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どう違う?1万人参加の栄東 受験の流儀


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日本一規模の栄東1月入試
どっちが良い?2つの「A日程」
前受けじゃない 東大特待はガチ
・算数1科入試 準備なしは厳しい

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日本一規模の栄東1月入試

1月の埼玉入試の代名詞的存在が、男女共学の栄東です。10日の解禁日に行われる難関大クラス対象の「A日程」入試はコロナ禍以降、受験生の密集を避けるために、当日の時間差入場だけでなく、翌11日に同じく「A日程」として出題される問題がそれぞれ違うもので試験が行われます。

その後、入学金、授業料などが最大で6年免除される「東大特待」や「B日程」「東大Ⅱ」などの試験も用意されています。実際の受験者数がのべ1万人を超え、首都圏だけでなく、規模では日本一の中が入試が展開されます。

前受け受験の「定番」の栄東ですが、どのタイプ、どの日程の試験を受けたらベストなのか、親御さんはスケジュールを組む際に悩みます。問題の難易度を加味して、ケースごとに考えてみます。

どっちが良い?2つの「A日程」

まずは2つの「A日程」です。四谷大塚のAラインは男子58、女子60です。

22年度の場合、10日は4646人が受験、11日は2223人ですから、約68%が10日受験でした。11日受験の子は、多くが10日に大宮開成、開智など埼玉の別の中学を受けていた可能性が高いです。栄東を「開幕戦」とせず「第2戦」という組み立てをしたということです。

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どちらが「合格しやすかったか」というのもこれから出願する際には気になります。入試問題は10日と11日は別問題ですが、出題数や問題形式はほぼ一緒で、合格基準点(最低点)は、両日とも同一で、標準の難関大クラスは187点(300点満点)でした。

形式は同じでも、受験者平均では差が出ました。10日は4科で計199.5点、11日は188.8点となり、その差10.7点でした。大きく開いたのが算数で10日が65.3点(100点満点)だったのに対し、11日は57.6点と7.7点差です。解答数が20、1問各5点の配点と考えられますから、2問弱の出来の差があったことになります。

実質倍率は10日が1.4倍(受験者数4646人、合格3380人、不合格1266人)、11日が1.7倍 (受験者数2223人、合13188人、不合格905人) 。10日の合格ラインが11日にも引き継がれ、合格者も10日の方が多いことから、他校との兼ね合いが許せば10日受験の方がベターかもしれません。

前受けではなく、栄東への進学希望なら、16日に行われる「B日程」受験もありです。Aラインは気持ち下がって男子57、女子59。出願は3000人近くありましたが、A日程合格や他校合格で、実際に受験したのは約半数の1507人で合格は644人。倍率こそ2.3倍ですが、力のある受験生は「抜けている」ので…です。

栄東中学23年度入試日程https://www.sakaehigashi.ed.jp/exam/j_examination.html

前受けじゃない 東大特待はガチ

東京、神奈川の難関校、千葉の渋谷教育学園幕張狙いの受験生は栄東の東大特待(旧東大選抜、1月12日)を「力試し」的に受験します。

かつては前受けの要素が色濃かったのですが、最近は難易度がグッと上がり、サピックスの合格力判定の80%偏差値は4科入試で男女とも「61」。武蔵、女子学院などと同じ偏差値帯で、駒場東邦より1ポイント高いです。御三家合格も「栄東の東大特待に落ちた」という話はよく聞きます。

22年度の実質倍率は2.1倍(受験者数1116人、合格541人)。前受けどころか、2倍を超えたら「ガチ」入試です。難関校と同レベルの算数、問題数が多い理社などきっちり過去問研究が必要です。「前受け」という位置付けで、算数が不安、社会のグラフ読み取りが苦手、という子は、難易度的には一段易しいA日程入試の方がおすすめです。

特待入試は合格すれば最大で高校卒業までの6年間特待がありますが、上位1割強の60人がその権利を獲得。3年特待まで入れると、合格者の約4分の1が対象になりました。

算数1科入試 準備なしは厳しい

東大特待入試では、算数1科入試も同日に行われます。22年度から導入です。名称は算数ですが、内容は公立中高一貫校の適性試験。しかもハイレベルです。これこそ対策をして取りかかるか、公立一貫校の難関を受験する子でないと勝負になりません。私立中高一貫がメインの受験なら、4科入試の方が無難です。

栄東は合格すると、予納金なしで2月10日まで合格の権利を保持できます。もしかしたら「縁あって」となるかもしれません。どのタイプの入試を受けるか、それとも別の学校に方向転換するか、親御さんの受験戦略が問われる選択です。


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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