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大金投入の冬期講習を「少しでも」活かす方法


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「冠講座」講習 詰めの勉強法
「難関」の子は取りこぼし防止
中堅校志望ならカスタマイズを
・4,5年生の冬期講習の意味

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「冠講座」講習 詰めの勉強法

12月、1月はどこの進学塾も冬期講習、年末年始特訓を展開します。まさに「満タン」のスケジュールです。ト。「ラストスパート」を強調する塾のアナウンスに、親御さんの多くは半ば強制的に大金をつぎ込まざるを得ない雰囲気になります。

6年生の場合、冬期直前講習、年末年始特訓を合わせると必要な金額はざっと10万円超。多くの塾が志望校別特訓の延長というスタイルで授業が進められます。

そういう意味では学校名が付いた「冠講座」がある中学を目指している生徒だと、合格圏内の子はダメ押しに、ボーダーラインの子には1点でも多く取れるためのアウトプットの鍛錬の場として、とても意味のある時間になります。

過去問演習にせよ、類題演習や予想問題にしても「冠講座」のテキスト、とりわけ算数と国語は各塾とも一番力を入れて作成しています。御三家を筆頭に定評のある講師陣が引き続き配置され、合格圏の子は「確実に」、ボーダーの子は「押し込む」べく鍛えてくれます。「やることはやった」という状態で、2月の前哨戦となる1月の埼玉入試、千葉入試に挑みます。

ただ、連日密度の濃い内容を授業で取り扱うために、復習が追い付かなくなりがちです。なので、デキる子は授業中、演習問題をやりながら「できること」の確認と「弱点」の再認識をその場でしてしまいます。先生にもその場で質問して、問題点をクリアにしてしまいます。

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家に帰ってからはもう一度ざっと振り返ったり、不安なところをもう一度やる程度。あとは体調管理のために睡眠を十分とるようにします。

「難関」の子は取りこぼし防止

一方で具体的な学校名の付いた講座ではない「難関校対策」という名のクラスにまとめられている場合はどうでしょう。高いお金だけ取られて、あまり意味がなかった…、とならないためにも勉強の進め方に工夫が必要です。

「難関」もレベル別(塾内テストの偏差値順)にクラス編成されており、1組や2組の上位クラスはテキストに沿ってやっていけば、志望校はそれぞれでも出題されやすい「頻出問題」に取り組むので意味はあります。みんなが得点できるところで「取りこぼしをしない」=合格点に近づく、演習をするからです。

あとは志望校別に傾向がある場合は、先生にテキストのどの問題を復習としてやるべきか(特に算数と理科)を逐一聞くと効果的です。テキストに載っているものの、授業で取り扱わなかった問題で先生が指示したものがあれば、家でやって記号問題以外は先生に添削してもらいます。

正解しても「あてかん」(あてずっぽう、勘でやってたまたま正解したもの)もなぜ正解なのか確認をします。〇が付いたらおしまい、だと問い方を変えられれば「アウト」だからです。

中堅校志望ならカスタマイズを

「難関クラス」に在籍していても、受験校を選ぶ過程で照準が中堅校、一般校になった場合は、冬期講習、正月特訓とも「舵取り」が難しいです。

授業ではどの中学校でも出題されやすい標準問題を取り扱いますが、テキストは「難関クラス」の上位2割くらいを想定した難易度になっています。中堅校、一般校の子に無駄とは言いませんが、基本問題に繰り返しあたり、個々で違う「間違いのパターン」を1つでも減らす取り組みの方が有効です。

親御さん自ら勉強の「伴走」ができたり、信頼できる家庭教師の先生や個別指導があれば、個々にカスタマイズしたメニューを組みます。家庭教師や個別は集団塾より値が張るかもしれませんが、親御さんが伴走できても、直前期というナーバスになる時期で「親子喧嘩」も勃発しやすくなるので第三者に委託するのが良いかもしれません。

ただ、直前期になって新たに家庭教師なり、個別などに頼んでも「いい先生」にあたる確率は極めて低い、と言わざるを得ません。そうなると普段から通塾しているところに、となります。塾の先生に取り組むべき課題を指示してもらいます。

子どもだけだと心もとないので、そこは親御さんの出番。先生もかなり忙しいと思いますので事前に連絡を取りつつ、少しでも「相手にしてもらう」ためにも「わざわざ出向く」のが肝です。

4,5年生の冬期講習の意味

正月特訓はないものの、4,5年生の冬期講習は重要です。

通常授業の延長、つまり冬期講習が通常カリキュラムに組み込まれている場合は欠席すると「単元の抜け」が起こることになります。授業の欠席と同じになり、補講などはありません。

これまでの総復習系の授業が展開される場合は、親御さんが子どもの「状態」を気にして、「できているところ」「一応できてはいるが不安あり」「糸口もつかめずお手上げ」の3つに大別し、「不安あり」を2月の新学年授業開始までに、「お手上げ」を4月頭の春期講習終了時までに、時間をかけて自力でできるようにします。

特に現5年生は大切な時期です。ここで「積み残し」が大量にあると、6年生になって実戦問題を数多くやる演習の際に得点できないだけでなく、手も足も出ないと解いている時間ボーっとしているだけになります。ただ座っているだけ、塾で言う「お客さん」状態です。

演習を通じて、得点力を上げる子、間違いから気づきを得て偏差値、成績をアップさせる子と差は広がるばかり。新学年で「戦える態勢」を整えるためにも、冬期講習とそこから続く春までの時間は貴重です。


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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