの時期、「新単元」をやる進学塾は皆無と思われますが、この時期から「少し気にしておく」必要があるのが「時事問題」です。
社会での出題が中心となります。1つ気になるのが、時事問題として出題されるのは「どの時点までの話題」なのか?です。中学受験専門雑誌「進学レーダー」11月号に掲載された140校アンケートによると、「11月まで」が鎌倉学園、大妻、広尾学園など29.4%、「8~10月まで」「12月まで」がそれぞれ11.8%という回答でした。
一方で「未定」としているのが37.8%と4割近くに上りました。恐らく「期限」はあると思いますが、入試問題全体が「いつ作成されるか」という「ネタバレ」を避けるためだと思います。常識的に考えると、1月のことまで問題に盛り込む中学は稀で、「年内」のことを押さえておけば、まず事足りるでしょう。
ベスト3はロシア、参院選、円安
「進学レーダー」には「“これはぜひ押さえておいてほし”というニュースは何?」(複数回答)というテーマで各中学校の先生に聞いています。
1位は豊島岡女子学園、神奈川大附属、広尾学園など23校が「ロシアによるウクライナ侵攻」を挙げました。2位は7月の「参議院議員選挙」(十文字、普連土学園、開智など19校)、3位に「物価の上昇・円安」(鎌倉女学院、東洋英和女学院など13校)が入りました。
4位と5位はこの2年間の「トレンド」だった「SDGs・環境問題・防災」(淑徳与野など11校)、「新型コロナウイルス」(山手学院など6校)で、今年も「狙われるテーマ」になりそうです。地理、歴史分野では「沖縄(の日本)復帰から50年」、公民分野では「成人年齢18歳に引き下げ」(それぞれ5校)などもどこかの中学で出題されるのは間違いないでしょう。
中にはより具体的な回答もみられました。吉祥女子は「成人年齢の引き下げ→できるようになったこと(携帯電話の契約、クレジットカードの作成)、円安が進んでいること→メリット、デメリット」などを挙げていました。
一方で「幅広く日々のニュース(新聞、テレビ、インターネット)に目を配り、自分の頭で考える習慣を身につけてほしい」(海城)というアドバイスも多く、特定のものにこだわらず、常にアンテナを張っておくことが大切さを強調しています。

時事問題は「書籍ですき間に」
時事問題はわざわざ時間をとって勉強する、というものではありません。現在の日本の首相を尋ねる問題やロシアと戦争をしている国の名前を問うような「ストレート」な時事問題は、出題されても1、2問程度。時事問題の多くは「時事問題を題材にした歴史」だったり「時事問題をテーマにした公民」です。
こういった問題は各塾や出版社が発行する時事問題を扱った書籍を利用するのが最適です。なぜなら重大ニュース順に並んでおり、効率が良いのが1つ。もう1つは、塾の先生が作成した予想問題が付いており「こういう問われ方をする」というサンプル満載です。短文記述の予想問題もあり、これも真剣に考えるというより、一問一答をやる感覚で素早く進めます。
読んで「インプット」、一問一答でも入試問題風でも解いて「アウトプット」の方式で。特別に時間を取らず「すき間時間」に目を通す方法で少しずつ知識を積み上げていきます。
おやつを食べながら、風呂上がりに髪を乾かしながら、通塾中の乗り物の中、どうも勉強が乗らない時の息抜きに、とちょっとした「すき間時間」に1ページだけ読むとかクイズ感覚で問題を解くなど、気張らずに取り組みます。
過去問をやる時間などを考えると、時事問題で時間を確保する余裕はありません。四谷大塚では「冬期講習中に扱う」としているので、その授業に集中して終わらせるのも「あり」です。

時間配分と優先順位を意識する
理科も中学によっては時事絡みの問題が出ます。過去の出題傾向から判断して、必要ならば取り組みます。突然出題される可能性は低いのですが、1,2問「混じって」出されることは考えられます。塾側でも出そうなところは、折に触れて先生が取り上げると思いますので、その機会を大いに利用します。
模試の会場や入試本番で、時事問題用の書籍を食い入るように見ている受験生がいますが、「あまり神経質にならないように」と言いたいです。
理社の勝負は時事問題ではなく、4年生から積み上げてきたものを解答用紙にどうアウトプットしていくかで決まります。詰めの勉強では「時間配分」と「優先順位」を間違えないことが肝です。

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