渋谷教育学園2校は「一発必中」で合格!

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・厳しい入試の「渋幕」「渋渋」
・渋幕の2回目は「シビれる」
・併願で昭和秀英は安易に受けるな
・歩留まり良い渋渋 早期決着を
・渋幕は微増傾向、渋渋横ばいも…
厳しい入試の「渋幕」「渋渋」
首都圏の中学受験で男女御三家に匹敵する難関校が、渋谷教育学園系の2校です。通称「シブマク」こと渋谷教育学園幕張(千葉市美浜区)と「シブシブ」こと渋谷教育学園渋谷(東京都渋谷区)は、男女とも毎年ハイレベルの厳しい入試が展開されます。
東京、神奈川在住の受験生とって「前受け」「お試し」という位置づけをされてしまう千葉入試ですが、渋幕だけは「別格」。開成や桜蔭に合格しても「シブマクは落ちた」という受験生は全く珍しくありません。
一方の渋渋ですが、こちらも人気校。前身が女子校ということもあって女子の熱望者が若干多いです。コロナ禍前の文化祭では「満員札止め」で入場制限がされるほどの盛況ぶり。渋谷駅から徒歩7分で行けるとあって、東京だけでなく神奈川、埼玉から通学している生徒も一定数います。
渋幕の2回目は「シビれる」
渋幕の第1回入試は1月22日。四谷大塚のAライン偏差値(合格可能性80%偏差値)は男子70、女子は72、2月2日の2回目は男子69、女子71です。Cライン(50%)は、1回目がAラインのマイナス4、2回目が同3となっています。
偏差値だけで見たら、2回目の方が若干偏差値が低いのですが、渋幕の2回目入試ほどヒリヒリする戦いはありません。22年度は1回目の男子の実質倍率が2.6倍だったのに対し、2回目は10.2倍。10人に1人しか合格しない「シビれる入試」です。2回目の募集定員は45人。21年度の合格者は男女46人、同22年度は48人と、ほぼ「定数」しか合格を出さないのも特徴です。
偏差値が男女とも1ポイント下なのは、東京での入試もたけなわの時期で、神奈川では栄光学園、聖光学院という「2トップ」入試があることなどの理由で、決して甘い入試ではありません。渋幕が第1志望なら是が非でも1回目の試験で仕留めなければなりません。「一発必中」が鉄則です。

併願で昭和秀英は安易に受けるな
併願作戦ですが渋幕が第1志望なら千葉在住の受験生は男女とも多くが1月20日からの「千葉3連戦」の日程を組みます。20日の市川(Aライン男子64、女子66)、21日の東邦大東邦(同男子61、女子64)、そして渋幕です。
18年からは20日午後に渋幕のすぐ隣にある昭和学院秀英が「午後特別入試」(男子61、女子64)を開始。市川の試験を幕張メッセで終えた後に、2科目受験で済む「ライトな」入試で人気を博してきました。
しかし、22年度は男女とも実質倍率5倍超。市川より偏差値が低いと単純比較し、安易に受験すると「やけど」を負います。本命渋幕を前にペースを乱される恐れがあるので要注意です。
第1志望渋幕合格をもらっても、1日に男子なら開成(71)、麻布(68)を、女子なら桜蔭(71)、女子学院(69)を受ける子が相当数います。なぜなら「どちらも第1志望だから」です。
渋幕は1回目に合格すると、入学金の一部の5万円を払えば、3日18時まで入学の権利を保持できます。ぜいたくな悩みですが、渋幕と東京の難関校の双方合格すると、どちらへ進学するか思案に暮れる家庭は少なくありません。
歩留まり良い渋渋 早期決着を
渋谷教育学園渋谷のAライン偏差値は2月1日の1回目が男子66、女子69。2日の2回目、5日の3日目とも男子67、女子70です。渋幕より若干易しく見えますが、21年度1回目の実質倍率は男子2.8倍、女子3.7倍と高く、しかもトップ層の争いになるのでミスによる失点は命取りです。
第1志望の併願パターンとしては男子は埼玉入試で栄東の東大特待(1月12日、Aライン男子65、女子68)に挑み、22日に渋幕という流れ。もう少し余裕を持って、栄東A日程(10、11日、男子58、女子60)、市川というパターンもあります。女子は男子のモデルに加えて、浦和明の星(14日、65)などが加わります。
2月は1日午前に渋渋を受け、午後は広尾学園の2回目(男子63、女子66)のタプルヘッダー組も相当数います。渋渋は1日の合格発表が2日午後2時。2回目の入試の後になるため、熱望ならここも受ける必要があります。1日に麻布や女子学院を受験した一部も参戦してきますので、やはり渋幕同様1回目入試の「一発必中」がベストでしょう。
2回目までで合格を勝ち取れば万々歳ですが、連敗となると選択肢が限られます。併願校へ進むか、5日の3回目に挑戦することになります。ただ倍率は跳ね上がり、22年度は男子は6.3倍、女子は11.2倍。渋渋は合格者の入学手続きの割合が高い「歩留まり」のいい学校ですので、かなり狭き門です。

渋幕は微増傾向、渋渋横ばいも…
気になる23年度の志願者動向ですが、渋幕は2年続けてわずかですが増加傾向です。21年度はコロナ禍の入試で千葉県内の志願者は増えたものの、特に神奈川からが減り、前年比約20%減となりましたが、22年度は一転して男子は4%増(60人増)、女子は21%増(140人増)でした。
最大の壁は難易度。男子の偏差値も高いですが、女子は事実上桜蔭よりも難しく、慶應義塾中等部と並び「最難関」といえます。実力的にみて敬遠する受験生がいてもおかしくありませんが、女子は熱望組も多くさらに微増しそうです。
22年度は男子が前年比3人増、女子は17%増(157人増)だった渋渋は横ばいで今のところ推移しているようです。しかし、志願者動向は1月の出願期に大きく変動します。志願者数が少ないと「穴場」とみた受験生、親御さんが「勝負」に出てきます。志願者動向はあくまで参考程度で、自身が熟考したプランを貫き通すことを前提として進みます。

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