志望校を決める―「行く学校あり」が逆転を呼ぶ

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・本命の第1回入試をあえて避ける
・必須!入学金の額と納入期限確認
・2日以降に本命第1回入試なら…
・塾に相談も…気を付けたいこと
本命の第1回入試をあえて避ける
東京、神奈川なら2月1日午前、埼玉、千葉なら解禁日初日、つまり「本番第1戦」に第1志望入試になる受験生も少なくありません。「前受け」なしでの初戦です。
コロナ禍での入試が続いたここ2年、東京、神奈川の学校が第1志望という受験生の中には、「前受けなし」で「ぶっつけ本番」の子も一定数いましたが、できれば本命校受験の前に「進学しても良い学校」の合格を勝ち取っておくと、12歳の子供の受験は流れが良くなる可能性が高くなります。
例えば、成績的に見て「厳しい受験」が予想される第1志望校が第2回、第3回など、複数回の入試機会を設けている場合。2月1日午前に子どもの持ち偏差値(秋以降の総合模試の偏差値の平均値)より、マイナス2~5程度で、過去問演習で比較的出来の良かった学校を受験します。
体力的、精神的に余裕があれば、午後受験も可です。その日のうち合格発表があり、「合格」となれば、2日以降いよいよ「本丸」第1志望校に全力でトライです。
複数回受験の場合、2回目、3回目と回を追うごとに偏差値、実質倍率とも高くなる傾向は事実です。しかし、合格して「入学できる学校がある」という心理的な余裕は、第1志望入試での「チカラ」になります。
厳しいとは覚悟していたものの、1回目の入試で落ちて、気を取り直して2回目へという「切り替え」は12歳の子どもには難しいです。逆に別の学校でも「合格証」の威力は絶大。その1枚が「いい流れ」をつくります。
2回目入試は別の中学の「すべり止め」として受験する子がいる半面、1回目残念組も相当数います。別の中学でも合格している子の方が、1日不合格組より精神的コンディションは「良好」です。偏差値だけでなく、そのあたりが合否を左右するのも中学受験です。
必須!入学金の額と納入期限確認
問題は「入学金」など、合格校に最初に入れる納入金です。2月に入試が行われる学校は、合格発表後に短期間で入学金を納めるよう指定している学校が多いです。中には午前中に発表をし、午後5時までに入学金を入金しないと入学の権利を失効するというタイトな日程の学校もあります。
首尾よく合格して入学先は確保できる権利を得たとしても、第1志望校の合格発表前に幾ばくかの金銭を納入しなければならないのは悩ましいです。それが数万円なら「入学権利キープの手数料」とでも思えば納得できますが、一気に20万円、30万円となると「ああそうですか」といかない家庭も少なくないです。
入学金を支払った学校にお世話になることになればお金が生きるというものですが、子どもが頑張って第1志望に合格したら、嬉しいけれど…です。中学受験は「父親の経済力」という最近はやりの言葉もあるように、短期間に「実弾」がバンバン飛び交います。「納入金」の支払い期限、金額をチェックするのは、受験プランの編成同様、親御さんの重大な役目です。

2日以降に本命第1回入試なら…
第1志望校の第1回入試が2月2日以降の場合は、1日の受験校の選択はかなり重要です。貴重な1日にチャレンジ校受験は避け、ここでも「勝てる学校」を受験、「先勝」して第1志望に臨みます。
2日午前に第1志望の入試がある場合、1日の受験校によっては生徒本人は合否の結果は分からない状態の時もあります。しかし、2日の「決戦」を前に、入試本番で問題が「できた!」となって気持ちのコンディションが良好な状態と、「できなかった」となって、気持ちが上向きになれないのとでは雲泥の差です。
2日入試が挑戦であればあるほど、1日の受験校に「勝てる学校」を選ぶのは必須です。

塾に相談も…気を付けたいこと
親御さんが「これでベスト」と思った受験プランでも、必ず塾の先生と最終検討をしてください。専門家から見れば無理のある計画かもしれませんし、「こういうのもある」と別の提案があるかもしれません。
ただ、塾によっては合格実績を少しでも良くしたいために、偏差値の高いところをギャンブルで受験させるところもあります。考えてもみなかったところを勧めてきたり、あるいは何らかの「チカラ」が働いていて「ある中学校」を推してくるなんてことも時々あります。
大切な我が子の6年間がかかっています。親御さんも十分「勉強」したうえで志望校決定です。

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