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6年間授業料免除!中高一貫校の特待・奨学金


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特待生なら「買う」必要がない
6年特待ありの栄東、安田学園
挑戦資金給付、制服一式贈呈も
・どうなる?経済的に困窮したら…

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特待生なら「買う」必要がない

晴れて中学受験に成功し、志望校合格を果たすと、漏れなくついてくるのが入学金、授業料などの「お金の話」です。入学金のボリュームゾーンが30万円程度、これに授業料や施設設備費などを入れると100万円超が「初年度納入金」の相場です。

私立に進む以上「覚悟」はしていると思いますが、できれば少しでも負担を軽減したいというのが親御さんの本音です。学校側もそれに応えるべく、さまざまな条件付きで学費を減免しています。

その前提条件の代表的なものは入試の成績、入学後の成績です。私学へ進んでも、その学校の成績優秀者なら「親孝行」です。また、家計が苦しい場合でも「特待生」になれる中高一貫校へ進めば、「教育環境」を買わなくても済みます

トップの中のトップ、特待生レベルになると通っている学校の偏差値の差はほぼ関係ありません。「特待狙い」の中学受験は大いに「あり」です。

6年特待ありの栄東、安田学園

中高の6年間、ただ1回の入試で「学費免除」にしようというのが、埼玉県の栄東です。創立者の名前をいただいた「佐藤栄太郎奨学生制度」がそれで、入学金、授業料だけでなく施設設備拡充費も免除です。正確には入学金や授業料を一度納めて、後ほど「給付」という形で戻します。

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対象者は1月12日に入試が行われる「東大特待I」という入試。四谷大塚のAライン偏差値(合格可能性80%偏差値)が男子65、女子68で、「A日程」とよばれる一般的な入試より偏差値は7~8高くなっています。

この入試に合格し、さらにその中で成績順に「6年特待、同3年、同1年」と3段階に分けられます。22年度は、1265人が受験し合格者644人と倍率は1.96倍でしたが、6年特待の62人で合格者の上位約10%でした。

栄東は普通に入学するとなると、入学金25万円、授業料30万円など計94万円必要です。高校入学時にも入学金が改めて必要ですが、6年間特待ならざっと500万円程度、3年なら250万円くらいは「免除」になります。

多くが「前受け」の子で、他校へ進んだかもしれません。しかし、「6年特待」のインパクトは強く、栄東が毎年1万人規模の入試になるのも、この「看板」の効果が少なからず起因しています。

東京都墨田区の安田学園も6年特待のある中高一貫校です。

安田学園は4段階の特待があり、トップの特待Aは「入学金半額免除+6年間授業料全額免除」です。栄東と違って入学金23万5000円の半額11万7500円はかかりますが、授業料は6年間で300万円近く払わずに済みます。

23年度入試から安田学園は一般コースの入試を廃止し、先進コースに一本化するという舵を切ります。10年ほど前「6年特待、東大合格者輩出」という旗を掲げ、それが実現しました。今後もこの特待制度が魅力となって受験生が集まります。

挑戦資金給付、制服一式贈呈も

学費免除などの特待が多い一貫校ですが、学校独自のユニークな奨学金制度のある学校も少なくありません。

東京男子御三家の一角、武蔵(練馬区)の「チャレンジ奨学金」は、国内外の自主的な活動やフィールドワークなどを学校が金銭的に援助します。特に海外へは「思い切って外へ、もっと先へ」という生徒の気概を後押しする、との思いが込められています。

国内活動では全体で50万円、海外は250万円まで支援。「海外直接進学奨励金制度」もあり、武蔵から海外の大学に直接進学した場合、入学金や初年度授業料の一部を給付します。

女子美術大付属(東京都杉並区)は、中学3年生で美術科目トップの成績の生徒に、5万円相当の画材券を授与する「女子美美術奨励賞」があり、実践女子学園(東京都渋谷区)は、福祉活動や学術活動の補助費として最大20万円を給付する「実践チャレンジ奨励金」制度があります。

神奈川県茅ケ崎市のアレセイア湘南は、特待生で入学すると入学金、施設拡充費免除に加えて、制服一式が贈呈されます。埼玉県伊奈町の国際学院は、伊那町在住者が一定の成績で入学した場合、先着5人につき3か月分の授業料を半額免除する「近隣地域優遇許可制度」を設けるなど、独自の制度を運用しています。

どうなる?経済的に困窮したら…

私立の多くは保護者が死去、失職などによって経済的に困窮した状態に陥った場合の援助制度を設けています。

ただ、授業料などを審査のうえで「給付」のところもあれば、卒業後などに返済していく「貸与」の場合もあり、対応は学校によります。中には数万円程度の援助はするものの、それ以上は…というスタンスの学校もあり、家計の経済状況が激変した際など、通学が厳しくなることもないとは言い切れません。

万が一、のことも考えて、志望校の奨学金制度がどのようなものか、頭に入れておく必要があるかもしれません。


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池ノ内 潤

 「その子基準」で、勉強法、成績アップ、スケジュール立案、受験校・併願校選びなど、受験のあらゆる相談に乗る「受験デザイナー」。  昭和四十年代の夏、神奈川県生まれ。教師を志し、偏差値40程度の県立高校から独自の勉強法を駆使し、同校で初めて早稲田大学に合格。  進学塾講師、家庭教師で中学~大学受験に関わる。就職後もスポーツや執筆活動を通じ、教育や受験に携わる。    子ども2人の中学受験をサポート。1人は大手進学塾最下位クラスから転塾を経て、首都圏1都3県の偏差値トップ私立全てに合格し、第1志望に進学。  もう1人は偏差値30台から「親塾」でベースを固め、6年から入塾。3校に合格して大学付属中学へ進学した。

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